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悪夢の12月
11月のインターナショナルウィーク明けから過密日程の12月を取り上げる今回の記事だが、ボーンマスにとっては非常に厳しい1ヶ月間となった。8試合で1勝6敗1分と得たポイントは僅かに4。ロンドンのビッグクラブからは勝ち点挙げることに成功したものの、長いトンネルは1月に入ってもなお続いている。
ウィルソンはトッテナム戦で直接FKを含む2ゴールを挙げ、途中出場ながらシューターとして傑出したものを改めて示した。クロップも”ワールドクラス”と称賛する左脚の精度であるが、プレーの連続性において大きな変化は見られておらず、ボールを前進するのに苦労するチーム状況ではクリーンな状態で脚を振る機会は自ずと減ってしまう。
前回記事で取り上げたニューカッスル戦と併せて5連敗を喫したボーンマス。キング、アケ、スティーブ・クック、スミスといったレギュラークラスに怪我人が続出。ウィルソンもチェルシー戦ととバーンリー戦の2試合を欠場した。もとより後方から丁寧なビルドアップによる侵入よりも、前線の選手の独力でポイントを作ることの多かったチームが攻撃に深さをもたらすキングを失ったことは大きな痛手であった。ベースの布陣である4-4-2に加え、4-2-3-1、4-3-3を併用してきたが、いずれも守備の基準が明確化されているようなパフォーマンスは発揮できていない。トッテナム戦、リバプール戦と続いた2試合で単純なロングフィードから計3失点を喫したシーンが象徴的であった。質の高い配給ができる選手に自由を与えながら、裏のスペースのケアができておらず3ラインの意思疎通が図れていたとは言い難い。3バックを採用する際も”バスを停める”ような運用ではないが、目標が「残留」へと移ったハウ監督がどのような戦術を採用するだろうか。現状の起用法では3-4-2-1で居場所のないウィルソンにとって大きな転換点となりうる。
一方、”親クラブ”であるリバプールにおけるトップチームのスカッド争いは南野拓実の加入によって更に激化した。シーズンはまだ半ばではあるものの、来季以降の構想は裏では着々と進んでいるだろう。2つの所属クラブでの「残留」を懸けた残りの戦いはウィルソンにとって文字通り正念場となるだろう。
おまけ
惜しくも受賞とはならなかったものの、11月の月間ゴールの候補としてウィルソンの得点が2つノミネートされた(ニューカッスル戦とトッテナム戦のFK)。
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