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思いつきでスパーズ戦のプレビューを書いて、スパーズの注目選手にあげたケインとデレ・アリが予想通り!?にゴールをあげてしまい、何だか申し訳ない気持ちでいっぱいです。(ハーフタイムにスパーズのユニホームを振り回してウェンブリーの観客に笑顔をふりまいていたマラドーナに免じて許してください。)責任をとってレビューを書きたいと思いましたが、私の書きたいことはすでに掲示板で書きつくされているので、今回はクロップ監督とポジェティーノ監督のチーム作りを比較して、今のリバプールに必要なことは何かを書いてみたいと思います。
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育成と補強のベストミックス
まずは、スパーズのポジェティーノ監督のチーム作りをみていきましょう。
ポジェティーノがスパーズにきて1年目にやったのが、若手の積極的な起用です。現在のチームの主力であるケインやダイア―だけでなく、現在は中堅クラブや下部リーグのクラブに放出された選手も含めて積極的に起用していました。そうした環境のなかで、ケインやダイア―はチームの中心となるセンターラインのポジションを奪いました。
さらに、チームの未来を担う若手でチームを骨格を作りながら、骨格に上手く肉付けするような補強をしていきます。1年目にダイアー、アリ、デイビス、フォルム、イェドリン、ファシオ、スタンブリ。2年目にアルデルヴァイレルト、トリッピア、ソン、ヴィマー、エンジ。3年目に、ワニアマ、シソコ、エンクドゥ、ヤンセン。4年目の今年は、サンチェス、オーリエ、ジョレンテ、フォイス。補強に関しても、スター選手の獲得というよりは将来有望な若手を補強するという意図がみられます。
こういうポジェティーノの育成戦略とクラブの補強戦略が上手くマッチングしたことで強力なスカッドができあがり、日曜日のリバプールとの試合の結果としてあらわれたと言っていいのではないかと思います。
プランAへのこだわり
次に、クロップ監督のチーム作りをみていきましょう。
選手の補強に関して、クロップ監督のプランAに合致した選手しか獲得しないよう徹底されています。明確な補強戦略があるのはいいことなのですが、DFラインの選手層を厚くするという課題の解決につながっていません。クロップ監督の戦術に合う選手の獲得にこだわっていることが仇となって、チームの戦術のプランBがないことの遠因にもなっています。今シーズンは、攻撃では攻めあぐねて守備では凡ミスを繰り返して、なんとなく手詰まり感が漂う試合が続ていることを考えると、変化を加えてプランBの選手を補強してプランBの戦術で戦ったりとこれまでと違うことをやるべき時期にきているのはないでしょうか?
選手の育成に関しては、アレキサンダー・アーノルドとウッドバーンを育てようという意図は感じられるものの、他の若手を育てようという感じがあまりないように思われます。もし若手を積極的に起用しようというのであれば、ソランケやゴメスの起用法は現在と違ったものになっていたはずです。プランAのCBが獲得出来なかった時点で、ゴメスを右CBで起用してマティプを左CBで起用するといったことを開幕から試すべきではなかったのかと思うのです。
さらに付け加えて言えば、チームの骨格となるべきポジションに下部組織出身の選手がいないので、チームとしてのメンタリティーが弱いように思います。クラブの5年後や10年後を考えても、チームの中心に地元出身でジェイミー・キャラガーのような気の強い選手が必要だと思います。ジェイミー・キャラガーのような選手がいっしょにピッチにいれば、誰がみても凡ミスと言えるミスを連発して4失点するなんてことはできないでしょう。
第2のジェイミー・キャラガーを育てよう
余談ですが、ポジェティーノ監督は現役時代スペインのエスパニョールのキャプテンでCBでした。そのエスパニョールのクラブの応援歌がビートルズのイエローサブマリンの替え歌なのです。そして、ジェイミー・キャラガーのチャントもイエローサブマリンの替え歌です。「イエローサブマリンのクラブからやってきた監督が第2のジェイミー・キャラガーを育てる。」スパーズの戦いぶりが鮮やかすぎて、そんな妄想が少しだけ過りました。
現在のリバプールのチームの課題は攻守両面でいろいろとありますが、私が特に気になっている点があります。それは、ミスが出た後に気持ちの切り替えができず、ミスが連鎖してしまうことです。ミスした後に味方を叱りつけるような第2のジェイミー・キャラガーがいれば、チームとしての気持ちの切り替えもできてミスの連鎖もなくなると思うのですが、どうでしょうか?
結果が出てない時こそ目先の結果にこだわらず、少し長いスパンで物事を眺めて、クロップ監督には第2のジェイミー・キャラガーを育てほしいと思います。ジェイミー・キャラガーのチャントでも鼻歌で歌いながら、、、。
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