【リバプール対戦相手分析】チェルシー〜さすらいのアザール&セスク?〜

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トリコレッズ

トリコレッズ

現役大学院生 日本ではマリノスファンなので、Redsの虜(トリコロール=マリノス)という意味でトリコレッズという名前にしました 戦術・選手分析などをしていきたいと思います

皆様こんにちは、トリコレッズです。
CLはきつい試合でしたね…僕としてもミッドウィーク開催は2〜3日に1回記事を書かないといけないのでかなりきついです笑

でもまぁ、週末は重要なチェルシー戦!気合いを入れて、PL12節のウェストブロムvsチェルシー戦をレビューしていきましょう。

スタメン・フォーメーション図


ウェストブロム、なんとなく見知った名前が多いですね。
ジョニー・エヴァンズやギャレス・バリーなど、KOPとしては元ライバルクラブの選手達がちょっと気になる感じです。
あと、そういえばキーラン・ギブスは、今シーズンアーセナルからWBAに来たのでしたね。

チェルシーはミッドウィークのCLがあるにも関わらずほぼフルメンバー。まぁ、CLがカラバフ戦だというのはあるのでしょうが。
図としてもそうですが、昨シーズンプレミアを席巻した3-4-2-1システムから少し変更している様に思えます。
特に中盤。セスク、カンテ、バカヨコの3センターという形になっていますが、攻撃時は結構フレキシブル。詳しくは後述します。

試合展開

試合開始直後からチェルシーがボールをキープして攻めますが、意外にも(?)最初のチャンスはウェストブロム。
サイドから早いタイミングでクロスを入れる攻撃を繰り返すと、ロンドンが得意のヘディングでネットを揺らします。が、ここはオフサイドでノーゴール。

するとそこからWBAがボールを持つこと自体少ない展開に。チェルシーがボールを持つと、2ライン間に頻繁に顔を出すアザール、そこに積極的に絡みにいくセスクらを捕まえきれない状態が続くと、17分、23分のモラタ、アザールのゴールであっという間に2点のリードを築きます。さらに前半のうちに、今度はセットプレーから、ファーサイドでフリーになっていたマルコス・アロンソが角度のないところからゴール。

後半は特になんと言うこともなく、ジョン・モス、マジで腹出てるなとか思ってたら(嘘です)チェルシーがもう1点積み上げて0-4。終盤、バックラインの連携ミスから抜け出されて1対1を作られますが、シュートが外れて事なきを得ます。
試合はこのまま終了。0-4でチェルシーの勝利でした。

試合スタッツ

スタッツを見ると、0-4という試合にはちょっと見えない感じもしますが、WBAの枠内シュートは2本。ここがきついですね。
有効な攻撃につなげさせてもらえなかった感があります。

チェルシーの攻撃


チェルシーのビルドアップ時の配置は以上の通り。セスクとカンテが横並びという書き方もできるのでしょうが、セスクとカンテは明らかに役割が違ったのでこのような書き方にしておきました。

基本的にはチェルシーは堅く守ってカウンターというタイプのチームなので、ビルドアップをそれほど重視しているわけではないのですが、この試合ではウェストブロムが守ってきたこともあってビルドアップの機会がかなり多い展開に。
ビルドアップの基本としては3バックの誰か→セスク→アザール→…という形。右サイドに人数をかけて攻め上がるパターンが非常に多かったです。
ザッパコスタはサイドのチェーンの一部としてビルドアップに参加することもありますが、積極的にパスに絡むというよりは、幅を取って押し上げることで相手のマークを引きつけ、アザールとセスクにスペースを提供している様に見えました。また、このとき逆サイドのマルコス・アロンソは大きく幅をとり、サイドチェンジを受ける要員になっています。

右サイドのパス回しの場合には、右CBのアスピリクエタがポジションを上げてビルドアップに参加していることが多かったです。
見てみたいのは、1点目のシーン。

ケーヒルからの縦パスをモラタが落とし、ピッチ中央でセスクがボールを持ちます(ちなみに、この縦パスを一回挟むことで、相手をモラタに引きつけ、セスクが前を向いてしっかりとボールを持つ時間が確保されています)。このタイミングではザッパコスタしか有効なパスコースがなさげですが、アスピリクエタがすかさず攻撃参加してパスコースを作ります。アザールはアザールで2ライン間中央を「なんとなく」漂っています。このなんとなくがかなりの曲者なのですが…。

