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本日4月10日は、我らがサディオ・マネの誕生日。そして和田アキ子とさだまさしの誕生日である。マネと和田アキ子とさだまさしの誕生日は同じなのだ。なんだか面白くないか?
ちなみにこの4月10日、フットボーラーだとDFにやたらと多い。ロベルト・カルロスにゴンサロ・ロドリゲス、ヴァンサン・コンパニにアンドレアス・クリステンセンなどなど有名どころでもこれだけいる。Jリーガーでは清水エスパルスの六反勇治、さらにリバプールFCのレジェンドであるイアン・キャラハン氏も今日が誕生日だ。
ということで今回この記事では、そんなセネガルのモノマネ破壊王サディオ・マネ擁するセネガルをロシアW杯で迎え撃つために、日本代表サポの皆様にマネの恐ろしさを知ってもらうと同時に、いつもマネを見ているKOP(リバプール・サポーターの愛称)だからこそわかる、サディオ・マネのいいとこ悪いとこを紹介していく。
話はいきなりずれるがマネのセレブレーションと言えば、他の選手の真似だ。これってずるくないか?ただでさえ「マネ」という名前は日本人的にウケのいい名前であるのにも拘わらず、ゴールを決めた時のセレブレーションも「真似」である。そしてこの言葉遊びを楽しめるのは我々日本人だけなのだ。
だが、マネの真似に気をとれられていては大事なことを見落とす。よーく考えよう、お金は大事だよ。マネがゴールを決めたとき、実況が「マネぇぇぇーーー!!!」と勢いよく叫ぶと、あら不思議「money!?」となってしまう。バーンリー戦でスーパーなゴールを叩き込んだマネは、実況の倉敷保雄氏曰く「移籍金の桁が違うよ」。お金はおっかねぇな!さぁ!そんな今夜お送りするナンバーはこちら!The Beatles で『Money』!!!
申し訳ない、おふざけが過ぎたのでここからは真面目にいく。
セネガルは日本の格下?
さて、ロシアW杯で、グループHに入った日本代表は、セネガルの他に、コロンビアとポーランドと同組になった。優勝候補に名乗りをあげるような強豪国こそ不在なものの、やはり日本はこの組の中で最弱と言わざるをえないだろう。監督どうこうの問題ではなく、選手そのものクオリティの差は歴然なのだ。
そんな中でよく耳にするのが「セネガルなら勝てる」や「セネガルは格下」という声。は?という感じである。「セネガルが最も勝ち点を計算しやすい」や「3ヵ国の中でならセネガルが最も戦力で劣る」ならまだわかる。というかその通りだろう。しかし、なにをもってセネガルを日本よりも格下に見ているのか?
海外サッカーマニア御用達のサイトに「Transfer Markt」というものがある。このサイトは選手の推定市場価格(可視化された選手の価値)を独自に分析し、選手を評価している。その信頼性は中々なもので、世界で最も評価されているデータ提供サービスの一つであり、日本の多くのメディアもこのサイトからデータを引用している。
では、この 「Trnsfer Markt」で、日本代表戦士はどのような評価を得ているのだろうか?日本代表のデータは、前回の欧州遠征、マリ戦とウクライナ戦で招集された26名だ。この26名の合計推定市場価格は「49,75Mill.€」。日本円で約65億円である(1€=130円で計算)
では、一方のセネガルはどうか?直近で招集された33名の合計推定市場価格は「311,40Mill.€」。日本円で約400億円である。
実はこの数字は、グループHの中で最も高いものであり、W杯に出場する全32ヵ国の中で11番目である。次いでポーランドが「267,75Mill.€」で12位。コロンビアが「255,63Mill.€」で13位だ。日本の「49,75Mill.€」は25位である。
この差をどう考えるべきか?選手の推定市場価格を決める要素は様々だが、これだけ見ると、より世界的に高い評価を得ているのはセネガルだと感じる。日本がセネガルよりも格上だとはとても考えられないだろう。
マネは1人で日本代表全員以上の価値がある
ちなみにマネ1人には、「60,00Mill.€」の価値がつけられている。マネだけで、日本代表の全員の価値を上回っているわけだ。ヴァヒド・ハリルホジッチ率いる(解任されてしまった…)日本代表がW杯で戦う相手には、こんな選手がいるのだ。日本がセネガルよりも格上だという幻想は、このデータ1つだけで捨て去るべきではないだろうか?
マネは止められるのか?
