【KOPの魂が集結!】『フットボリスタ リバプールCL優勝記念号』刊行記念パーティー!イベントレポート

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リバプールFCラボの管理人です。
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そこはまさにKOPの魂が集結した空間でした。

2019年7月5日、渋谷のパセラステーションにて、『フットボリスタ リバプールCL優勝記念号』刊行記念パーティーが開催されました。

敢えて説明不要と思いますが、
『フットボリスタ リバプールCL優勝記念号』とは、


この表紙から最後の広告に至るまで”全てLIVERPOOL”で埋め尽くされた、KOPにとっては夢のような一冊です。

冒頭にあるメッセージを引用させていただくと、

アンフィールドに、いやリバプールという港町の全域に、真っ赤な情熱の炎が灯ったようなシーズンだった。
29年ぶりのリーグ優勝こそ惜しくもならなかったが、クラブ史上最高の勝ち点を重ねたチームはいつまでも記憶に残る。
そして、14年ぶりのチャンピオンズリーグ制覇を成し遂げて、彼らは記憶だけでなく、記録にも残るチームとなった。

それだけではない。ピッチに立つ勇者たちのパフォーマンスだけでなく、クラブに息づく不屈の精神、どこよりも雄々しいファンの姿は、このクラブが唯一無二であることを示していた。
そんな2018-19シーズンの熱狂をここに。
本書がKOPたちの”記念碑”のような存在になれたら幸いだ。

【完全保存版】リバプール 2018-19 UEFA チャンピオンズリーグ優勝記念号 (月刊フットボリスタ 2019年7月号増刊) P4より

まさにこの本は、KOPたちの記念碑です。なんといっても、我らがリバプールFCラボのライター陣をはじめ、リバプール・サポーターズクラブ日本支部の方々や、リバプールブロガーさん等など、我々ファンが大きく関わっているのです。

おかげさまで6月27日に発売されてから、LFCラボにも多くの反響をいただいて関わったライター一同、大変嬉しく思っています。

さて、前置きが長くなりましたが、この記念すべき『フットボリスタ リバプールCL優勝記念号』をもっともっと味わい尽くそう!ということで、LFCラボとリバプール・サポーターズクラブ日本支部の共同主催という形で企画されたのがこの刊行記念イベントなのです。

発売からおよそ一週間後となった7月5日、総勢12名の執筆者・イラストデザイナーが記事に書ききれなかった内容や裏話を語るトークショー形式でイベントはおこなわれました。

この記事ではそのイベントを内容満載でレポートしていきます!

2019年7月5日@渋谷パセラステーション

今回のイベント開催場所は、渋谷パセラステーションさん。

生バンドの演奏でカラオケができてしまうこちらのパセラステーション、入り口はライブハウスとロンドンパブを融合したような雰囲気。

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そして、こんな素敵なウェルカムボードも作成いただきました!今回のイベント開催にあたり、いろいろと融通を利かせてくれてとても感謝しています。

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さて、今回のイベントの司会を務めるのは、リバプール・サポーターズクラブ日本支部のイベント担当でもありLFCラボライターでもある江波戸さん)。

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今回の記事では、「3つの観点で読み解くリバプール復権の理由」のコンディショニングを担当されています。

 

イベントは20時スタート。

19時半のオープンと同時に、続々と登壇者やゲストの皆さまが集まってきました。

 

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実は、LFCラボのライターたちもこの数日前におこなわれた事前ミーティングも含めて初対面だった人がかなり多くいました。いつもはTwitterを中心にオンラインでやり取りする中、実際会ってみての印象などを話していました(笑)。

 

功労者たちによる祝辞と乾杯

イベントがスタートし、まずは、今回の特集号を発行されるにあたっての最大の功労者、編集を担当された寺沢薫さんから祝辞をいただきました。

「今回、この丸ごと一冊リバプール特集をやるにあたり、一番心配だったのがタイトルを穫れるかどうかだったんです。当初は『タイトルを穫れるだろう』という見込みで企画は動き出していたのですが、こうしてチャンピオンズリーグを優勝することができて素敵な優勝記念号になったんじゃないかと思います。この本で目指していたのが、イングランドでいうFanzineのようなファンが密接に関わった一冊にすることでした。その点で、今回集まっている執筆者の皆さまに協力してもらえたおかげで完成させることができました。」

