桜の季節過ぎたら?遠くの町へ行くかも知れない5人のリバプール選手 ~GK/DF編~

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コーク

コーク

ライター名は大好きなコカ・コーラから。戦術・選手分析といった普通の記事から一風変わったものまで書きます。

突然だが、あなたはフジファブリックというバンドの『桜の季節』という曲をご存知だろうか?この曲は春の別れを歌った曲であり、彼らのデビューシングルでもある。そして筆者はこの曲が大好きで、桜の季節でなくとも聴いている。

さて、欧州サッカーでは、桜の季節が過ぎたらシーズンも終わる。そして、それは同時に夏の移籍市場の開幕も意味する。2018年はワールドカップ・イヤーであるため、例年よりも市場が活発化するのは遅いかもしれないが、移籍がすでに決まっている選手も少なくない。

もちろんリバプールも例外ではなく、より高みを目指すため、クラブがあるべき場所に戻るため、新たな選手の獲得に動いている。しかし、来る者いれば去る者いるのが世の常というもの。この歌と同じように、桜の季節が過ぎたらリバプールの町を去り、遠くの町に行く選手がいるのだ。

今回は歌詞のように「ならば愛を込めて、手紙をしたためよう」という思いで、遠くの町どころか海を渡って別の国に行くかもしれない選手たちにそれぞれ言葉をかけたいと思う。今回はGKとDF編。前書きとは打って変わりここからはテンション上げていくので、是非最後までお付き合い頂きたい。

 

シモン・ミニョレ

画像出典:weltfussball.at

心の広さと顔のデカさはワールドクラス。リバプールが誇るエンターテインメント部長。哀愁漂う足捌き、どことなく儚い飛び出し、中毒性のある「ゴミニョレ」と「神ニョレ」の永久ループ。一体いつからボールがそこにあると錯覚していた?シュートを止められないミニョレが悪いんじゃない、ミニョレのいるところにシュートを打たない相手が悪いんだ。

最近、ツイッターでもめっきり見かけなくなった「ミニョる」だけど、別にミニョらなくなったわけじゃなくてミニョる機会がないだけ。あとはピッチに立つだけなんだ。安心してください、ミニョれますよ。

サンダーランドからやって来るや否やすぐさまペペ・レイナを追い出して守護神の座に就き、初出場でいきなりPKストップで勝利に貢献というド派手なデビューを飾ってから早5年。「ロジャーズのやりたいフットボールなら、レイナの方が合っていたんじゃ…。」は禁句だから。とてつもなく頭がいいインテリだけど、お勉強する頭とフットボールインテリジェンスは比例しない、ということを示したある意味貴重な選手かもしれない。

自身が出場しなかった試合でも景気よくSNSで盛り上げたり、落ち込むライバルを励ますために食事会を開いたりと、どう考えても良い奴だし、存在だけで彼の淹れたコーヒーのように美味しく頂ける(僕は飲んだことないです。)選手なんだけど、退団を示唆する発言はわりとしているし、本人が納得するオファーが届けば退団に傾くと思う。

ミニョレジャンキーな筆者からすれば、フットボール界にとってあのエンターテイナー性を常時発揮しないのは大きな損失でしかないと思っているので、是非とも正守護神としてプレーできるチームに移籍して、そのチームのファンにスリルと興奮を与えてあげてほしい。どこに行ってもお前なら大丈夫だ、応援しているぞ。

 

ダニー・ウォード

画像出典:anfiledhq.com

な ぜ 連 れ 戻 し た ?

昨季ローンに出ていたハダースフィールド・タウンのプレミア昇格に大いに貢献し、今季も引き続きテリアーズでプレーするものと思われていた。ウォードも、テリアーズも、ローン延長を望んでいたし、どう考えてそれが最善の選択だった。しかし、かの邪知暴虐の王ユルゲヌスによってその望みは絶たれ、ウォードは激怒した。そして必ず復讐せねばならぬとデイビット・ヴァグナーは決意した。

途中からは嘘です。クロップとヴァグナーは親友です。でも実際問題ウォードを連れ戻して来たのは本当に謎だった。「えっ、三つ巴の争いさせるの?世は戦国時代?カリウスとミニョレとウォードで三国志でも始めんの?」って感じ。カリウスが曹操でミニョレが劉備、ウォードが孫権かな。

オフシーズンのアウディ・カップでは驚異的な反応速度を披露しブレイクを予感させたが、結局、ウォードがカリウスとミニョレの天下取りの合戦に割って入ることはなかった。

ウォードに期待する人はそこそこ見かけるけど、今季ひっそりと過ごしたのは事実で、そう考えると彼のリバプールでの未来は少々厳しいかもしれない。ミニョレが退団しても、新しいGKを獲得するのは間違いないので、第3GKという立場は変わらないだろう。本人もこの立場で甘んじているのは不本意なはずで、ローンにせよ完全移籍にせよ、移籍することになると思う。

