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エピソード・小ネタ

画像出典:リバプール公式Twitter
◆父は元ブラジル代表で1994年のアメリカ・ワールドカップ優勝メンバーの一人であるマジーニョ。弟はバルセロナに所属するラフィーニャ。また、リーズに所属するロドリゴ・モレノは従兄弟にあたる。

画像出典:These Football Times
◆マジーニョの仕事の関係で、イタリア・バーリで生まれている。その後、ブラジルとスペインを行き来する生活を続けていたが、2004年にバルセロナの下部組織に入団。代表はスペインを選択している(弟のラフィーニャはブラジル代表を選択)。
◆マジーニョは今ではお馴染みの「ゆりかごパフォーマンス」を初めて行った選手の一人である。前述の、1994年アメリカ・ワールドカップ準々決勝のオランダ戦でゴールを決めたベベットが、その2日前に生まれた息子に捧げたのが初のゆりかごパフォーマンスだった。そして、その彼のセレブレーションに加わったのがマジーニョとロマーリオの2人である。
◆幼少期から複数の国での生活を経験していたこともあって語学が非常に堪能。出生地のイタリア語、両親の母国語であるポルトガル語、移住し母国語となったスペイン語、バイエルン在籍時に習得したドイツ語、果ては英語と、5つの言語を操るペンタリンガルである。
◆バルセロナはこのカンテラーノを非常に高く評価しており、当時バイアウトを9000万ユーロに設定していた。しかし、そのバイアウトには出場試合数によって1/5の1800万ユーロにまで減額される文言があった。そして12/13シーズン、彼の出場試合数は大幅に減少し、結果バイアウトも減額。シーズン終了後、出場機会を求めた彼はジョゼップ・グアルディオラの強い要望を受け、バイエルンに移籍した。
◆バルセロナを去ることを決めていた彼の下には、複数のビッグクラブからオファーが殺到していた。マンチェスター・ユナイテッドは特に熱心で、退任するアレックス・ファーガソンは後任のデイビッド・モイーズのためにチアゴを贈ろうしたが、「よく知らない選手だから」という理由で断られてしまったそう。その後モイーズは、彼の代わりに古巣エヴァートンからマルアン・フェライニを引き抜いたのだった。
Thiago should be a great signing for Liverpool – and another ‘what if’ moment for Man Utd.
Thiago was Alex Ferguson’s leaving ‘present’ for David Moyes in 2013. Years of scouting, everything agreed. Then Moyes called it off because he didn’t feel he knew enough about the player.
— Daniel Taylor (@DTathletic) September 17, 2020
◆リバプールでチームメイトとなった南野拓実だが、実は彼に対して過去にファンサービスを行っていたことがある。15/16シーズン、ウィンター・ブレークのキャンプ地にカタールのドーハを選んでいたバイエルン。同じ頃、カタールにて開催されていたのがAFC U-23選手権2016だ。U-23日本代表は見事優勝を飾っているのだが、彼らとバイエルンは同じホテルに滞在していたそう。ワールドクラスの選手に目を輝かせる若き侍たちだが、南野も例に漏れずその一人だった。実際にチアゴとは写真を撮っており(矢島慎也曰く、チアゴはめっちゃいい人)、リバプールでチームメイトになった際にこの出来事が改めて注目を浴び、「なんというストーリー!」と話題になった。
In 2016 Takumi Minamino took a picture with Thiago as a “fan” as Bayern were staying at the same hotel.
4 years later, they’ll be teammates pic.twitter.com/EvuGdUjPn7
— Thia🐐 (@bubbIxs) September 19, 2020
直前合宿で同じホテルだったバイエルン。練習も見ることができて刺激を受けました!!!少年の頃に戻ったみたいに写真をみんなで撮ってもらいました。 pic.twitter.com/0Fm9wAmKzQ
— 岩波拓也 (@ta_ku0618) January 31, 2016
◆バイエルン在籍時、ピッチサイドの電光掲示板に映ったサンタクロースを味方選手と勘違いし、パスを出してしまう珍プレーを披露したことがある。と、ここまでは比較的有名な話なので、彼の生い立ちと共にこの話を掘り下げよう。前述の通りチアゴが生まれたのはイタリアのバーリであるが、この都市には聖ニコラオスという人物の聖遺物が安置されている(守護聖人も聖ニコラ)。そしてこの聖ニコラこそが、サンタクロースのモデルとされている人物なのだ。「サンタクロース」という名前は「聖(セント)ニコラオス」が徐々に変化したものである。つまり、チアゴにとってサンタクロースは自身のルーツに深く関わる人物ともいえる。ともすれば自身の出生を天から見守ったサンタクロースにパスを出してしまうのも、仕方がないのかもしれない。
The moment @Thiago6 passed the ball to Santa Claus, who, to be fair, made an excellent run 🎅😉 #MiaSanMia pic.twitter.com/os39gn7s2s
— FC Bayern English (@FCBayernEN) December 24, 2017
◆前項にて果てしなく話が脱線したが、事の序でにもう一つ役に立たない話をしよう。彼のファーストネームであるチアゴだが、この名前と同じ起源を持つ選手がリバプールにいる。もちろん、彼の一日後にやって来たディオゴ・ジョタもそうなのだが、チアゴとディオゴが同じ起源を持つことに違和感を覚える人は少ないだろう。ジョタとは全く別の人物である。誰か想像がつくだろうか?正解はジェームズ・ミルナーである。「ジェームズ」も「チアゴ」も起源は同じ「ヤコブ」なのだ。ヘブライ語のヤコブからどのようにジェームズやチアゴに変化したか、という話をするととても長くなるので興味がある人は是非調べてみてほしい。さらに余談を重ねると、ニューカッスルの本拠地「セント・ジェームズ・パーク」とレアル・マドリードの「エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ」は同じ聖ヤコブの名前を冠するスタジアム同士である。「聖(セント・)ジェームズ」と「聖(サン)ティアゴ」ということだ。

画像出典:gettyimages
◆リバプールのシンボルともいえる“THIS IS ANFILED”の看板。クラブ・代表の先輩であるフェルナンド・トーレスの助言によって、何らかのタイトルをリバプールで獲るまでは触らないことに決めているそう。

画像出典:リバプール公式Twitter
◆彼のキャリアを通じて最も対戦した選手は、ティモ・ヴェルナーである。クラブで13戦、代表で2戦の計15戦を繰り広げており、戦績はチアゴの10勝5分0敗である。そして、15戦目はチアゴにとってリバプール・デビューとなったチェルシーとのゲーム。見事10勝目を飾り、無敗記録を伸ばした。奇しくも同じタイミングで新天地をイングランドに求めたが、ここでもヴェルナーはお得様なのだろうか。

画像出典:チアゴ公式Twitter
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