リバプールFC 2024-25シーズン・レビュー ~GK&DF編~

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コーク

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選手の分析記事や移籍の噂を メインに好き勝手書きます。 ハンネとアイコンは大好きな コカ・コーラから。

CB

フィルジル・ファン・ダイク

画像出典:LFC公式HP

全盛期の輝きはないけど、未だ世界最高のCBって評価は保っていると思う。少なくともプレミアリーグにおいては今季もベストだった。ちょっと足元が覚束なくてクリアが不十分になったり、余裕を持ちすぎて淡泊な対応をした結果あっさり足を振るのを許したりと、ファン・ダイクの“甘さ”によって失点するシーンはまぁ少なくないんだけど、それを差し引いてもはるかにお釣りが来る活躍。

今季アンカーとして覚醒したフラーフェンベルフによると、守備時のポジショニングについて後ろからファン・ダイクがめちゃくちゃ叫んできて修正するように言ってくるらしい。新任のスロットからしても、クラブの主将が同胞っていうのは非常に心強かっただろうし、ピッチ内外でファン・ダイクが果たした役割の大きさは計り知れないはず。

正直、相変わらず凄かったから書くことがあんまりない。無事に契約延長も果たしたし、出来るだけ長持ちしてくださいって感じだ。GK含む今季の守備陣からMVPを一人選ぶなら文句なしでこの人。

イブラヒマ・コナテ

画像出典:LFC公式HP

開幕戦こそクオンザーに先発を譲ったものの、後半からそのクオンザーに代わって出場するとシーズン最後までスタメンの座を守り続けた。最大の欠点である負傷離脱の多さも、今季はレアル・マドリー戦でよく分からないブラジリアン小僧が突撃してきて破壊された以外なかった充実のシーズンだった。守備は基本的にCBとGKの個人能力に丸投げというクロップ時代の覚悟の決まったスタイルからスロット体制になって負担が減ったのが大きかっただろうね。

コナテは相変わらずデカいし、速いし、強い。CBに最も求められる“壁”としての性能はそのままに、今季はビルドアップ面の向上が見受けられるシーンも。アリソンかファン・ダイクあたりが蹴ったのかと思ったらコナテからのフィードだった、みたいなことが何度かあって成長を感じずにはいられないし、日によってはファン・ダイクを上回る圧倒的なパフォーマンスを披露する日も珍しくなくなってきた。

ただ、ファン・ダイクを超える(つまり、歴史上最高の)CBになれるかどうかって言うと、現実的には難しいだろう。でもそれじゃつまらないので、少しでも近づくためにコナテが出来ることを考えたい。とりあえず顔はもっと怖い方がいいな。コナテは顔が可愛いので、威圧感が足りないかもしれない。もっとオーラ出していこう。あとこれは体格的に仕方ないんだけど、やっぱファン・ダイクに比べると動きがドタバタしているのでなんか慌てているように見えちゃう。ここら辺がもう少しスタイリッシュになると3割増しぐらい高い評価が与えられるかもしれない。まぁ、努力でどうにかなるかは知らんけど。とりあえずさっさと契約延長して、そういうところ(?)もファン・ダイクからまだまだ学んでいこうな!

ジョー・ゴメス

画像出典:LFC公式HP

気がつけばチーム最古参のジョー・ゴメス。最終ライン全て対応可能、枠を使わない、チーム最古参、給与が高すぎない、というプロフィールはまじでありがたい存在としか言いようがないんだが、今季も怪我による離脱期間が長すぎた。実は遠藤よりもプレータイム多いんだけど(といってもゴメスが874分で遠藤が865分なので誤差の範囲)、俄には信じ難いよね。

スロットの中でクオンザーよりも序列高そうだったし、SBに関しては左右共にバックアップ程度なら十分に務められる(というかゴメスは即死級のミスをしがちなので、むしろSBの方が個人的には安心して見ていられるところはある)から、彼への期待はそれなりにあっただろう。でも筋肉系のトラブルが多いのでサイド起用だと必然的に増える上下動に身体が耐えられなさそうだし、負傷離脱する可能性が高まるからってサイドでの起用に二の足を踏むような感じになってくると最終ラインのUTというゴメスの価値が一気に落ちる。一度離脱するとなかなか戻ってこないし、戻ってきてもフォームをすぐ取り戻せないのも難点。

そんな感じで、スロット体制になってもこの怪我耐性の低さがどうにもならないのであれば、いよいよリバプールでの未来は厳しいのではないかという気がしている。まぁでも積極的に売れとは思わない。プロフェッショナルだし、物静かで不平不満をいうタイプじゃない。なにより、まだリバプールで点を決める彼を見れていないし。ただ、いいオファーがあって、本人も移籍に前向きなら快く送り出してあげたいって感じ。最終ライン、特にサイドの入れ替えが多そうなのでゴメスの後釜まで手が回るかわからないけど、そうなったら移籍先での幸運を祈る。

ジャレル・クオンザー

画像出典:LFC公式HP

開幕戦でコナテを差し置いて先発起用されるも、苦戦気味でHTに無念の交代。以降コナテはおろかゴメスの後塵も拝して立場上は第4CBといった趣だった。ただ、そのゴメスが怪我でかなりの期間いなかったし、右SBもアーノルドとブラッドリーの離脱タイミングが重なったりして、CBと右SBの両方の控えとして重宝され結局公式戦56試合全てでベンチ入りを果たした。CBにこだわりを持ちSB起用を嫌がる選手が少なくない中でクオンザーは「監督から右SBでプレーできる資質が自分にあると言われたときは嬉しかった!スロットはいい監督だし!」みたいなノリだった。素晴らしいマインド。

目立った武器はないけど、それなりに速くて、それなりに強くて、それなりに足元も上手いので、欠点という欠点が特にない。あるとすれば、本人はそこまで悪くないのにやたらと失点に絡んでしまう不幸体質みたいなあれ。まぁ案外オカルティックな話でもなくて、単体でどうにかしてしまう理不尽さを持ち合わせていないのが要因な気もしなくはないが、事故ったときの悲しそうな顔は見ていて普通に可哀想ではあった。

今現在、期待されていたほどの成長曲線は描けていないかもしれないが、アカデミー卒の若手としては十分に立派な地位を築いているといって差し支えないはず。ただ、リバプールが今の強さを維持し世界の頂点を争うクラブであり続けた場合、現状のクオンザーを見るに彼が先発の座を射止めるだけの選手になる姿はあまり想像できないのもまた事実。そしてもしそうなった場合、今のゴメスのような最終ラインの複数ポジを担当するバックアッパーとしてリバプールを支えるか、あるいはステップダウンだとしても先発としてプレーできるクラブへ移籍するかを遅かれ早かれ選ぶことになる。本人の意思を一旦無視した個人的な理想は、プロフィールの似通うゴメスの後継者(要は最終ラインのUT)としてクラブを支えてほしい。今のところはクラブも余程のオファーが来ない限り売る気はなさそうだし(ゴメスでさえ出す余裕があるか怪しい)、本人もまだ積極的に出ようとはしてないみたいだから来季も似たような役割を頑張ってくれるだろうけど、一体いつまでその立場を受け入れてくれるのか、その行く末を見守りたい。

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