 

アダム・ボグダン

画像出典:sportsmole.co.uk

まだいたのか、って思ったあなた、あとで体育館裏に来なさい。たまーにアンフィールドやメルウッドで見かけるレアキャラ。ウォードと決定的に違うのは、半ば戦力外という扱いだということ。オファーが届けば間違いなく退団だろうけど、オファーは来るのだろうか。契約はまだ一年残っているので、オファーが届かなければ来季もちょいちょい見かけることになるかも。

彼の思い出といえば大抵のKOPが苦しいものだろう。カップ戦で素晴らしい活躍を見せ、リーグ戦でも起用待望論が巻き起こった。しかし、プレミアデビューとなったヴィカレージ・ロードでのワトフォード戦で、驚愕のミスを連発し3失点。そこからは下降一直線。

低調なままシーズンを終えると、夏に捲土重来を期してウィガンにシーズン・ローン。だが、ラティックスでは靱帯断裂という大怪我によって、不本意ながら早期のメルウッド帰還となってしまった。

画面越しで見るボグダンはいつも笑顔だが、現状の飼い殺しは苦しいはず。というか彼の笑顔を見ているこっちも正直辛く、幸せになってほしいという感情しかないので、彼にとって良いオファーが届くことを願っている。

 

デヤン・ロヴレン

画像出典:reddit.com

お ま た せ 。 真 打 ち 登 場 。

リバプールが世界に誇る、終身名誉エンターテイナーである。俺たちが求め続ける最強のロマン。そう、ロマン・ロヴレン。

相手FWに身体ごと預けて一緒にひっくり返る魅惑の対人守備、澄ました顔でパスコースを探しながら結局GKに戻すお馴染みのビルドアップ、大抵競り勝つのに決まらない天を仰ぐセットピースでのヘディングなどなど、様々なプレーで我々に困惑と興奮、絶望と感動を与えてくれる。

ロヴレンについては賛否両論、それこそ千差万別の評価を受けている選手であり、筆舌に尽くしがたいので、ここでは多くは語らない。

まず前もって言っておくと、筆者はロヴレンが好きである。なんなら今のリバプールで最も好きな選手かもしれない。そのため、ロヴレンが芸術点の高いミスをする度に非常に心苦しい気持ちになる。パフォーマンスの最高到達点は天井知らずの驚異的なものだが、最低の時は文字通り最低だ。

CBというポジションでこれだけ波の激しい選手は常時レギュラーとしては計算しづらく、いくらシーズンで何度か鬼神と化したとしても、彼に代わるCBは必要だと思う。

問題は、レギュラークラスの新しいCBを獲ってきた場合、誰を放出するか?純粋なクオリティや年齢面を踏まえてラグナル・クラヴァンという声も多いが、筆者はそうは思わない。パワーバランスを考えた場合、年齢的にピークを迎えるレギュラークラスのCB4人(ダイク、ロヴレン、マティプ、新加入)で争わせるのは、健全ではないと思うからだ。

ファン・ダイクは言わずもがな、年齢的にまだ若いジョー・ゴメスも放出はない。契約がまだ一年残っているクラヴァンは、かつてのコロ・トゥーレと同じ役割で、ベテランという立場を受け入れ、バックアッパーとして有事に備える存在。

そうすると、新しいCBがやってきた場合、放出となるのはロヴレンか、もしくはジョエル・マティプのどちらかになる。以前筆者がツイッターで実施したアンケートでは、3人に2人がロヴレンを放出すべき、という結果になった。

それも踏まえて、今回この場ではロヴレンを取り上げたわけだけど、それだけだとちっとも面白くないので、逆にロヴレン残留派、という限りない少数派に傾いてみたいと思う。

まずロヴレンは疑いの余地なく良い奴だと思う。正直、メンタルが強いのか弱いのかは謎だけど、我々の見えないところでの彼の影響力はとてつもなく大きい気がする。ただのイメージでしかないけどね。

今季は特にサラーと仲が良いみたいだけど、基本的に彼は誰とでも仲が良い。色んな選手のSNSに登場するし、いじられキャラというか、どっこい頼り甲斐があるというか。例えばウッドバーンがいじめっ子に「兄ちゃん、ちょっとジャンプしてみろや」とか言われているのを見つけたら、おうおうおう!うちの子分になにしとんじゃい!って真っ先に駆け付けそうじゃない?

