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基本プロフィール
- 選手名:カルヴィン・ラムゼイ
- 生年月日:2003年7月31日
- 国籍:スコットランド
- 身長:177cm
- ポジション:RSB
- 背番号:22
- クラブキャリア:アバディーン(SCO/19-20~), リバプール(ENG/21-22~)
- 市場価格:€ 600Th.
- 契約終了年:2027年6月30日
プレースタイル
スコットランド北東部、アバディーン出身の右サイドバック。スコットランドは近年、我らがアンドリュー・ロバートソンやキーラン・ティアニー、ネイサン・パターソンと言った優秀なサイドバックを多く輩出している。カルヴィン・ラムゼイはそんな中でも逸材との呼ばれが高く、スコットランド最優秀若手選手賞にも輝いている。
ストロングポイント
最も素晴らしいのは高精度のキックだ。RSBらしく右足からのクロスを得意とし、セットプレーのキッカーを任されていることからもその技術の高さが伺える。SBにありがちである逆足が満足に使えないといった事はなく、そればかりか左足からも右足と同水準のキックを供給する事が可能。この両足を生かし、アバディーンでは多くのアシストを記録している。
また、視野も広く、コートを広く使った一瞬の隙を突く鋭いクロスで決定機を創出。ロングレンジのパスはトレント・アレクサンダー=アーノルドを彷彿とさせ、リバプールの両SBでお馴染みのサイドチェンジもラムゼイであれば可能だろう。実際に、彼らのように右足一閃で通すシーンも見られ、このようなプレーには期待が膨らむ。
推進力にも優れており、攻撃に転じればロバートソンを彷彿とさせるような中央への侵入を見せる。前述の通り、彼は両足を使いこなす事ができるため中への侵入はかなり効果的に働く。中盤でプレーしていた過去があるため足元の技術にも優れており、プレス回避や縦への突破も得意。両足の器用さはここでも価値を発揮し、足元を活かし切り返して逆足でクロスを上げるプレーがしばしば見られる。独力でチャンスメイクのできる現代型の攻撃的SBと言えるだろう。守備面では相手の動向を観察した冷静なインターセプトが得意である。
いい意味で年齢に似つかわしくないリーダーシップの持ち主。年上に選手に対して檄を飛ばすこともあるという。物怖じしない性格のようだ。また、技術的にどうかはさておき、オフザボールでも積極的な部分も評価されている。リーダーシップがあり、献身的な精神性を持つ彼はリバプールに理想的な選手ではないだろうか。
ウィークポイント
大きな弱点は守備面だ。守備範囲やポジショニングには問題を抱えており、少なくともイングランドで満足にプレーできる水準ではない。身長は177cmあり、線が細いわけでもないため対人におけるフィジカル面での問題はあまり抱えていないが(年齢を考えても向上が望めるので現時点では問題ないという意味で)、軽率さや基本的な守備技術の欠如が原因でマッチアップする選手に置き去りにされてしまうことは大いに考えられる。特にリバプールは攻撃時にSBが高い位置を取り、かなりのハイラインを維持するため、この弱点は失点に繋がりやすい。彼が改善しなければならない最大のポイントだろう。
また、身長がほぼ同じロバートソンのプレーを見れば分かるが、このサイズでは大型FWに対して空中戦で後手に回る事が予想される。前述の弱点を加味すれば尚更である。しかし、ロバートソンがしばしば空中戦をフィルジル・ファン・ダイクにカバーしてもらっているように、連携などを磨けば決してクリアできない課題ではない。右CBにも大型でパワーのあるイブラヒマ・コナテらが控えているのは彼にとって幸運だろう。
このように、ラムゼイは守備面において課題が山積と言っても過言ではない。しかし現在の身体つきを見ても、適切に筋力トレーニングを積み身体を作り上げることで弱点にならない程度の守備はできるようになるだろう。ファーストチームで試合に出始めたばかりの頃のアーノルドよりも線は細くないので、彼をロールモデルに強靭なフィジカルを作ってほしい。どの程度の成長を見せてくれるかは未知数であるものの、フィジカルの向上に加えて守備範囲の狭さや軽率さを改善すれば、プレミアで通用するレベルの守備力を手に入れることは可能だと考えられる。
攻撃面は、この年代の選手にしては申し分ない性能を持っているといって差し支えないだろう。両足を自由に操れる事は大きな武器であり、正確無比のロングキックやクロス、推進力や視野の広さを感じさせるアイデアなど、時折見せる大器の片鱗には期待が高まる。
魅力的な攻撃性能を生かすためにも守備を改善し、まずはLSBでのコンスタンティノス・ツィミカスのようにRSBの安心できる控えとしての地位を築いて欲しい。まだまだ発展途上、未来に期待の18歳はどんな成長曲線を見せてくれるだろうか。
エピソード・小ネタ
◆1904年にノーベル化学賞を受賞した研究者ウィリアム・ラムゼイ、一時日本にも出店していたシェフのゴードン・ラムゼイなど、スコットランド出身の有名人にはRamsayの姓を持つ人物が複数存在する。スコットランドでは約100位の苗字で、800人に一人ほどの割合になる。日本人の苗字で同等なのは飯田、菊池、西田など。比較的スタンダードだ。
◆サッカーを始めたのは8歳。半年ほどで地域を代表するクラブであるアバディーンFCにスカウトされたそうだ。センスの良さが伺えるエピソードである。
◆前述の通り、過去には中盤の選手としてプレーしていた。13歳の時にチェルシーの選手に対してRSBで良いパフォーマンスを見せたことがきっかけでコンバートしたという。
◆セルティックと対戦した際にはTwitterに古橋亨梧との後ろ姿のツーショットを投稿している。なお、文面からは古橋に対して意図があったのかどうかよくわからない。
Disappointing result, happy with another Assist on to internationals now🔴🏴 pic.twitter.com/vLopPIGMkJ
— CALVIN RAMSAY (@calvinramsay03) October 3, 2021
◆背番号は確認できる限り、44番⇨22番と推移している。リバプールでも継続して22番を背負うこととなった。22番を気に入っているようだ。
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