アスピリクエタにボールが渡ると、全体として押し上げます。このタイミングではアスピリクエタには有効なパスコースは見えてきませんが…。

ここからアザールがカットアウト。相手の中盤2選手の間でボールを受けようとし、アスピリクエタ→アザールのパスコースが生まれました。また、1回奥に行くフリを見せたことで相手CBも下がっており、十分なスペースが中盤に生まれています。

ボールを受けたアザールは再度急激なターンで加速。この急ターン&加速がアザールを素晴らしくしている理由の1つですね。そして自ら作ったスペースを自分のドリブル用に使うことができます。また、体を当てられても倒れない強さはベルギー人らしいところがあります。

そしてそこからほぼ1ステップで強烈な左足シュート。これはキーパーに阻まれますが、弾いたところをモラタがしっかり詰めてゴール。
WBAとしてはアザールの捕まえどころ、捕まえ役をはっきりさせなかったことによる失点といえるでしょう。

ちなみに、相手がバックラインにプレスをかけてこなければ、セスクに渡すより前に3バックの左右どちらかが持って上がって陣地を少しでも押し上げる方法も用いられていました。

後方からのビルドアップにおいて重要なのがセスクの役割。
バックラインからのパスを引き出し、アザールとのパス交換をしながら自ら飛び出していって敵陣深くまで侵入、相手の守備ラインを崩すのに大きく貢献していました。
守備にはカンテが目を光らせているという安心感もあるのでしょうが、セスクが攻撃参加することによってアザールの孤立が防がれていました。アザール自身も比較的自由に動き回り、ボールを貰いに顔を出していたこともありますが。
これについて1シーン見ておくと、開始1分のシーンです。

クリステンセンがボールを持つと、セスクは相手(20番:クリホビアク)を引き連れながら外に流れます。

セスクはさらに外に流れ、空けたスペースにアザールが入ってきます。

ボールを受けたアザールはターン。WBAとしてはここでアザールに簡単にターンさせすぎです。セスクはいったん外に流れてから内側に入り込み、アザールからのボールを引き出そうとしています。

セスクにパスが入るとすかさずアザールはセスクの空けたスペースを利用に走ります。ここで後ろに入ってきたアザールに対してのパスコースが見えているところがさすがのセスク。


ヒールパスで勝負あり。結局、最初のアスピリクエタを除いて、セスクとアザールの二人だけで、アザールが前を向いてボールを持てる状況を作り出してしまいました。

早く攻めたいときには、セスクからモラタに速いパスを当てて、モラタがサイドに流れながら受けるか、あるいはフリックでアザールを使うパターンが多かったです。実際、2点目のシーンは以下のようになります。

敵の守備陣形が整わない状況でモラタに速いパスを送ります。相手のうち一人がモラタにプレッシャーをかけていますが、その裏にはアザールが既に走り出しています。

これを、モラタが右足の内側で巧みにフリック。

アザールは完全なフリーに。キーパーとの1対1を冷静に沈めてみせました。

チェルシーの守備

守備時はフォーメーション図通りの並びに。ただ、どちらかといえばアザール左の方が多かったかも知れません。
そこからボールを奪ったタイミングでアザールとモラタがクロスし、アザールがふらふらと右側へ流れていく…という形で、捕まりづらくしていたのでしょう。

アザールはほとんど守備には参加しません。相手CBにちょっとプレスすることもありましたが、どっちかといえばモラタの方が走っていたほどです。

サイドの突破に対する守備は基本的にウィングバックが担当します。3センターのうち外側が対応することは稀で、カットインの素振りを見せたときや、中盤サイドにボールが渡ったときはチェックしに行っていましたが、自陣深くまで守備することはありません。どちらかといえば3CBのうち一人がWBのサポートに行っていました。とはいえ、これもサイドに張り出すことはありませんでしたが。

この試合でチェルシーが一番危なかったのは恐らく開始数分で、WBAのクロス攻勢に手を焼いていた印象があります。サイド深くで1対1の状況からクロスを上げられペナルティエリアをボールが横切ったり、前述のようにオフサイドに助けられたもののマークが甘くなりネットを揺らされたり。狙い所としてはここでしょうか?