彼のエネルギーやパッションは、マティプのそれとは対照的だと思う。別にマティプのような寡黙な選手が悪いというわけでは全くないので悪しからず。ダイクのお陰で、ロヴレンのパフォーマンスが目に見えて良くなっているのとは対照的に、マティプは怪我の影響で確実にパフォーマンスの質が下がっている。

そうは言っても、マティプが放出されることはあまりイメージできないので、ここでは書かない。けれど、それでもやっぱり自分はマティプが放出されることになっても驚かないと思う。

最初に多くは語らない、って言っといてそこそこ書いてしまった。ロヴレンが今季でリバプール退団となれば色々な思い出が蘇るだろうから、その時はその時でまた別な記事で書きたいと思う。

デヤン・ロヴレン│リバプール選手名鑑

2017.04.21

 

アルベルト・モレノ

画像出典:squawka.com

情熱の地・アンダルシアの太陽が育んだ陽気なセビリア・ボーイ。未完の大器、ライジング・スターである。「ウイングとサイドバックの出来損ない」、「存在がすでに失点」、「自動ドア」などとまぁ散々に叩かれた挙句、ジェームズ・ミルナーに左SBのポジションを奪われた。一時期放出は不可避とされたものの、ミルナーの中盤復帰に伴い、一人獲得したところで頭数は足りないので辛くも残留。

しかし、オフシーズンでは今までとは違った攻守に渡って素晴らしいパフォーマンスを披露。新加入のアンドリュー・ロバートソンを寄せ付けず、先発の座を勝ち取った。スペイン代表にも選出され、身も心も温まったモレノは「僕に去るべきだと言った批評家は口を閉じろ」と反撃を開始。

が、彼の天下はそう長くは続かなかった。開幕直後の勢いに翳りが見え始めると、そのタイミングで怪我。離脱すると、その間にロバートソンが完璧に左SBのレギュラーを射止めてしまった。

今ではロボはKOPに最も愛される選手の一人にまでなり、完全に彼の後塵を拝すことになった。レギュラーを奪われるスピードも、毎度のことながらライジング・スターである。

モレノは試合に出続けてコンディションを保つタイプなので、長期間の離脱などでしばらく試合に出ないと、経験値やパフォーマンスがリセットされてしまう。そのため、控えとして計算が立つような選手でもない、というのが筆者の見解だ。

中堅クラブに主力として所属していると、際立ったパフォーマンスを見せて市場の人気銘柄になるのだが、いざビッグクラブに移籍するとクオリティの限界を露呈してしまう、典型的なタイプの選手とも言っていいかもしれない。

完全に控えへと降格したモレノは、サラーについて聞かれたとき「ラマダンの断食中、僕が彼の代わりにいっぱい食べていっぱい飲むよ。僕にできることはそれぐらいだからね。」と彼なりのジョークを披露したが、自虐のレベルが高すぎて唸ってしまう。シーズン当初は批評家にその口を閉じろ、と言っていた選手が、今はその口で飲み食いしかできないんだから。

筆者は、モレノを放出して代わりの左SBを獲得できるのなら、そうするべきだと思う。彼の覚醒に期待する人は一定数いれど、もうロバートソンがあれだけのパフォーマンスを見せているのだから、覚醒を待つ必要はなくなった。獲るべきは控えとしてしっかり仕事ができる選手。もちろん、競争は歓迎だけど。

このままリバプールにいても、モレノはこれ以上成長できない気がしてならない。どこかに移籍して、そのクラブで暴れまわっても、リバプールに留まっていたらそうはならない方が可能性高そうだし。契約延長の噂もあるので、来シーズンもなんだかんだ言ってもしぶとく生き残り、その度に僕らはモレノに夢をみるんだ。

あとがき

本当はジョン・フラナガン等、ローン中の選手も取り上げたかったのだけど、そうするとキリがないので今回はこの5人に絞らせて頂いた。MF/FW編については、出せれば出す。リバプールを離れ遠くの町へ行っても、KOPはみんな新天地での活躍を祈っているので、くれぐれも、桜のように舞い散ってしまわぬよう頑張ってほしい。

3 件のコメント

  • 初めてコメントさせてもらうので、名前は一応Twitterのものと同じにしておきます。
    記事がすごく面白かったです。ミニョレのところから目が離せないぐらい真剣に読ませてもらいました。僕はまだリヴァプールファンになって1年なのであまり選手のことは知らなかったので、ためになりました。
    また、色々なページを読ませてもらいます。

    • とても嬉しいコメントありがとうございます!
      そう言って頂けると書いた甲斐がありました!
      このクラブは本当に面白くて素晴らしいキャラクターの選手が多く、いい時も悪い時も応援していて本当に楽しいクラブなので、是非今いる選手だけでなく、過去にいた選手なども調べてみてください!

  • 物凄く楽しめる記事をありがとうございます!
    個人的にはモレノの以下の特徴から
    前へ前への推進力(ドリブル含む)、
    ボールを追いかけ回すスタミナ、
    パスワークへ絡める方
    キック力(精度はまだまだ)
    インサイドハーフの方がより活躍出来そうな印象です!
    ※中盤が激戦区ではあるのですがね笑

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