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以下は、本日(5/18)のリバプール・エコー紙の記事です。
■ユルゲン・クロップの最後の試合:クロップのオープンレター
ユルゲン・クロップのリバプールでの9年間が明日で幕を閉じます。クロップはリバプールに8つのメジャーな優勝杯と記憶に残るようなチームのパフォーマンスをもたらしました。
しかし、マージーサイドに来て以来ずっと、クロップの存在は2015年にフットボールを超えたものでした。そして、最後の試合を控えてクロップは本紙の読者宛にオープンレターを書きました。
●クロップのオープンレター
エコーの読者の方々へ
私は、リバプールに来る前には、新聞社に手紙を書いたことは一度もありませんでした。そして今私はリバプール・エコー紙に2通目の手紙を書いています。その理由はいくつかあります。
第一に、私は「その年代」にあるということです。第二に、この新聞はリバプール市で大きな役割を果たしています。第三に、私にとってこの市に住む出来るだけ多くの人に語りかけるための良い場だということです。
そして、最も重要な理由は、私にとってみなさんにさようならという時が来たということです。もちろん、それはニュースではないということは知っています。でも、私にとってはお別れをすることは重要なことです。
私にとって、リバプール市はオープン・アームの市です(※腕を開いて寛大に受け止めるという意味の表現)。外から来た人を、まるで家族のように温かく受け止めてくれる市です。どこから来たか、ということは全く関係なしに。私としては、この市の一員になれたことは心から光栄に思っています。この市で、受け入れてもらったことは、本当に栄誉だと思っています。
これ程の市だから、正式なお別れをするのは必然です。
今、私は言いたいことがたくさんあります。というのは、それほど多くのスペシャルな記憶があるからです。ピッチ内外で、一生記憶に残るようなことをたくさん作りました。
でも、私がこの市とその市民の方々のことを思うとき、最も大きなレッスンとして学んだことは、スカウス・ディクショナリー(スカウサー語の辞書)には諦めるという言葉は存在しないのだ、ということです。
リバプール市の人ならば、常に闘うだろうと思うし、そして実際に常に闘ってきました。それだけでなく、みんなで力を合わせて戦うのです。この市はそのような環境の市です。つまり、勝ち目が非常に薄くても可能性がある限りは戦い抜くということです。
私は、そのような態度を、言葉では表現できないくらいに好きです。
私にとって最も誇るべきことの一つは、フリーダム・オブ・リバプール(リバプール市の栄誉賞)を頂いたことです。この市のリーダーの方々から授与された時、ブラック・フォレスト出身の私が、まるでこの方々の一員として認めてくれたかのように感じて、本当に光栄でした。
バスパレードも、同じことが言えます。
チームの成功を地元の人々と一緒に祝うということはどのクラブにとってもスペシャルです。でも、リバプール市の人々のやり方はスペシャルさが新たなレベルに至ったという感じです。2022年の時のように、大きな失意の翌日だったというのに、特にスペシャルになりました。
そして、私はこの市がフットボールの市だということが大好きでした。リバプール市内のどこに行っても、人々はフットボールの話をします。単に喋るだけでなく、一語一語が情熱がこもっている会話です。
もちろん、私はこの市の赤い側だし今後も永久に赤い側ですが、青い側の人々にも同じことが言えると思います。マージ―川の近くに住んでいるということは人々に影響を与えているのでしょうか。
明日は、私にとってリバプール監督の最後の試合です。私にとっては、もう一度サポーターの姿を見られるチャンスです。そして、一緒に過ごしてきた年月を共に思い出すチャンスです。
私にとっては、この市で得たこれらの記憶は永遠に、愛情ともに思い浮かべるだろうと思います。リバプール市は、住居地であり仕事場の市ですが、それ以上に、本当に好きになった市です。この市には本当に恩を感じています。
私からの言葉は以上です。皆さんの今後の成功をお祈りしています。リバプール市は成功するだけの資質を持っている市なので。あなた方はその資格を持っています。
本当にありがとうございました。
*本記事はご本人のご承諾をいただきkeiko hiranoさんのブログ記事を転載しております。
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