チェルシー総括

シティが盤石過ぎる強さを見せているため印象が強くはないですが、チェルシーも戦力的には止めがたいものがあると感じています。

今夏の移籍市場ではなかなか上手くいかないという報道が多かったですし、事実マティッチをライバルクラブに引き抜かれたのは大きな痛手でしょう。
ですが、そこにバカヨコが加入し、懸案だったWBには堅実なザッパコスタを獲得。ジエゴコスタと喧嘩別れになった1トップはルカクに振られながらもモラタでグレードアップを図ることに成功しています。さらにドリンクウォーター、リュディガーと一線級を補強し、結果としてはKOPからすれば何が不満なのかイマイチ分からない補強だったのではないでしょうか。

戦術的には、不振を乗り越えワールドクラスへの階段をもう一度登り始めたアザールがやはり肝に。
彼が自由に動いてボールを受けることで、大抵の場合はファウル以外で止められません。
しかも、そこに対する周りの選手達の動きは明確に戦術化されており、テクニカルで献身的な動きもいとわないモラタやセスクに助けられながらアザールの能力を最大限活かしていた試合だったように思います。

このメンバーにさらにペドロ、ウィリアンがいて、最終ラインにはダビドルイスが入ると考えると…厳しい試合は必定です。

勝負のポイント・キープレーヤー

1.アザールにボールが入る前に奪えるか

極めて重要なポイントです。前述の通り、アザールにボールが入っては、足ごとボールを刈り取るしかありません。
アザールに前を向かせないことも重要ですが、周りの選手とのコンビネーションを考えると、さらにそれより以前の段階でボールを奪うことが極めて重要になるはずです。

そこで狙い所にしたいのがカンテ。配球能力が低い選手ではありませんが、相手を1人でいなせるタイプではないため、プレスをかければ配球が乱れます。そこを奪って一気に攻め込みたいところです。

キープレーヤー:ジョルジニオ・ワイナルドゥム

Embed from Getty Images

正直言って、チェルシー戦の3センターが誰になるのか予想が難しいところです。
セインツ戦、セビージャ戦と同じ3人(ヘンド、ジニ、コウチ)が選ばれているため、3連戦はキツいと考えるとジャンかミルナーが入ってくると思うのですが、大一番に対して一番信頼しているメンバーを出してくる可能性も十分ありますし。
ジニが先発でなければミルナーかジャン、とにかく、インサイドハーフのうち守備的な方の選手が重要です(ジャンは怪我らしいですが…)。
カンテorCBへのプレッシャーでボールを奪う役目、さらにそこを破られたときにはアンカーの脇をしっかり閉める献身性、攻撃時には躊躇無く上がっていくセンス、どれもが必要とされます。

2.サイドを連続的に攻められるか

チェルシーの守備の穴はここに見いだすことが出来るでしょう。
バカヨコ、カンテが閉める中央を直接突破しようとするのはなかなか難しいことですが、サイドは基本ウィングバック一人が担当していることになるため、ここを攻めるのが得策です。
さらに言えば、サイドを攻めたときにたまらずCBやカンテorバカヨコがつり出されたらしめたもの。得意のコンビネーションで中央突破を図りたいものです。

キープレーヤー:モハメド・サラー

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現在のリバプールの絶好調男といえばこの人。
対面は恐らくマルコス・アロンソになるわけですが、1対1で突破というよりも、アロンソが攻め上がった裏のスペースを有効活用することになるのではないでしょうか。
スピード、テクニック、そして決定力。現在得点ランクトップのこの男の左足が火を噴けば、アンフィールドも情熱の炎に包まれるはずです。表現が詩的すぎてちょっと恥ずかしいです笑

他に言えば、連戦で休みなしのザッパコスタのサイドを担当するサディオ・マネアルベルト・モレノには期待です。特にモレノはセビージャ戦でやや残念なパフォーマンスだったため、ここで奮起しておく必要があるでしょう。あるいは、ここらでロボがみたい!という声もありますが。


ちなみに、チェルシーのCLカラバフ戦のスタメンは以下の通りです。

交代は
’58 マルコス・アロンソ→ケイヒル、
’65 アザール→モラタ、
’75 カンテ→ドリンクウォーター。
バカヨコ、クリステンセンは出番無しです。チェルシーの怪我人情報で言えば、離脱していた右WBのヴィクター・モーゼスがそろそろ復帰のようです。
リバプールはマティプは練習に完全復帰した模様。ララーナもそろそろベンチ入り濃厚だと思います。

正直に言えば苦しい戦いになりかねませんが、そこはリバプール対チェルシー。
戦力差を超えた激しいライバル対決が見られるカードです。
しかもスタジアムは我らがアンフィールド。現地KOPと同じ熱で応援しましょう!

それでは今回はこの辺で。

2 件のコメント

    • ぎぐさん、コメントありがとうございます!
      今回からキャプチャー画像などを用いてみましたが、ご好評頂いてありがとうございます。
      やっぱり、レポもやった方がいいですかね…?出来るときにはやってみようと思います。
      貴重なご意見ありがとうございます!

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