リバプール29年ぶりのプレミア制覇へ「注目ポイント」と「視聴方法」まとめ

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1718シーズン、チャンピオンズリーグ決勝の舞台でモハメド・サラーが涙を拭いながら前半30分で負傷退場したシーンは記憶に新しい。経営不振もあり、一時は地に落ちかけたリバプールは、クロップの元で着実に復活を遂げ勢いづくも、レアル・マドリードの前に欧州制覇の夢には後一歩届かなかった。

ユルゲン・クロップは言う

手にしたチャンスを取りこぼした。ただそれだけさ。

勝利は手にできなくても経験にはなる。面白い経験だけど、それで終わらせてはいけないね。(引用:Goal)

ドイツからやってきたノーマルワンは2015年の途中からマージーサイドで指揮を取り、初シーズンで2つのカップ戦で決勝進出、2シーズン目はトップ4フィニッシュ、そして3シーズン目はチャンピオンズリーグ準優勝。脂が乗り、勢いにも乗り、チームが成熟期の入りつつある2018年、ファン・ダイク、ナビ・ケイタ、ファビーニョ、シャキリ、アリソンなど市場での人気銘柄が次々とリバプールに加入。ここまで移籍マーケットでの収支をほぼ±0に抑えていた中で、ヘンリーオーナーとクロップは「それで終わらせない」ために大型の投資を決断した。

文字通りリバプールの”顔”であるフロントスリーもフィルミーノ、サラーが長期の契約延長。レアル・マドリードなどから声がかかっていたと言うサディオ・マネもアンフィールドに帰還し、No.10のシャツに袖を通し契約延長のサイン間近だと言われている。

一方でエムレ・ジャンの退団、昨シーズンチームを引っ張ったチェンバレンのシーズン終盤までの離脱、メディカルチェックの問題によるナビ・フェキルとの契約破断などもあり十分に層が厚いとは言い切れないことも事実。中には以下の様な「無冠に終わるリバプール」という前評判も存在する。

長期的なプランに基づき財政を緊縮して、懸命にクラブ運営を行いついに成功を収めつつあるリバプール。現実的な補強も非常に評価できる。ただ、彼らはリバプールだ。28年間リーグタイトルを獲れていないのは伊達じゃない。洗練された計画の上であっても何も成し遂げられずに終わるだろう。(引用:Football Tribe

「ただ、彼らはリバプールだ」。そう我らはリバプールである。クロップ率いるチームは着実に力をつけ成果を上げていることは間違いなく、3年でサイクルが終わるようなチームの作り方でもない。そしてリバプールはかつてリーグ戦でもトロフィーを掲げ続けた時代を築いていることは確かな歴史として残っている。チームの成熟度、W杯での出場時間、他チームの補強状況などを加味するとクロップ4年目のリバプールが、29年ぶりにリーグ優勝を手にする可能性は十分にある。欧州サッカークラスタ内でもレッズを押す声は多く、優勝オッズはマンチェスターCに続いて2位。クロップ体制4年目は間違いなく勝負の年となるだろう。いよいよリバプールFC2018-19シーズンが開幕する。

特別にリバプールを応援していない方に対しても、自信を持って今期のリバプールはフルマッチで見るべきと言うことができる。そんなシーズンになるはずだ。本記事ではそのリバプールの試合の「注目ポイント」と「漏れなく視聴するための方法」を紹介する。

1819シーズン、リバプールの注目ポイント

まずは新シーズン、リバプールの試合を観戦する際に注目したいポイントをライトものも含め、3つ紹介していく。

①クロップが仕込むプレッシングの技術

既にリバプールの試合をみ続けている方にとってはお馴染みだが、一つ目は、最近リバプールのことが気になり始めている方、今シーズンからリバプールの試合を本格的に観ていこうという方に向けて。クロップのチームを観るのであればプレッシングからの攻撃に移る過程を楽しみたい。攻撃しながら、ボールを失った後の2手先を考えてポジションを取るアプローチには既に新しさはないが、その点を突き詰めペップシティにさえも襲いかかり、ボールを剥ぎ取ってしまうリバプールの組織としてのプレッシング技術はプレミアリーグの中でも随一。後述するがアリソンの配給も相まって、意図的に得意なスクランブルを作り出すシーンが増えるだろう。強力な両翼からの仕掛けが相手ボールに渡った瞬間のフィルミーノのプレスバックの開始速度と角度、ミルナーの蓋の仕方にはぜひ着眼していただきたい。

