【ざっくり!リバプールCL対戦相手分析】SSCナポリ〜サイドを制したものが試合を制す〜

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トリコレッズ

トリコレッズ

日本ではマリノスファンなので、Redsの虜(トリコロール=マリノス)という意味でトリコレッズという名前にしました 戦術・選手分析などをしていきたいと思います

お久しぶりです。トリコレッズです。

我らがリバプールはプレミア開幕から唯一の勝ちっ放しで首位に君臨しています。しかしシティがノリッジに敗れるとは、今シーズンもなかなか気の抜ける試合がない、厳しいリーグ戦を覚悟しなければなりませんね。

リバプールFC公式Twitterより引用

さて、良い流れの中、早速CLも開幕です。ディフェンディングチャンピオンとして迎える我らがリバプールは、ナポリ、南野と奥川擁するザルツブルグ、伊東純也擁するゲンクと共に、グループEに入りました。

https://twitter.com/championsleague/status/1172477931714686981?s=21

開幕戦は一番の難敵ナポリ。しかもいきなりアウェイとは、最初からクライマックスだぜ!というわけで、ナポリの試合を振り返ってみましょう。試合まで時間がないこともあり、今回はざっくり読める感じになっていますよ〜。

ナポリ2-0サンプドリア @スタディオ・サン・パオロ

スタメンは上記の通り。

ナポリは前節、早速訪れた天王山ユーベ戦で痛恨の敗北を喫してしまいました。ただ、リーグでもそれこそユーベと並ぶレベルの選手層と戦術浸透度を誇っており、昨シーズンもユーベを最後まで追い詰めました。

そのユーベ戦から見ると、左SBグラム→マリオルイ、CBマノラス→マクシモビッチ、MFインシーニェ・アラン→ジエリンスキ・エルマスとそれなりに変更を施しています。ある程度リバプール戦に向けてメンバーは考えているんですかね。

ちなみに開幕戦ヴィオラ戦も見てみると、アラン、インシーニェ、マノラスはスタメンでした。やっぱりこの辺はスタメンが堅い気がしますが、どうなることでしょうか。

ちなみにナポリ、開幕3試合が4-3、3-4、2-0と、この試合は多少落ち着きましたがなかなかのノーガードっぷりを披露。リバプール対アーセナルじゃないんだから。

一方のサンプドリア……すいません、僕あんまり今のセリエはわからないのですが、それでもいくらか知っている名前はいますね。ムリージョとかエクダルとか、クアリャレッラとかでしょうか。余談ですが、あとからガッビアディーニやらジョレンテやら出てきて、ちょっとしたプレミア同窓会的な雰囲気でした。

さてさて、ここからはスピードアップ。早速ナポリの攻守を見ていきます。

ナポリの攻撃〜裏へ裏へ、スピード感溢れるナポリサッカー〜

さて、この試合、ナポリが基本的にボールを握り続け、サンプドリアは5-3-2に近い並びでとりあえず守備を固めていました。それを崩したナポリの仕組みは、サッリがいた頃から積み上げられた、実に「ナポリらしい」ものでした。では、ほぼ必ずGKからじっくりと組み立てていたナポリの、ビルドアップの仕組みを見てみましょう。

1.4-2-2-2になる場合

1つめのパターンとしてよく見られたのが、4-2-2-2となるパターン(エルマスとファビアンはちょっと縦関係っぽいときもありました)。多くの場合の目標は、丸で示した「相手CBの脇のスペース」に、スピードのあるメルテンスが走り込むことです。

多くの場合、クリバリ-マリオルイ-ファビアン-ジエリンスキ+エルマスで、左サイドをパスで突破し、ジエリンスキからのパスで裏を狙う!というのが鉄板のようです。

特に、攻撃時に八面六臂の活躍を見せていたのがジエリンスキ

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2列目左サイドをスタートポジションにしていたジエリンスキですが、深く戻ってビルドアップに絡んだり、中盤でボールを受けたり、そこから裏に飛び出したり、あるいはボールを奪われた瞬間にはしっかりと戻ってプレスをかけたりと、右サイドのカジェホンと共に過労気味ともとれる働きぶり。

リバプール戦までには是非ナポリにも働き方改革が導入され、チームが0-2で負けていようがこの二人は60分で帰るとか、そういった仕組みをアンチェロッティじいちゃんが取り入れていることを期待したいレベルの活躍ぶりです。

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もう一人気になったのが、今夏フェネルバフチェから加入した19歳のエルマス

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彼も非常に仕事の幅が広く、ビルドアップを助けたかと思えば前線まで飛び出したり、ボールを奪われた瞬間に反応してタックルを仕掛けたりと、印象的なプレーぶりでした。

