リバプールサポーターが「The S*n」の記事をリツイートする前にぜひ知っておいてほしいこと

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市長

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小難しい話は詳しい人に任せておいて、好き勝手言いたいだけのリバプールサポーター。プレミアリーグとワールドカップを制した経験あり※ぷれすて。
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本記事は、過日ツイートしたものを加筆訂正したものです。ツイートのとおり、LFCラボの記事にするつもりはありませんでしたが、記事にして欲しいとご要望をいただきこちらに転載します。内容についての全責任はLFCラボにありますので苦情についてはそちらにお願いします。賞賛またはプレステ5は私まで直接送ってください。尚、プレステ5送ってくれたら別に賞賛は必要ありません。

尚、今回の件については「そもそもそんなこと話題にすること自体がS*nの宣伝みたいなもので無視するのが正しい」という声もあったことは確かです。しかしそれを「正しいこと」と認識するにはある程度の知識が必要となります。この記事はそうした思いもありツイートから改めて書き起こしました。


(記事の背景)
我らがサラーがホームレスの男性を救うというニュースが拡散され、元となる記事が「S*n」であったため見解の相違発生!←今ココ

まず、私も「リバプールかっこいいぃー!ウェーイ!」という剥き出しのミーハー出身者である。正直フットボール自体への興味はそれほどでもなく「リバプールというクラブが好き」という部類なので戦術とかはよくわからない。

でもどうにかしてマンチェスター・シティのゴールキーパーにはなりたい。軍手も買った。リフティングは3回も出来る。その程度の知識レベルと思っていただきたい。

知識レベル同様、リバプールを応援するようになったきっかけも「あぁ、それ良く聞くパターンだよね」な「イスタンブールの奇跡」なので「去年CL優勝してからリバプール好きになりました!」とか「クロップ来てから好きです!」とかいう人が、自身のことを「ニワカです」と評するのはよく理解できない。

そして、私が目にする機会は無いが、古参と言われているサポーターが「ケッ、ニワカが」と批判することも理解できない。

みんな元々ニワカだよ?良いことだ、どんどん私のようなニワカが湧いて出て欲しい。一緒に乱入してほしい。そして一緒にニワカを誇ろうぞ。

でだ。

今回ちょっと我らのエジプト神「サラー」が世界各国から賞賛を浴びる行動があった。その行動は賞賛されるべきだ。

なかなか出来ることではない。できれば私も賞賛してほしいくらいだ。プレステ5も欲しい。でも今回の争点はそこでなない。いや、プレステ5は欲しい。そこは譲れない。

サラーの記事は多くのネットニュースで取り上げられ、RT祭りとなった。「サラーカッコいい!」「さすがサラー!」
残念なことにこの元記事が「S*n」であったのだ。

そこで、事情を知っているサポーターは「S*n」の記事を引用するのは論外!知らないサポーターは「え?いいじゃんそんなの、サラー良いことしたんでしょ?」の温度差が問題になっている。

まず、早く髪を伸ばしてほしいサラーは置いておこう。サラーの行動は褒めよ称えよ地に満ちよだ。みんなで拍手しよう。そして何とか説得して髪を伸ばしてもらおう。画面上、見つけづらくて仕方ない。

例えば、趣味が出来たとしよう。新しいゲームでもアウトドアでもアニメでも結構だ。ある程度ハマってくると「もう少し知りたい」「もう少しうまくなりたい」「私の推し!」と思うことだろう。

「るろうに剣心」を読んでから幕末史が気になり気が付けば新撰組隊士の名前全部覚えました、てへ♪みたいな。「九頭龍閃打てるように修行したい!」っていうやつ、うん、がんばれ。出来るといいね。

このあたりが「より面白くなるところの境目」だ。どんどん境界線を超えてほしいと思う。かもーん。

但し「四乃森蒼紫はまぁいいけどなんだあの比古清十郎は?」とか実写版の話に踏み込むのはやめとけ。原作と実写の問題には絶対に首を突っ込むな。あと、飛影推しから急に鞍馬推しになる場合は先人にお伺いを立てろ。血を見るぞ。