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「印象に残っている話は、校了作業ギリギリのところで、フェルナンド・トーレスの引退が発表されて、最後のページをジェラードとトーレスの写真に差し替えたことですね。そのページはSNS上でもとても反響が大きくて、差し替えてよかったと思ってます。おかげさまで売上も好調で、書店に出した分はもう品切れしそうと聞いています。これも皆さんKOPの方々の評判が評判を呼んでということだと思うので、大変感謝しています!」

寺沢さん、本当に素敵な記念号をつくっていただきありがとうございました!

そして続いて乾杯。

こちらは、リバプール・サポーターズクラブ日本支部代表の田丸由美子さん。

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今回のリバプール特集号誕生のエピソードをお話いただきました。

「今回の発端は、2年前にフットボリスタから『footballista Zine ARSENAL』というアーセナル号を出されていて、中身を見るとファンが大きく関わっていました。それでリバプールもこういうのをやりたいなってフットボリスタ編集部にお願いをして、その時にLFCラボも紹介しました。リバプールサポーターにもこういう人たちがいるよってね。それで、その時は『じゃあいつかやりましょうね』って終わったのですが、2年経ってその時の話がこうして実現してとても嬉しく思っています!」

2年前から水面下で動いていた今回の丸ごと一冊リバプール号の企画。田丸さん、ありがとうございました!

 

第一部「リバプールのピッチ外を掘り下げる」

続いて、第一部のスタートです。

第一部に登壇したのは、司会を含めてこちらの方々。

  • 田丸由美子さん(リバプール・サポーターズクラブ日本支部代表)
    「リバプール観戦ガイドマップ」「リバプールのチケット事情」「ライバーバード・フォトギャラリー」「『フードバンク』はライバル関係を超えて」「ジャッキー・マッカーシーさんへのインタビュー」「『リバプール美女』のポートレート写真」「スカウスの作り方レシピ」
  • タクヤKOPさん(LFCラボ副代表/ライター)
    「リバプール復権の理由『ブランディング』パート」「アンフィールドのチャント特集」
  • ヘンリーさん(LFCラボライター)
    「リバプール復権の理由『スカウティング』パート」
  • MAKOTOさん(リバプールブロガー)
    「クロップ、かく語りき」「クラブの未来を担うU-20の逸材たち」
  • Style.T.84さん(イラストデザイナー)
    「クロック、かく語りき」「リバプール観戦ガイドマップ」のイラスト
  • 江波戸雄一さん(リバプール・サポーターズクラブ日本支部イベント担当/LFCラボライター)
    「リバプール復権の理由『コンディショニング』パート」

 

『Allez Allez Allez』旋風の立役者

まずは、タクヤKOPさんのチャントの記事について。この日着ていたTシャツから話は始まりました。

「今日、僕が着ているTシャツ、BOSS Night Tシャツなんです(ドヤっ)。」

「今回チャントの記事のお話をいただいて、書いている中で、今のリバプールを語る上でBOSS Nightとジェイミー・ウェブスターは外せないなと思ったんです。それで編集の寺沢さんに連絡したところ、是非ということだったので、ミニコラムという形で書かせてもらいました。」

「今のリバプールが強い大きな要因の一つに、選手を後押しするアンフィールドの『Allez Allez Allez』雰囲気があると思ってます。あれでまた一段と強くなりましたよね。そしてその立役者がBOSS Nightでありジェイミー・ウェブスターなのです。僕はファン発信でそういうイベントがあって、結果的にクラブを強くしているのがとても良いことだなと思っていて、それでLFCラボでもそういう記事を書いているんです」

BOSS Nightに関しては、日本でも6月に「KOP Night TOKYO」という形で開催され、そこでもギターを弾いていたタクヤKOPさん。「次までにもっと腕を上げておくので、是非またそういう機会を持ちたい」とも語っていました。

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ロジャース体制時の試行錯誤

続いて、ヘンリーさんのスカウティングについてのお話。リバプールのオーナーであるフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)の選手獲得について掘り下げてくれました。

