熾烈な『プレミアリーグCL争い』はリバプールとシティが勝ち抜けか。戦績と残り試合による予測モデル

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プレミアリーグも残り試合数が一桁となり優勝チームと降格チームが決まりつつある。その中で、最後までサポーターの気を緩ませる素振りのないのがCL権を巡った争いだ。シティが足踏みするとリバプールも勝点を落とし、リバプールがヘマをするとアーセナルも転け、ユナイテッドが追い上げると周りも堅実にポイントを重ね始める。プレミアリーグはなんて面白いリーグなんだと改めて思う。

「よし、残り全勝しよう」

同4チームにとってスパーズを追い抜くのは現実的ではないが、誰も座っていない残り2つの椅子は喉から手が出るほど欲しい。ではどうするのか。「残り全勝しよう」。そういう話になってくる。だが、残念なことに各チーム共に残り試合を全勝する確率は極めて低い。なぜなら全勝できないから今の順位にいる訳で、チームの実力はこのタイミングでは変動しないからだ。サッカーのゴールの50%は幸運から生まれるので運に頼る手もあるが、同じ確率で不運も起こる。モイーズ、ホジソンなどの運が足りないことを言い訳に退任していった監督を思い出すと、自身ではコントロールしようがない何かに縋る虚しさを感じる。

だが何はともあれ、私はリバプールサポーターだ。不思議なことに上述の話をすべて無視してリバプールが残り試合を全勝するのではないかと思っている。多分すると思う。他方、実力が均衡しているはずのシティやアーセナル、ユナイテッドは全勝しないと思うのである。多分かれらは直接対決だけでなく格下にも勝点を落とす。

上記がサポーター目線で最大限の考察を行った上での結論なのだが、本記事では『そこまでプレミアにのめり込んでいないが、まあまあサッカーが好きな外資コンサル勤務の敏腕アナリスト』になりきった上での考察も行ってみようと思う。つまり、客観的な数字を集めてプレミアリーグの最終順位を予想してみる。

ちなみに、この記事を書こうと思ったきっかけは、近頃LFCラボに投稿されているCL争いに纏わるいくつかの記事だ。複数の分析を拝見し、各記事に乗っからせていただく形で予測を立てたい。あだむ・ららなさんUMIYAさん木靴屋さんの以下記事を参考にさせて頂く。


<参考記事>
リバプールのトップ4フィニッシュに向けて!!ライバルチームの今後の日程は?
あと何勝で安全圏?〜リバプール、CL権獲得への道〜
プレミアリーグ、トップ6の戦績を考察する。


 

プレミアリーグ順位の現状整理

ではまず、出来る限り正確に現在の状況を把握したい。順位表には様々なノイズが入っているが、最も影響の大きい『消化試合数』の影響を取り除いたテーブルがこちら。シンプルに勝点を試合数で割って平均勝点を算出し順位づけている。現時点での実際の順位表と大きく順位は変わらないが、アーセナルがマンチェスター・シティ追い抜くのは、トットナムがチェルシーを追い抜くのと同じぐらい難しいということが確認できる。また、トップ4争いとは関係がないが、どうやらサンダーランドというチームが大変になことになっているようである。

順位 チーム 平均勝点
1 チェルシー 2.42
2 トッテナム 2.22
3 マンC 2.00
4 リバプール 1.97
5 マンU 1.90
6 アーセナル 1.80
7 エバートン 1.73
8 WBA 1.38
9 サウサンプトン 1.29
10 ワトフォード 1.25
11 ストークシティ 1.18
12 レスターC 1.16
13 ウェストハム 1.12
14 クリスタル・パレス 1.09
15 バーンリー 1.09
16 ボーンマス 1.06
17 ハル 0.91
18 スウォンジー 0.85
19 ミドルズブラ 0.77
20 サンダーランド 0.66

(2017年4月16日時点)

各チームが残り試合で稼げる勝点

その上で、トップ4争いを繰り広げる3位~6位の各チームが残り試合で勝点を何ポイント稼げるかを考えていく。木靴屋さんの対戦相手の順位毎の期待勝点を計算した記事と、あだむ・ららなさんの各チームの残りの対戦相手をまとめた記事を参考に割り出していく。下位チームから勝点を稼ぐことを得意としていないリバプールという特異なチームが存在するようだが、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナルは相手の順位に応じて順当に勝点を稼ぐ傾向があるようだ。詳しくはこちらの記事を御覧いただきたい。

