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基本プロフィール
- 選手名:ジェルダン・シャキリ
- 生年月日:1991年10月10日
- 国籍:スイス
- 身長:169㎝
- ポジション:RWG, AMF, LWG
- 背番号:23
- チームキャリア:バーゼル(09/10~)、バイエルン・ミュンヘン(12/13~)、インテル(14/15~)、ストーク・シティ(15/16~)、リバプール(18/19)
- 市場価格:18,00 Mill. €
- 契約終了年:2023年6月30日
プレースタイル
ストロングポイント
小柄だが分厚い筋肉を纏った“スイスのメッシ”。爆発的なパワーを両脚に秘めており、圧倒的な加速力とレンジの広いミドルシュートが武器。
右サイドを根城としながら、カットインしてファーサイドへミドルを叩き込むのが十八番。スプリンターとしての才能がありながら、本人の望むスタイルはファンタジスタという異能のアタッカーである。自身の理想的なプレーであるテクニカルな分野と、現実的に彼に適しているフィジカルな分野を、高いレベルで両立させているという点が彼の強みだろう。
実際に、爆発的なスピードを持ち合わせていながらオープンスペースを1人で攻略するようなドリブル突破はあまりせず、一旦足元にボールを収めた後に、小刻みなステップでマーカーをかわそうとすることが多い。
フィニッシュの局面では、ボックスに入ってゴールを狙うようなタイプではなく、その前の局面でボールを受け取り、ミドルorラストパスを放つことを好んでいる。ラストパスの精度は高く、ゴールへ斜めに近づくドリブルをしながらボックスに走り込んだ味方に良質なボールを届ける。
セットピースでも巨大な違いを生み出すことができ、左足から放たれるキックは必見。アクロバティックなプレーもお手の物で、ボールをインパクトさせる能力は一級品。
また、17-18のプレミアリーグにおいて、シャキリは77回のチャンスを創出している。これはビッグ6以外のチームの選手で、ブライトンのパスカル・グロス(82回)に次ぐ2番目の成績となる。
総じてクオリティの高い選手で、ジョーカーとして出てこられたら相手にとって脅威以外の何でもないだろう。モハメド・サラーやサディオ・マネを下げるとスピードを失い、相手を活気づかせてしまうという問題を解決できる選手だ。彼をベンチで控えさせておけるのは贅沢の極みと言えるだろう。
ウィークポイント
最も不安な点は、ビッグクラブで立て続けに失敗しているという過去。バイエルンとインテルでは競争力の激しさもあり、期待されていたほどの結果を出せなかった。そのため、ビッグクラブならではの重圧や環境への適応、パーソナリティという点で一抹の不安を感じる。
しかし、リバプールでは移籍当初から控え、という扱いになるはず。もちろん、本人はベンチに座るために移籍したつもりなどないだろうが、現実問題としてサラーとマネのどちらかを蹴落としてレギュラーの座を射止めるのは至難の業。それは本人も十分に理解していることだろう。
そのため、過去に所属したビッグクラブとはプレッシャーの度合いが違うことが予想され、それはシャキリ本人にもプラスに作用すると思われる。
無論、だからといってKOPが彼に期待していないというわけではなく、良質なローテーションが可能になる、という声がほとんど。ビッグクラブで失敗続きのシャキリにとっては理想的な環境ではないだろうか。
だが、故障が多いという看過できない問題も。筋肉系のトラブルが多く、故障によって幾度となく離脱を強いられている。強度とテンションの高いフットボールが信条のリバプールではその故障癖が頻発しそうだが、同じような問題を抱えていたアレックス・オックスレイド=チェンバレンが最後の最後に離脱するまで伸び伸びとやっていたのを見ると、それも杞憂に終わるかもしれない。
個人的に残念に思うのは、シャキリがレフティーだということ。基本的にシャキリもサラーも右サイドで起用してこそ輝く選手。もしシャキリが右利きで左を主戦場とする選手であれば、左右でクオリティの落ちないマネと合わせて
① マネとサラー
②シャキリとサラー
③シャキリとマネ
という3セットを組めたのだが、マネがいない場合はシャキリを左に回すか、チェンボやアダム・ララーナあたりに左WGを任せるという展開になってしまうかもしれない。ただ、シャキリの左サイド起用が全然振るわないというわけではないので、あまり深く考えても仕方ないかもしれない。
エピソード・小ネタ
・アルバニア人の両親を持つコソボ出身。国内紛争によってスイスに移住した。A代表はスイスを選択している。名前の発音で「シャキリ」と「シャチリ」の2通りがあるが、スイスの公用語だと前者で、コソボだと後者になるとのこと。
・プロデビューを飾ったのはスイスのバーゼル。バーゼルと言えばサラーもこのクラブで欧州にその名を轟かせたが、この2人はバーゼルでは共演していない。サラーがアラブ・コントラクターズから加入した12-13シーズンに、シャキリがバイエルンに移籍しているためだ。
・リバプールは過去に何度もシャキリの獲得に動いている。バーゼル時代にはバイエルンに先んじられた。バイエルン移籍後もリバプールは獲得に動いていたが、バイエルンに拒否されていた。
・EURO2016で、フランス代表と対戦したスイス代表のユニフォームが次から次へと破れるという事が起きた。それに対してシャキリはキット・サプライヤーのプーマに「プーマにはコンドームを作らないでほしいね」と冗談交じりのコメントをしている。
・FIFAワールドカップ2018のセルビア戦にて、ゴール後に双頭の鷲をイメージさせるセレブレーションをしたために、FIFAから罰金処分を受けている。これは彼のルーツであるコソボがセルビアから独立を宣言していたからで、FIFAが禁じている政治的なメッセージであるとされたからだ。
・リバプールでの背番号は、エムレ・ジャンの退団によって空いた23番に決まっている。KOPにとってはジェイミー・キャラガーとの思い出深いナンバーだが、シャキリはスイス代表でもこのナンバーを付けている。
※犬になってしまったシャキリのイメージ図。かわいい。
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