多分、リバプールとの試合ではアランあたりにスタメンを譲るでしょうが、純粋に選手として注目です。

2. 4-1-5っぽくなる場合

もう1つはこんなかんじで4-1-5っぽくなるパターン。サンプドリアが5バックで引いたときの崩しとして狙っていたのかなと思いました。まぁ並びは色々あったわけですが、多くの場合は

「ファビアンがアンカーに落ちる」

「前線が4〜5人ぐらいの横並びになる」

が鍵でした。

やっぱり基本は左サイドのひし形で崩します。ここからはいくつかパターンあったんですが、一番印象的だったのが次のパターンです。大事なのはメルテンスとジエリンスキのコンビネーション

ジエリンスキがボールを受けると、メルテンスが相手CBを引きつけて下がってきます。そこで空けたスペースにジエリンスキが飛び込んできて、裏を取るパターンが何度か見られました。

この場合も、ナポリの攻撃の狙いは「裏」。特にサッリが監督をしていたころは、しっかりとボールを繋ぎながらも、スピード感を持って裏を狙い相手の組織を崩す、非常に攻撃的で魅力的なチームでした。

アンチェロッティはその辺を活かしながら、フォーメーションを多様化したりして、先鋭的だったチームをマイルドにした感じですね。またアンチェロッティはそういうの上手いですからねぇ。

一つ気になったのは、ビルドアップのときに大体絡んでいた8番のファビアン。アンカー的なポジションに下りてきて、CBからボールを受けて左サイドに流すような仕事をしていました。

しかし、この試合ではサンプドリアの前線からのプレスが一番狙っていたのがこのファビアンでした。別にファビアンが下手とかそういうことではないんですが、ほぼ必ずGKから足下でしっかり繋いでいくこのナポリにおいて、1番狙い所にしやすいのは往々にして孤立しやすいこのアンカーポジションの選手なのです。また、サンプドリアは中盤3枚なので、囲んで奪いやすいという事情もあったのでしょう。

ナポリの守備〜前からの狙いと、「世界No.2CB」クリバリの威圧感〜

この試合そもそもナポリが守備するシーンがあまり多くなかったのですが、多くの場合にはナポリが持っていたボールを奪われた瞬間に、前からのプレッシングでボールを奪い返すという守備でした。

狙いは。ボールを奪われた瞬間に自分の近くの相手を掴み、前から奪いに行く姿勢が強かったように感じます。

万一そこを突破された際には、正直「クリバリさんお願いします」という感じ。スピード、パワー、冷静さを兼ね備え、個人的にはファン・ダイクに次ぐ「世界No.2CB」のクリバリはこの試合も見事な対応で相手CBを潰し続けていました。まぁ、うちも最後は「ファンダイクさんお願いします」ですしねぇ。

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図にするほどのことはとくになかったためしませんが、とにかくこのクリバリの壁を越えないことにはなかなか難しい試合を強いられるでしょう。ただ、先述したようなハイプレスからのショートカウンターや、しっかりと押し込んで攻撃を仕掛ければ、決して崩せない相手ではありません。

試合のポイント・キープレーヤー

1. 中盤サイドで主導権を握れるか

ナポリは、ビルドアップの段階で多くの場合中盤のサイドを起点として、そこから中につけたり裏を狙ったりしてきます。

一方の我らがリバプールも、主に右サイドのTAAを起点として、そこからピンポイントのクロスボールを放り込んだり前線3人を裏へ走り込ませたりします。中盤サイドでボールを握れるか、その成否によって試合の展開が大きく変わってくることでしょう。

キープレーヤー:トレント・アレクサンダー=アーノルド

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まぁもう言っちゃったんでアレなんですけど、アーノルドがサイドでボールを握れるか、握られた場合には奪えるか、これが問題になるでしょう。あと、メルテンスがアーノルドの裏を狙ってくることも考えられます。その場合の対応もしっかりしておきたいものです。

2. クリバリの壁を越えられるか

これももう言っちゃったんですけど、クリバリを超えなければ多分ゴールにはたどり着けません。単純に、個の能力でクリバリを倒す必要があります。

キープレーヤー:モハメド・サラー

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昨シーズンのグループステージ最終節、勝たなければ敗退という緊張感溢れる試合を決めたのは、クリバリを振り切ったサラーのゴールでした。マッチアップ的にも、サラー対クリバリのマッチアップが見られるはずです。もちろんサラーの勝利を祈りますが、純粋にサッカーファンとして見たい対戦ですね。


昨シーズン、数々の奇跡を積み上げて最終的にビッグイヤーを掲げた我らがリバプール。今シーズンはディフェンディング・チャンピオンとして迎えることもあり、マークはさらに厳しくなるはずです。

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しかし、昨シーズンよりもさらに成長した我らがリバプールならば、連覇への夢を見せ続けてくれるはずです。まずは、このグループステージをしっかりと突破し、力を見せつけて欲しいものですね。

それではまた。YNWA!

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