「今でこそFSGの選手獲得は成功が続いていますが、オーナーになった当初は失敗続きでいろいろ試行錯誤をしていたんです。例えば、当時の移籍委員会はデータを使って補強しようとしていて、データサイエンティストのイアン・グラハムという人が主導して獲得したのが、ウサマ・アサイディだったんです。アサイディ覚えてます(笑)?グラハムの統計モデルでは、アサイディがめちゃめちゃ良い数字を叩き出したらしいんですよね。それで獲ってみたもののまあご存知の通りうまくいかなかったと。あとは、イアゴ・アスパス。アスパスも統計上は数字が良かったんですが、結局リバプールではうまくいかなかったですね。こんな感じでデータ分析を駆使して選手を獲ったけど、ちょこちょこ失敗しているんです。」

「おそらく当時の狙いとしては、世間で過小評価されている選手をデータ分析で見つけて安く獲得するということだったと思うんですが、実際にはチームに適応できるかどうかという要素も大きかったのかなと思います。今もデータを使っているけど、なんでうまくいっているかというと、高額の移籍金をかけるターゲットを決めるときには、データは一要素として使いつつも、主観的なスカウティングもバランスよく織り交ぜる形にしてるからだと考えています。」

記事執筆時のこぼれ話では、締切直前の記事修正について。普段のLFCラボでの記事では見られないヘンリーさんの姿に、場内には暖かい笑いが起きていました。

 

クロップの変わったものと変わらないもの

次は「クロップ、かく語りき」を書いたMAKOTOさん、お気に入りの一説は全部というところから話が始まり・・・。

「今回これを書くにあたり、4年分ぐらい自分のブログにあるクロップのコメントを読み返しました。それで思ったのは、単純にクロップも年取ったな、と。あと太りましたよね(苦笑)。それとクロップって記者会見で結構皮肉っぽいことを言うんですけど、それは最近のプレッシャーでカリカリしてるのかと思っていたんですが、就任して間もないころから言ってたんだなと。元々そんな感じだったんだなというのが、読み返して面白かった点ですね。英語がネイティブじゃないというのを本人がネタにするくらいなので、そういうのもあるかもしれないですけどね。」

さすが継続してブログに書き残していると、いろいろな推移が見えてくるという貴重なお話でした。

 

描くのが難しいクロップの姿とは

まだまだ続きます。お次は、本誌に素敵なイラストで彩りを加えてくれた、Style.T.84さん。以前、LFCラボでも紹介させていただいたイラストデザイナーさんです。

今回のお気に入りのイラストについて。

「ヘンダーソンとクロップの並んでる絵は一番お気に入りで、よく特徴を捉えられているのかなと自分でも思っています。」

 

 
 
 
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一番苦労したのは、あまり見ることのないクロップの姿でした。

「このクロップ語録のページのイラストを描くにあたり、クロップの悲しんでる、落ち込んでいる表情を描くのが大変で、ネットで探しても元にできるものがあんまりないんです。それでも探して描いたんですけど、それが大変だった一枚ですね。クロップって笑顔は描きやすいんですけど、怒ってる姿も難しいんです。顔以外の動作を表現するのが、描いていて難しいんですよね。」

校了直前にはアンフィールド市街地マップのページで、アンフィールドの向きが違っていて急遽描き直したというエピソードも聞かせていただきました。ギリギリ間に合ったということで暖かい拍手が溢れてる会場。

そのことについて田丸さんから。

「このアンフィールドのマップで、よく『メインスタンドにあるホスピタリティのチケット受け取り場所はどこですか?』とか問い合わせが来るので、ここだよって分かるようにしたかったので、間に合ってよかったです!」

 

怪我の部位によって大きく変わる復帰のさせ方

続いては司会の江波戸さんによるコンディショニングの話。ご存知の方も多いと思いますが、本業は鍼灸マッサージ院の院長さん。

マティプとゴメス、ロヴレン、アーノルドの出場時間や欠場したタイミングを全部まとめた自前の表をスクリーンに映しながら話をしてくれました

「例えば下半身の怪我をしたら数試合休み、そのあと後半70分とか80分とかから出場するみたいなパターンが多いと感覚的に思っていたんですが、本当にそうなのか?ということで、実際に調べてみたのがこの表です。」