フットボールで言えば、好きなクラブが出来る、好きな選手のユニフォームを買う、なんとなく「オフサイド」の意味を調べてみる、4-4-5-3がいいのか、4-6-5-4が良いのか議論するガチ勢の話を「へー」って聞いてみる。

以前所属してた選手のその後が気になって追ってみる。
「我々スタッフが一生懸命、一生懸命探しました。オーウェンさん・・・見つかりましたよ」ってな感じで過去も気になってくる。

クラブの成り立ちを、歴史を紐解いてみる。現地まで足を運んでみる。そうしてどんどん沼にはまっていく。

これが「全面的に正しいサポーターの姿」ではないことははっきりと言っておこう。ここまでしなくても立派なサポーターだ。あまり好ましい言葉ではないが「ライトなサポーター」だって立派なものだ。

サポーターも多種多様。私のように服すら着ていないサポーターもいる。迫害しないで欲しい。乱入したっていいじゃない。人間だもの。

しかし、「知っておくとより面白いよ!」「ちょっとハナタカさんになれるよ!」とか、「これは是非知っておいて欲しいな!」ということがある。

今回の件は「これは是非知っておいて!」に当てはまる。例えば神社で二礼二拍手一礼する(出雲大社等では四拍手だよ!というガチ勢はシャラップ)それをお寺でやってしまう子供やたまに大人も見かける。

まぁ、見た目同じように見えるしね。祝詞もお経も同じように聞こえるしね。なんかお金投げ入れたり太い紐ぶん回したりするしね。うん、わかる。

私も墓の前で柏手打ったことある。ぶん殴られた。

いいんですよ。参拝する気持ちはそうした作法だけでは測れない。マナーとか最低限でいいので、寺社仏閣を大切に思っていただきたい。大事なのは心です。気持ちです。お布施の額です。

でもこれは「是非知っておいて!」の分類で、この辺りを知って参拝すると興味も湧く。「まぁ、あの方お寺で二拍手なさってるわ、やぁーねぇー」みたいなことも言われなくて済む。

「S*n」に関することもこうした分類としてよいだろうと私は考えている。知っていても知らなくても大丈夫だよ。でもまぁ、できたら知っておいてね?みたいな。

よし、ここまで読み進めたよい子はご褒美になんでも好きなものを自分で買ってきなさい。

では、なぜ「S*n」の記事を引用ツイートし広めることが、良くないとされているのか?

もう一度書いておくと私もミーハーサポーターで、最初は「ヒルズボロ?なにそれ?おいしいの?」という公家の出だ。知らない人から、少し学んだ人へと変化を遂げた人だ。

まず、ヒルズボロの悲劇自体に関してはあらゆる情報が出ているのでとりあえずWikiでも読んでざっと雰囲気を掴んでほしい。

端的にいうと、ある試合で大勢のリバプールファンが亡くなった→責任の所在を探せ→そうや、リバプールサポーターを悪者に仕立てれば解決や!→Snと警察がこれを実行→酒に酔ったリバプールファンが集団暴徒化して事故が起きたことにしちゃえ!→さらに、Snは「真実」という見出しとともにリバプールファンが「遺体に放尿した」とか「遺体のポケットから財布を盗もうとした」とか「警官に殴る蹴るの暴行をした」など酷い嘘を書き立てた→S*n売上UP警察責任者無罪放免こんなところだ。

90人以上の罪のないリバプールファンが亡くなり、リバプールの街中が悲しみに暮れていたところにS*nのこの酷い記事が出て、街中が言いようのない怒りに震えた。

さらに、この記事のせいで「リバプールファン=卑劣で下品で乱暴なフーリガン」というレッテルが貼られ、リバプールファンはロンドンなど南部方面の人から蔑まれるようになる。

