フィルジル・ファン・ダイクのプレースタイル/プロフィール解説│リバプール選手名鑑

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エピソード・小ネタ

画像出典:dailymail.co.uk

・彼の「Virgil」という名前の語源は、古代ローマの詩人ウェルギリウスである。このラテン文学史上最も偉大な詩人の「Vergilius」という名前の綴りは、五世紀以降に「Virgilius」という表記も現れ、それが英語圏で「Virgil(ヴァージル)」という名前に受け継がれた。

・名前の日本語表記はオランダ人と言うのも相まって難しい(そもそもカタカナで表記するのに限界があるが)。基本的にオランダ語は「Ⅴ」をハ行で読むため「フィ」から始まるといいかもしれない。ちなみに現地実況ではややこしさからか普通に英語読みで「ヴァージル・ヴァン・ダイク」と呼ばれることが多い。また、グーグル翻訳を使いオランダ語で「Virgil van Dijk」と発音してもらうと、「ファージル・ファン・ダイク」と言っているように聞こえる。が、ここら辺は個人差なので皆さん一度聞いてみてはいかがだろうか。

・ファン・ダイクはしばしば「VVD」という愛称で呼ばれる。しかし、オランダ国内で彼がこう呼ばれることはないという。というのも、オランダには「自由民主国民党」という政党があり、この党のオランダ語が「Volkspartij voor Vrijheid en Democratie」 、そして略称が「VVD」なのだ。オランダ人にとって、VVDはこの政党を指すため、彼がこの愛称で呼ばれることがないということである。

出典:ファン・ダイク公式Twitter

・ファン・ダイクは17歳になるまで身長が高くはなかったそうだ。2008年頃に急激に伸び、18cmも身長が伸びたという。それ以前のファン・ダイクは、体格やフィジカル能力に頼ることが出来なかったため、技術やインテリジェンスといった面を磨いていたわけだ。結果的に193cm/92kgという頑強な身体を手に入れ、あらゆる面で優れた守備者が完成した。

・フローニンゲン時代、ファン・ダイクは生命の危機に直面したことがあった。虫垂炎を患った彼は、さらに腹膜炎の合併症に見舞われ、その上、腎臓まで悪くさせた。極めて危険な状態に陥った彼には緊急手術が行われ、数日間をICU(集中治療室)で過ごすことになった。術後、彼は本当に死を覚悟したという。ベッドに横たわる自分の目に映るのは、体に繋がれたチューブとワイヤーだけ。死んだときのことを考え、遺書まで書いたそうだ。「あそこで終わっていたかもしれない」とファン・ダイクは振り返っているが、彼の精神的な強さは死の可能性に打ち勝つという壮絶な経験から来ているのかもしれない。

・ダンディーでプレーしていたアンドリュー・ロバートソンとは、セルティック時代に対戦経験がある。ロボのプレーに感銘を受けたファン・ダイクはセルティックに「彼を獲った方がいいんじゃないか?」とも言ったそう。ロボがセルティックの熱烈なサポーターで、過去にその愛するクラブのアカデミーから出されていたことまで知っていたかは定かではないが、リバプールで今そのロボと隣同士でプレーしているのは、どんな感覚なのだろうか。

・サウサンプトン時代に答えたインタビューで、対戦した中で大変だった相手は誰か?という質問に、ダニエル・スターリッジとセルヒオ・アグエロを挙げている。

・ポール・ジョイスによれば、夏のリバプール移籍が叶わなかったファン・ダイクが、11月にアンフィールドでリバプールと対戦し3-0で敗れた際、試合後のドレッシングルームでサウサンプトンのチームメイトに「なぜここでプレーしたいと思わないんだい?」と言ったそう。言うまでもなくファン・ダイクの獲得にはユルゲン・クロップの存在があってこそだが、情熱的なアンフィールドやKOPがそれを後押ししていたのは間違いないだろう。

・リバプールがファン・ダイクへの評価の現れとして7500万£の移籍金をサウサンプトンに支払った後、クロップがKOPにお願いしたのは「移籍金のことは早く忘れてくれ」だった。忘れられる額ではないが、間違った額はなかった。

・リバプール移籍当初は移籍金を巡る論争が激しく、多くのアナリストは7500万£の価値はないとしていた。アラン・シアラーは「ファン・ダイクの移籍金は馬鹿げている。これは地獄の取引だ。」とまで言い放っている。

・ジェイミー・キャラガーとギャリー・ネヴィルもファン・ダイクの移籍金に疑問を呈していたものの、今ではすっかり評価を覆し絶賛している。キャラガーはファン・ダイクをプレミア最高のCBと評し、全盛期のヴァンサン・コンパニの領域に入ったとしている。一方ネヴィルは「ファン・ダイクはモンスターで、ヤープ・スタムを彷彿とさせる」と話している。

・背番号は「4」だがこれはもともと好きな数字だったとのこと。リバプールの背番号4と言えばサミ・ヒーピアが思い出されるが、そんなヒーピアがリバプールにやってくる前にプレーしていたのがオランダのヴィレムⅡというクラブである。そしてこのクラブはファン・ダイクがユース時代に過ごしたクラブでもあり、リバプール移籍後のインタビューにてそのことについて触れている。

・リバプール移籍直後、オランダ代表の主将に就任した。そんなオランダの先輩であるディルク・カイトはファン・ダイクのことを絶賛しており、リバプール移籍に非常に喜んでくれていた。ちなみにカイトとファン・ダイクは代表ではすれ違いで、共にプレーした経験はない。

参考サイト


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