本誌でも触れらているマティプの起用法について。

「ナポリ戦の最後の最後、クリバリと競ってマティプがピッチに落ちて、彼その時ものすごく痛がってるんですよ。本当にのたうち回っていて、結局鎖骨を骨折していました。それで一ヶ月くらい休んで、その後は一回ベンチ入りしてそこからはもう先発フル出場していたんですよね。怪我といっても上半身なのか下半身か、右なのか左なのかとかで結構変わってくるんです。例えば何回も右で怪我してるとかだと持病的なものだなとか、原因があるんだろうなとか思ったりします。今シーズンのマティプの場合、プレシーズンの怪我は下半身でその後シーズン前半戦はとても慎重に復帰させ、鎖骨の骨折の場合は上半身の怪我だったので割とすぐに復帰させていたんです。こうして怪我の部位によっても復帰のさせ方って全然変わってくるんですよね。」

その他、アーノルドの膝を怪我してからの復帰の話もされていました。

 

ロバートソンのフードバンク逸話

田丸さんからはスライドを使って、マージーサイド発のチャリティ活動であるフードバンクのお話がありました。

「フードバンクについては、まだあんまり認知されていないのでぜひ広めたいと思っています。現地観戦に行く人は、ぜひスタジアムに行く前にスーパーで何か食べ物を買って、寄付しにいってみてくださいね。私も今年5月に日本支部のメンバーと現地観戦に行ってきたときに寄付してきました」

「今回フードバンクに関連してみんなにぜひ知ってもらいたいのが、アンディ・ロバートソンについてです。もともと彼のご両親がフードバンクに寄付をする方たちで、子供の頃からそういう環境で育ったそうなんです。ロバートソンの21歳の誕生日、その時はハル・シティにいたんだけど、自分のバースデーパーティーをする際、友達に『フードバンクに寄付できるものを持ってきてくれ』と頼んだそうなんです。普通それくらいの歳だとシャンパンとかワインとかを持ってきてもらうんですが、僕はそういうのは要らないからと友達に呼びかけて、実際にグラスゴーのフードバンクに寄付をしたということです。ロバートソンもリバプールのフードバンクの活動について、ライバル関係にあるリバプールとエバートンが協力しあって始めたのが素晴らしいよねと言っていますね。」

「あとフードバンクについて大事なのがクラブが主導しているのではなく、ファンがやっているということ。活動している人たちは『食品を集めているのはクラブではなく自分たち』だという意識をとても持っているんです。ライバルクラブだとしても協力して一緒にリバプールの貧しい人を助けていこうという意識で活動しています。」

 

ライバーバード最強説

第一部の最後は、タクヤKOPさんのブランディングの話。

「『ライバーバード最強説』を言い続けています(笑)。最近、クレストをロゴにする動きが他のクラブでも結構ありますけど、リバプールと同じようにロゴと併用できるクラブは限られると思うんです。ライバーバードは元々リバプールの街の象徴で、架空の鳥というので独自性もあり、うまくクレストから切り出してロゴにしています。リバプールの街中には本当にライバーバードがたくさんいて、リバプールファンはそれを見るとテンション上がりますが、青い方たちはどうなのかが気になるところです(苦笑)。他のクラブのエンブレムのリブランディングとかを見ていて、リバプールがライバーバードという街に根付いているものをクレストにして、さらにそれをロゴとして活用していることの凄さが改めて分かりました。」

— FSGすごいなと?

「その辺、あんまり語られていないんですけどね」

— ヘンリーさん、どうですか?

ヘンリーさん「実はそれについて、以前タクヤさんからダイレクトメッセージをもらって『そういうのを言ってる記事とかありませんかね?』って言われたことがあったんですけど、それで僕も調べてみましたが、全然なくて・・・」

— 元々FSGがレッドソックスのオーナーでもあり、メジャーリーグはロゴを使い分けるみたいなのもあって、意識しているのかもしれないですね。

そしてトークショーは第二部へ。

 

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