事故から30年以上経った今も、リバプールファンに対するそうしたイメージは完全には払拭されていない。

ところで新聞、メディアというのはどうやって商売しているのだろうか?分かりやすいのは加入すれば洗剤とか遊園地のチケットがもらえる「購読料」だ。そして広告料。

つまり、その新聞が売れる、知名度が上がることで彼らにはお金が入る。まずここを抑えて欲しい。

では、S*nが売り上げ購読者を多く獲得して広告料もがっぽり稼いだ?これは悪か?いや、これ自体はメディアの在り方として正しい。

問題は「無実の人間、しかも亡くなった人を悪人に仕立て上げた記事で長年お金を稼いだ」ということだ。

さて、サラーに再登場してもらおう。
今回、サラーがホームレスの人を助けたことを記事にしたSnが人々の目に触れることで得するのはだれか?これは間違いなくSnだ。サラー自身には何もメリットがない。だってサラーは元々素晴らしい人間だってみんな知っているし。自己顕示する必要もない。当然、そんな記事で小金を稼ぐ必要もない。

現代社会のSNSは洗剤を配って契約数を稼ぐよりも早く、そして広く世界的に知名度を上げる事が出来る。有名人が主役であれば尚更、そして利益へとつながる。みんながRTすると?そう「S*n」の利益へとつながるのだ。

そして、前述の歴史がありそれを知る人は「さんざんリバプールサポーターの命で汚ねぇ金稼いできやがった奴が、うちのサラーで金儲けしようとするんじゃねぇよボケェ!!」ということだ。

まぁ今回サラーの件が結構なニュースになったから騒がれるけど、これだけでは無い。何かにつけてこのメディアはリバプールで金儲けしようとしてくる。

あの記事を引用する→Snが喜ぶ、この図式を見て「いや、Sn。お前どの面下げて?」と思っているのが事情を分かっている人が言いたいことだ。

我らがクロップ監督が「君たちS*nの質問には答えない(キリっ」と公然と拒否したことにはこうした背景がある。

良く聞いて欲しい、ここはとても大切なところだ。こうした事実、背景を「リバプールサポなら知っていて当然!」「知らないなんてモグリ!」「勉強して出直せ!」「サポーター辞めれば?」ということでは決して無い。

そんなことを言う者こそサポーター辞めてしまえとも思う。第一、私がサポーターになることが出来なかったことになる。

事情を理解する人が知らない人に我が物顔で指摘する必要は無い。我々のほとんどは当事者ではなく被害者遺族の気持ちの1%も理解できていないはずだ。

これは単に「リバプールサポーターだから」というだけの問題ではなく、「人の尊厳、名誉を汚したメディアが平気で金儲けしてて許されると思ってるの?」ということだ。

国内であろうと海外であろうとリバプールであろうと無かろうと、たとえこうした事態に巻き込まれたクラブが憎きライバルチームであろうと、こうした行為は非難されて然るべきであるということ。

単に「ちょっとリバプールの事知ってるからって、そんな知識ひけらかさなくてもよくない?」では無い。メディアとして、企業として社会的に非難される事だ。

現代に置き換えれば動画で迷惑行為を行い閲覧数を稼ぎ小銭を稼ぐ事に当てはめればわかりやすいのかもしれない。またフェイクニュースを垂れ流す行為に当てはまればわかりやすいのかもしれない。そしてそこにリバプールというクラブが巻き込まれた。

そうした行為を見ると、あのメディアがやったことは社会通念上、非難されるべきことなのだ。

こうした思いが「S*nの記事を引用して欲しくない」という声となったことをほんの少しでもいいから理解していただきたい。そして事情が分かっている人はそうした背景を知らずに引用した人を責め立てないでいただきたい。

でも、今回の件で少しでもあの事件のことやリバプールについて興味をもったり、理解を深めてもらえたら私は嬉しい。
プレステ5貰えたらもっと嬉しい。

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