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待ち望んだプレミアリーグが開幕。移籍市場で目立った動きがなかっただけに不安の声もあったが雑音をすべて払拭するかのように実力を発揮し、昇格組のノリッジに4-1と快勝した。この試合を振り返る。
試合結果
リバプール 4-1 ノリッジ
【得点】
6分 オウンゴール(ノリッジ)
19分 モハメド・サラー
28分 フィルジル・ファンダイク
42分 ディボック・オリギ
63分 テーキ・プッチ
スタメン
リバプール(4-3-3)
アリソン
アーノルド ゴメス ファンダイク ロバートソン
ヘンダーソン ファビーニョ ワイナルドゥム
サラー フィルミーノ マネ
ノリッジ(4-2-3-1)
クルル
アーロンズ ゴッドフレイ ハントリー ルイス
マクリーン トリブル
ブエンディア スティーパーマン キャントウェル
プッキ
守備戦術とオリギ進化の兆候
昇格組のノリッジを相手にプレミアリーグの厳しさを体現するかのように開始早々から圧力をかける。ノリッジにロングボールを蹴らせ、高さでの優位性を作るDFファンダイクとDFジョー・ゴメスが競り勝ち回収する算段だったのだろうがノリッジはそれに付き合わず、後ろから繋ぎ、自分たちの色を出そうという姿勢を取ってきた。
リバプールのプレスのスイッチはFWフィルミーノが入れ、基準点はDFラインだ。SBへのパスコースを遮断しながらウイングがCBと距離を詰めていく方法を昨季に引き続き採用している。中盤で奪いきるなどはまっていた印象だったがSBアーノルドの自分の背中のスペースの守り方には改善の余地があると感じた。
コミュニティーシールドに引き続き先発起用されたFWオリギは今季に覚醒するのではないかと期待したい。良くなったのは守備面の向上だ。ペナルティエリア付近まで戻り、セカンドボールへの反応が良かった。不動のスタメンであるFWマネと同じようなタスクをクロップから与えられているのだろう。攻撃面では内側に視野を取りながら右足のアウトサイドでかわすシーンが多かった。縦に突破する機会が増えるとバリエーションも広がるだろう。改善すべき点はSBロバートソンとの連携だ。オリギのスタートポジションがかなり外なので、ロバートソンが外から追い越す機会が少なかった。ロバートソンのクロスはチームの武器であるから、内と外のバランス感覚を養い、パスのずれを少なくしてほしい。大一番でゴールを決めるだけでなく、守備への貢献度がさらに向上するとコンスタントに結果を残せると思った。
今季も破壊力抜群の攻撃力
4点を奪い圧倒的な攻撃力を見せつけたリバプール。その攻撃力を得点シーンを軸に振り返る。1点目のオウンゴールはオリギの積極的なフェイントから縦に突破を試み、独特のタイミングでクロスを上げたことで誘発した。2点目はCBジョー・ゴメスからスピードのあるショートパスを高い位置を取るSBアーノルドにつなぎ、こぼれ球がFWサラーのもとへ。ペナルティエリア内で3人囲まれ、相手につつかれるがそれがFWフィルミーノのアドリブ力によってワン・ツーが成立。落ち着いてFWサラーが冷静に流し込んだ。3点目はFWサラーが蹴ったコーナーキックをDFファンダイクが相手を腕でブロックしながらヘディングシュート。セットプレーから点を取れるということは、均衡した試合でも勝ち点3をゲットすることができる。4点目はDFアーノルドが放った対角のクロスに反応したオリギのヘディングシュートでゴールネットを揺らした。昨季12アシストのキック精度は伊達ではないが、このゴールでのポイントはDFアーノルドがクロスを上げる前だ。2点目のきっかけにもなったSBが高い位置を取るというのは多くみられるシーンだが、4点目ではMFヘンダーソンがさらに高い位置でパスを受けることで相手SBとサイドハーフを引き付け、その後ろにいたDFアーノルドに時間と空間的な余裕を与えたのだ。フリーで蹴るアーノルドのクロスのすばらしさは言うまでもない。斜めに走ったFWオリギのフリーランもよかった。
総括
開幕戦で、様々なバリエーションから得点が生まれたことは非常に有益なことだろう。昇格組だったとはいえ悲願のプレミアリーグ制覇を達成するべく、好スタートを切ったといえる試合であった。何しろ、スタンドにいたKOPだけでなく世界中のKOPがリーグ優勝を期待させるだけの試合内容だった。マンチェスターシティの3連覇を阻止し、クロップを再び胴上げする日を夢見て、今シーズンこの日本という遠く離れた島国から熱い声援を送ろうではないか。
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