たった1人で日本代表全員以上の価値を持つマネだが、そんなワールドクラスのアタッカーであるマネを止める術を、日本代表は持っているのだろうか?ハリルのことなので、なんらかの策は講じるだろうが、実際にピッチで相まみえる選手がそれを実行できなければ元も子もない。
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」だ。マネのことをよく知らない人のために、マネがどんな選手なのか軽く紹介しよう。
誤解を恐れずに言うと、モダンフットボールにおいてファイナルサードで違いを生み出す最大のファクターは、純粋なスピードだと筆者は考えている。人間、足が速くて損をすることは1つもない。リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドがあれだけゴールを決められるのは、信じられないようなスピード(その速さの特徴に違いはあるが)があってこそだし、メスト・エジルはあと10年早く生まれていれば今以上の名声を手に入れていただろう。
そしてそのマネは爆発的なスピードに加えて、パワーとテクニックを高いレベルで兼ね備えた、現代的なウイングに必要な要素をほぼ全て持つアタッカーと言っていい。(もちろんモハメド・サラーもだ)
初速、急停止、急加速、方向転換といった能力が全て最高峰。オープンスペースでマーカーをぶっちぎる驚異的なスプリントはもちろん、スペースが限られていてもボールを失わず突破する技術・身体能力は傑出している。さらに身体のコーディネーションが極めて優れており、激しいコンタクトにも耐えるだけの下半身のパワーもある。
反応速度も尋常ではなく、アバウトなボールが来ても無理やり足を延ばしてキープしてしまう。強靭であるにも関わらず身体は柔軟で、前述の通り非常に無理が効く。そういった傑出したフィジカル能力をベースにしたドリブルは破壊的であり、またリズムやステップも独特である。1対1で挑んでも簡単に無力化されてしまう。
Sublime from every angle. 👌
— Liverpool FC (@LFC) January 4, 2018
Mane's 🚀vs Burnley… pic.twitter.com/3yPtqW5L44
これが、前述のクラッキーに「移籍金の桁が違うよ」と言わせたバーンリー戦のスーパーゴールである。
この試合、対戦相手のバーンリーは持ち前の堅守でゴールに鍵をかけ、また、リバプールはメンバーを落としており、マネにボールを集めるものの、マネには厳しいマークが常についているという、正に日本代表が手本にするべき策を講じていた。
ところがどっこいこのゴールである。トレント・アレクサンダー=アーノルドのクロスは、相手選手に当たり思うところには来なかった。しかし、それにすぐさま反応しボールを収めると、一瞬で反転。振り向きざまに利き足ではない左足でゴールの天井を打ち抜く無慈悲なゴラッソを叩き込んだ。天性のフィジカル能力と、高いキックの技術の結晶である。
マネに対し、一瞬のスキでも許すとこのようなゴールを奪われてしまう。では、そんな完全無欠にも思えるマネの弱点はなんだろうか?応援する身だからこそわかるマネの弱点と、その対策を探っていきたい。
マネの弱点と、講じるべき対策は?
まず、第一にやるべきことは当たり前なのだがマネに気持ちよくプレーさせないこと。少しでもスペースを与えたり、マークが緩ければ、それだけで失点に繋がると考えていい。常に1人がチェックにつき、2人目が素早くカバーに入れる状況を作っておくのがベストだ。とてもではないが、1人でマネを止められる選手は日本にはいないし、いればその選手はとっくにヨーロッパのビッグクラブでプレーしているだろう。
日本人は、フィジカル能力や守備における個人戦術で、マネが普段対峙している守備者に劣るものの、日本人の最大の特性であるとされる、与えられたタスクを遂行しようする自己犠牲の精神や、集中力をフルタイムで発揮すれば、マネを抑えることは決して不可能ではないと思う。常にマネの脅威に晒されながら気を抜かずにプレーするのは並大抵の労力ではないが、達成すればそれなりの見返りは来るだろう。
マネはその人間離れしたスピードと独特のリズムを持っているが故に、相手DFが自ら距離を取って対応するため「ボールを動かさず時間を経過させる」プレーができる。言い方を変えれば、そういったプレーを好む傾向にある。さらに、ボールをぴたっと足元に止める技術に乏しい一方で、中盤に降りてきて組み立てに参加したがる嫌いがあり、前述の特徴とも相まってプレーの流れを止めることも多い。
まぁ、そこからの緩急や身体の動きだけでぶち抜いてしまう技術とフィジカルがあるわけだが、カウンター時やエリア近辺以外、つまりファイナルサードよりも手前のゾーンでマネにボールが渡ると流れが止まることがあるので、そこでボールウォッチャーにならず守備組織を整えられると良いだろう。
セネガルのアタッカー陣のクオリティが低いとは思わないが、やはり普段一緒にプレーするロベルト・フィルミーノやモハメド・サラーには数段劣る。そうなるとマネに必然的にボールは多く集まるわけで、なるべく早い段階でマネのスピードやリズムに適応したい。
以上がマネ対策となるのだが、書いてみて正直KOPじゃなくてもこういう結論になるのではと筆者自身思う。申し訳ない。しかし、逆にこれくらいしかマネを止める術を日本代表は持っていないだろう。マネからすれば日本の守備陣を切り裂くのは、悲しいくらいeasyなのだ。
もし、まだ日本はセネガルよりも格上、といった幻想を持っているなら危険だ。「自分たちのサッカー」という聞こえのいい幻聴に惑わされてオープンな戦いに持ち込めば、瞬く間にマネを筆頭とするフィジカル集団にゴールを奪われるだろう。
日本はグループH最弱なのだ。そんな最弱の日本が、弱者の戦いとも呼ばれる守備的な戦いを選択するのは最早自然の理であり、批判をする人はいないだろう。
なんにせよ、「死闘の日(4月10日)」に生まれたマネ擁するセネガルはもちろん、コロンビア、ポーランドとは死闘を演じてほしいものだ(正直なところ、それはハリルに期待していたものだったんだがなぁ…笑)。
最後に
最後にこれだけ言わせてくれ!マネの真似真似レパートリーにある(マルコ・ロイスもやっていて、これリバプールに行きたいアピールなんじゃね?と淡い期待を抱いてしまった)フィルミーノのこのセレブレーション、リバプール公式もカンフーって言ってるけど、多分あれカポエイラだと思うんだ!ブラジル文化だし!!知らんけど!!!
最後まで読んでいただき感謝の極みです!ではまた次の記事でお会いしましょう!
最高にくだらない動画作ってしまってじわってる pic.twitter.com/u446RKHZZU
— すしかわ (@sushi1515) February 4, 2018
MFさだが!?くさびのパスを出し、FWアキ子が!?受けて
フリーのマネがフィニッシュ!!っていう絵が浮かびます♪