②4人の新加入選手の効果、特にファビーニョ

リバプールはクロップが来て以来極めて的確な補強を行い続けて来たが、今季は予算も潤沢なだけありその色が強まっている。まずアリソンだが、ローマ時代の被シュート数・質に基づいた期待失点数に対する実際の失点数とカリウスのそれを比較するとセービング力による失点数が11〜12ほど減ることが見込まれる。カリウスも素晴らしいGKだが、世界最高峰とも呼ばれるセレソンの守護神はレベルが異なる。さらに失点減だけでなく的確な長短な配給による攻撃面でのプラス作用についても、プレシーズンマッチの時点で2ゴールの出発点になるなどシーズン開幕前の短い期間で証明されている。

スティーブン・ジェラードからNo.8のシャツを手渡されたナビ・ケイタはクロップのカウンターサッカーにフィットすることは間違いなく、加えて停滞した展開でも違いを作れる個で持ち上がるスキルやミドルレンジからの得点力を有している。また、シャキリは両ワイドだけではなく、選手が足りていなかった中央で10番の様に振る舞うことができ、加入後初戦のプレシーズンマッチから存在感を遺憾無く発揮している。ここまでの3人はスムーズにチームに溶け込むと考えられる中、筆者はファビーニョに注目したい。

ファビーニョは長身で出し手となれる選手ということに加え、最終ライン含様々なポジションでプレーできるという点で、確実に戦力を押し上げるだろう。一方で、彼はクロップのサッカーを象徴するスピード感とはやや離れた選手であり、その点でインテンシティを緩め試合のテンポを変えられる選手でもあると言える。更には出し手になれる彼の存在によりヘンダーソンがよりゴールに近い位置でプレーする選択肢が生まれる。プレーできるポジションの広さという意味合いでも彼の加入は大きいが、単純に個が加わった以上に組織に変化をもたらす可能性を含んでおり、それがプラスに転ぶと非常に面白い。

③強豪×ロングボールへの対応

最後は優勝を狙えるかに大きく影響するであろう、昨シーズンの弱点の克服だ。個としての脆さや層の薄さは上記補強で確実に向上している。一方で昨シーズン苦しんだ、ビッグ6が「引いてロングボール」の戦術で挑んで来た時の対応には注目したい。下位相手であれば、個の力でゴールをこじ開けることもできているが、例えば1-2で敗れたマンチェスターU戦では、ルカク目掛けたロングボールの脇をラッシュフォードに走られアーノルドはミスマッチの中で守備に追われ、サラーはスペースのない中でヤングからの徹底マークで無効化されなす術なく敗れた。(1得点はマネの個人技からのオウンゴール)

ひとつ言い訳の要素として、昨シーズンは途中でコウチーニョが抜け、チェンバレンが離脱したことで停滞した展開でも中央でボールを保持し運び、得点まで狙える選手を配置することができなかった。その点、今シーズンはナビ・ケイタ、シャキリがその役割を担い、スタリッジを低めの位置で起用するというオプションもある。贅沢にもサラーとマネを囮にし、中央からこじ開けにいく展開が何試合見られるかに注目したい。クロップと周囲のコーチ陣は自身の哲学の大枠は揺るがせないものの、細かな点を含め、毎シーズン戦い方の方針をきっちりと調整している。まだチームに戻ってこないブバチの影響が少ないことを願い、的確なチューニングが行われることを期待したい。

まだまだ見所は沢山あるが、挙げるとキリがないのでこの辺で切り上げ、続いてリバプールの試合の視聴方法について。

1819シーズン、リバプールの試合を視聴する方法

もちろん、リバプールの試合はアンフィールドで観戦するのが一番である。しかしながら、英国から遠く離れた日本からクラブの情報に触れるためにインターネットを使う他ない。本記事では3つのサービスを紹介する。(ぜひ現地にもどうぞ。)

DAZN(ダゾーン)

DAZN

今季からチャンピオンズリーグの放映権も保有しているDAZN。それによりリバプールが出場するプレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、FA杯を網羅。月額費用もこれまでの有料放送の費用を考えると破格であり、ロードスピードも改善されている。テレビに繋ぐことでより快適に見ることもでき登録は必須。