以下の数表には各チームの『残り試合相手の上記テーブル上での順位』と、その試合で見込める『期待勝点』、加えて『残り試合で獲得できるであろう合計の勝点』を記述している。

リバプール
順位 期待勝点
4・16 WBA A 8 1.8
4・23 パレス H 14 2
5・1 ワトフォード A 10 1.8
5・7 セインツ H 9 1.8
5・13 ウエストハム A 13 2
5・21 ミドルズブラ H 19 2
合計 11.4
マンチェスター・シティ
4・28 ユナイテッド H 5 1.1
4・30 ミドルズブラ A 19 2.5
5・6 パレス H 14 2.5
5・13 レスター H 12 2.2
5・21 ワトフォード A 10 2.2
延期 WBA H 8 2.2
合計 12.7
マンチェスター・ユナイテッド
4・17 チェルシー H 1 0.9
4・23 バーンリー A 15 2.8
4・28 シティ A 3 0.9
4・30 スワンズ H 18 2.8
5・8 アーセナル A 6 0.9
5・15 トッテナム A 2 0.9
5・18 セインツ A 9 1.8
5・21 パレス H 14 2.8
合計 10.1
アーセナル
4・18 ミドルズブラ A 19 2.3
4・27 レスター H 12 2.2
5・1 スパーズ A 2 0.7
5・8 ユナイテッド H 5 0.7
5・11 セインツ A 9 2.2
5・14 ストーク A 11 2.2
5・17 サンダーランド H 20 2.3
5・21 エヴァートン H 7 2.2
合計 10.3

 

プレミアトップ4争いの行方

上記の勝点を現在の勝点に加えると最終順位が予測できる。結論はタイトル通り、『リバプールとマンチェスター・シティが勝ち抜け』である。詳細を申し上げると3位シティ(76.7)、4位リバプール(74.4)、5位ユナイテッド(67.1)、6位アーセナル(64.3)。4位と5位の間には大きな溝があり、期待できるリターンを考えるとマンチェスター・ユナイテッドはELに、アーセナルはFA杯に全力を投じたほうが良いということになる。

他方マンチェスター・シティとリバプールの差は勝点2.3ポイントでシティが1試合ヘマをするとひっくり返る。また、このモデルは試合の過密日程については一切考慮をしていないため、マンチェスター・シティのアーセナル(FA杯)⇛マンチェスター・ユナイテッド(PL)⇛ミドルスブラ(PL)の1週間での3連戦が状況を変える可能性はある。一方のリバプールはカップ戦も見事なまでに敗退し、プレミアリーグ1本で走っている。とは言え、マネ、ララーナ、ヘンダーソンらの負傷で満身創痍状態。ララーナとヘンダーソンの復帰タイミングと彼らのフィット具合いもまた状況を大きく変える要素になることは間違いない。

 

リバプールサポーターに戻ります

では予測を立てたところでリバプールサポーターに戻る。元々選手層が足りない中で怪我人を大量に出し続けることで失速したリバプールだが、なんとか粘ってトップ4フィニッシュまであと一歩の位置につけている。ただ、リバプールは数年間ヨーロッパのコンペティションでのポイントをまともに稼いでいないため、4位フィニッシュでCLプレーオフに回ると、本戦出場のためにそれなりの猛者との戦いを制する必要が出てくる。セビージャ、ナポリ、ドルトムント、スポルティングスあたりとのホーム&アウェイで勝ち抜かなければならないということである。

クロップ政権が丸2年目を向かえる来期、リバプールにとっては勝負のシーズンになるだろう。各方面からの報道で£200mの補強資金をクロップに預けるとも言われている。ヘンリーオーナーも本腰だ。その上で、CL権の有無が極めて重要なファクターになることは言うまでもない。つまりストレートインを目指したいが、そのためにはどうしたら良いか。

「よし、残り全勝しよう。」

 


<参考記事>
リバプールのトップ4フィニッシュに向けて!!ライバルチームの今後の日程は?
あと何勝で安全圏?〜リバプール、CL権獲得への道〜
プレミアリーグ、トップ6の戦績を考察する。


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