ジョタが魅せた10分間。得点につなげたポジショニング【PL第3節リバプールvsアーセナル】

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藤井 圭

藤井 圭

小学生の頃にフェルナンド・トーレスの影響でリバプールサポーターになった20代男。他メディアにて学生サッカーの記事を寄稿中。

 リバプールはプレミアリーグ第3節でアーセナルと対戦。前半に先制されるも3ゴールを奪い3ー1で勝利した。チームの3点目を決めたのはリバプールでのプレミアリーグデビュー戦で移籍後初ゴールとなったディオゴ・ジョタだった。79分から投入されたジョタは10分間、アンフィールドで画面の向こうのリバプールサポーターへ持ち味を存分に披露した。

 メンバーはセンターバックにジョー・ゴメスが復帰。中盤の底にファビーニョが入り、ナビ・ケイタとワイナルドゥムの構成となった。欠場が予想されたアリソンはスタメンに名を連ね、新加入組ではディオゴ・ジョタがベンチ入り。前節のチェルシー戦でデビューを果たしたチアゴ・アルカンタラ、カラバオカップ3回戦のリンカーン戦でデビューのコスタス・ツィミカスはメンバー外となった。

 試合は25分にロバートソンのクリアミスをラカゼットにうまく合わせられてアーセナルに先制点を献上。しかし直後の28分、サラーが右サイドから中央へ仕掛けてシュートを打つとGKのこぼれ球をサディオ・マネが押し込んで同点に追いつく。その6分後にはアレキサンダー=アーノルドのクロスを逆サイドからボールを受けたロバートソンがネットを揺らし逆転。2ー1のまま試合が進むと79分、ユルゲン・クロップが指名した前線の交代一番手は新加入のジョタだった。

ディオゴ・ジョタのアンフィールドデビュー

画像出典:リバプール公式Twitter

 4日前に行われたカラバオカップ3回戦のリンカーン戦で初出場。アーセナルとのビッグマッチがリバプールメンバーとしてのプレミアリーグデビュー戦となる。赤いユニフォームを着て初めてアンフィールドの地に足を踏み入れた。

 ジョタのファーストタッチは左サイドからフィルミーノからボールを受けるとドリブルで仕掛ける。ひとつタイミングを外して中に入れるもリバプールの選手には合わない。80分にはボールを奪われるとすぐに前線からプレス。相手のボールをカットするなど投入早々から持ち味を見せる。

 すると決定的なチャンスが生まれたのは82分だった。サラーが右サイドから仕掛けるとワイナルドゥムが開けた中央へカットイン。するとジョタは動きをストップして相手のマークを外すとフリーに。それを見逃さなかったサラーはジョタへ斜めのパスを渡す。ジョタはワントラップから左足でシュートを放つものの、無情にもボールはサイドネットを揺らして枠の外へ行ってしまう。しかし瞬時にマークを外す動きを見せてサラーとチャンスを創出。その後のゴールキックでもジョタはいの一番にDFへプレッシングをかけ、ロングボールを蹴らせて前線から敵の攻撃を終わらせるなど守備面でも積極性を見せる。84分にはジョー・ゴメスの浮き球のパスが少し短くなって相手に寄せられたものの、敵の前に身体を入れながらトラップを行うことでプレスを回避。危険なシーンへとつながるポイントも何ともないプレーへと昇華するなど、技術の高さを見せつけた。

 85分に再び得点のチャンスをつくる。ワイナルドゥムが右サイドからクロスを送るとフリーでジョタが待ち構えていた。しかし同じタイミングで入ってきたサラーと被ってしまい譲り合ったボールの行方はGKの手の中に収まってしまう。しかしジョタは再び中央でフリーになっていた。ワイナルドゥムにボールが出たタイミングで、そこへ食いついたアーセナルのDFを見つけると逃げる動きで左へ走ってフリーになる。そこへ絶好のボールが送られたという形になった。さらに後ろから来たサラーまでは気づくことはできなかったが、ジョタのフリーになるポジショニングから得点の匂いを窺わせる。

待ちわびた瞬間

 そしてその瞬間は87分にやってきた。左からのコーナーキックで中に入ったジョタは前にいくように相手を押しながら、すぐに身体を後ろに引いてフリーになっていた。そこへボールは来なかったが、セカンドボールを中央にいたアレキサンダー=アーノルドが拾うと右サイドのサラーへパスを送る。サラーが粘るとサポートにいったアレキサンダー=アーノルドに戻すとそのままクロスボールを上げる。ダビド・ルイスがクリアしたボールを拾ったジョタはトラップしてワンタッチでシュートを打つと、左ポストを掠めながら今度はネットの内側を揺らして移籍後初得点を決める。メンバー全員からの祝福を受け、ビッグマッチで勝利を確信づける決定的な仕事を果たした。ジョタはコーナーキックでフリーになった位置からほとんど動かずに中央でボールを待っていた。狙い通りにボールを拾うと、相手の送れたプレッシャーなどもろともせず左へ決めてみせた。ここでも再三狙っていたフリーになる動き出しから初得点を決めてみせたのだ。

画像出典:リバプール公式Twitter

 途中出場で1得点を記録するなどリバプールのプレミアデビューとして出来過ぎかもしれない。しかしジョタはこの10分間でチームに順応するだけでなく技術の高さ、献身的な守備にフリーになる動き出しなど個々の持ち味を最大限に見せつけて得点という結果も残した。決定機を何度か外すなど課題も見えたが、今後もジョタがアーセナル戦のような内容と結果を残し続ければスタメンで起用される可能性も十分あるだろう。また今シーズンは延期になったが来季はアフリカネイションズカップも控えており、サラーやマネの離脱時にサイドのファーストチョイスとして重宝される。アーセナル戦で見せた再三フリーになるポジショニングは今後もリバプールの武器となる。それほどの期待をジョタは10分間で抱かせた。

画像出典:リバプール公式Twitter

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