811日(土)~17日(金)の期間はプレミアリーグ開幕に合わせ、特別に2ヶ月無料キャンペーンを実施中なので、これまでハイライトだけの視聴で済ませていた方がいたら、ぜひこの機会にリバプールの試合をフルで楽しんで頂きたい。SNS上で拡散されるサラーやマネの得点機会以外にも、フロントスリーが襲いかかる最前線のプレス、アリソンからの美しい配給、ミルナーの気遣いと走力、ロブレンの巧みなボール捌きなど、細かなシーンの中にもリバプールの魅力が詰まっている。

⇒DAZNの詳細はこちら

②LFCTV GO

LFCTV GO

より深くリバプールの試合や情報を楽し観たい方は、クラブの公式放送チャンネル(PCやスマホ・タブレットで視聴可能)であるLFCTV GOへの加入をオススメしたい。選手ごとのハイライトやインタビュー、トレーニングの様子、アンダーの試合や特集動画と、熱心なKOPであればあるほど楽しめる充実のコンテンツボリュームとなっている。インターナショナルブレイクやオフシーズンでさえ、常にリバプールの最新情報と触れていたい方はクラブへの支援という観点も踏まえてぜひご登録を。

⇒LFCTV GOの詳細はコチラから

③Jスポーツ

J SPORTS

プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ共にDAZNが放映権を保有しているため、生放送の数が限られ、「リバプールの試合は全部ライブで観るぞ」というKOPの目的にはマッチしないサービスではある。しかし、J SPORTSはインターネット配信ではないため録画が可能である。そのため、「お気に入りの試合はブルーレイに焼いて保存版にしたい!」という方は、ライブ放送はDAZNで観戦し、追ってJ SPORTSの放送を録画してブルーレイに保存するというのも、多少お金がかかってしまうが良い手段だろう。また、「デイリーサッカーニュース Foot!」などのサッカー専門番組なども楽しめる。

⇒Jスポーツの詳細はコチラから

参考:テレビへの接続方法

サービスの紹介は以上だが、続けてPCやスマートフォンで視聴している「DAZN」や「LFCTV GO」のコンテンツをテレビで楽しむためのアイテムを紹介する。

スマートテレビで観る

最近のテレビやレコーダーには、予めDAZNのアプリが搭載されているものがある。その場合はそのアプリをテレビやレコーダー上で立ち上げれば閲覧可能だ。もし今アプリが入っていなかったとしても、ダウンロードできるようになっている可能性もあるので要チェック。

PCを接続してテレビで観る

PCでDAZNやLFCTV GOを再生させ、それをHDMIケーブルでテレビへ出力する方法。テレビの大画面をサブディスプレイ的に使うということである。この場合はもちろんHDMIケーブルが必要になるわけだが、ケーブルの長さにはこだわりたい。短いとその分PCをテレビの近くに置いておく必要がある。もし試合中で映像がストップした際は再読込等の操作をする必要があるが、その時に自分に近い距離にPCを置いておくにはある程度の長さをもったHDMIケーブルが必要になる。

 

専用デバイスを接続してテレビで観る

代表的なのが、Chromecast/Apple TV(第3世代以降)/Amazon Fire TV、Fire TV Stickといったデバイスである。ここでオススメしたいのはアマゾンのデバイスだ。このFire TVシリーズも高コスパであり、「ミラーリング?キャスト??」といった知識もなくテレビに接続してすぐに使える単純さもメリット。

Amazon Fire TVシリーズ

1つ目の「Amazon Fire TV」のほうが価格は高いが、「有線接続の有無」「メモリ性能の差」が大きな違いである。ネット配信の弱点として、安定性と配信スピード(遅延)が挙げられる。少しでも高画質で、少しでも遅延がなく、ということを求めるならば上で挙げた有線LAN接続やメモリ性能というのは違いを発揮するはずだ。

終わりに

繰り返しになるが1819シーズン、クロップ率いるリバプールにとって勝負の年となるだろう。「勝利は手にできなくても経験にはなる。面白い経験だけど、それで終わらせてはいけないね。」今シーズンのリバプールはそれで終わらせない。サッカーは極めて不確実性の高いスポーツであり結果を予想するのは困難であることは重々承知しているが、

1819シーズンプレミアリーグ

優勝予想はリバプール

ここに明確に記録し、大きな期待とともにプレミアリーグライフを楽しみたい。

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