【リバプール現地レポ】あの日、あの時、あのアンフィールドvol.1:イタツ、初上陸

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ITATSU

ITATSU

リバプールFCにまつわるなんでも、ファンも選手も戦術もユニフォームも文化もお金も、気になってしまう浅く広い雑食系サポーターです。

アンフィールドでの思い出

我々KOPにとっての聖地、アンフィールド。

(閲覧くださったKOP以外の方とてもありがとうございます。)

行ったことがある人もない人も、あるいはリバプール関係者以外をも魅了する特別な場所です。

幸運にも私は幾度か足を運ぶ機会に恵まれたのですが、アンフィールドに行くと毎度様々な地元KOPと印象深い出来事があり、その度「やっぱりいいなあ」としか言いようのない温かい気持ちで包まれます。

そんなアンフィールドの思い出を振り返ることで、皆さんの訪アンフィールド熱を燃やせれば、と想い、久々に記事を書きます。他にネタがないから

題して、今こそ振り返る

「あの日、あの時、あのアンフィールド」

LFCラボのめいぶつきかくにします(独断)(未定)
今回は第1弾ということで、特に私に深い衝撃を与えた初アンフィールドの出来事をお伝えします。

ちなみに私はアンフィールド歴4回(2018年現在)なのですが、
チケット確保済みでの訪問は1回のみで手ぶらで行った3回のうちスタジアム観戦に2度成功
というちょっとエクストリームな体験を少しずつ切り取ってお話しできればと思います。
(今回好評ならvol2以降で語りましょう…) 
チケット確保済みの訪問は過去にLFCラボで記事にしました!

 

イギリス留学での旅(2011年8月)

私は夏の短期留学でイギリスを訪れていました。
平日勉強をして週末は宿題しつつ遊んでいい、という天国のような環境。
これは欧州サッカーに熱をあげてから初の渡英でして、もちろんプレミアリーグを観ずに帰るわけにはいかないと心に決めていました。
とはいうものの、情報もお金もないただの学生、週末行くにしてもリバプールって結構遠いしどうやって行くの?という状態。

とりあえず大学から1時間で行けるロンドンはお手軽だから行こう!とアーセナルの試合を見たわけです。(平日に晩御飯抜け出して、CLプレーオフ1st-legウディネーゼ戦を観ました。)
初のヨーロッパ観戦、その熱狂と興奮

アップするベントナーとアルシャビン(当時の”世界最高”と08-09アンフィールドで4得点の彼を間近で見ることになるとは…)

当然私は雰囲気に圧倒されるわけですが、

「これアンフィールド行かずに帰れないわ」

と本気を出し始めます。

調べる

チケットを買おう!
メンバーシップに入るとチケットが買えるらしい→とりあえず加入→でも購入ボタンが押せない→
いろんな入り口から試合チケット購入を試みる→買えない・・・→とりあえず現地行ったるわ!
※現在の正しい買い方はこちらをご覧ください。LSCJ:リバプールの試合のチケットの購入方法

行き方を調べる

大学はロンドンより北東にあったのですが、リバプール直行の電車はなく、一度ロンドンキングスクロスに行き、さらにユーストンに移動してやっとリバプール行きの電車があることがわかりました。

(国土縦長のくせに、東への玄関はキングスクロス、西への玄関はユーストンが相場、みたいな話をこのとき聞いたような)

チケットも持たずにいざリバプール!
※スマデバ、高速通信、SNSブームも隆盛を極めた昨今は情報がリッチですからこんなに調べる必要はないと思います。 そう、リバプールFCラボもあるしね。

到着

Liverpool Lime Street Sta.-リバプールと言えば、的なスポットの一つ

目抜き通り-こんな屋台にもテンション爆上がり

バスに乗ろう-早速サポーター発見。しかも数年前のCL仕様のキャラガー。しかもアウェイユニ。

「イタツ の テンション が ぐぐーんとあがった!」

本当にたどり着くのか、よくある外国都市とは少し趣の違う(寂しげな)雰囲気だし、言葉も違うし(正確には違わない同じ英語ですが、こう表現したくなる気持ち、行って確かめましょう)不安たっぷりな中、バスに揺られていると…

 

見えた!!

バスからこの風景が見えた時の衝撃は今もはっきり覚えています。

ちなみに、今は新メインスタンドができ、私に大きな感動を与えたアンフィールドのスタジアムは小さく見えます笑

参考:現アンフィールド(撮影:2017年11月)

 

あ~すごいな~~(湧き上がる感情、失われる語彙)

シャンクリー門

ペイズリー門

ストア!-今見るとほんとイケてない!並べてあるだけ!ぶら下げてるだけ!それでもこの時はときめきました。

 

さ~て記念に写真撮るか~

その辺のおじさんに頼も!…

こうして私のアイコンは生誕したわけでありました。

チケット買えない

調べたけどよくわからんのでチケットオフィスに駆け込みますが、
当然「今日はもう無理よ」と言われ1回であきらめて引き下がることに。
ダフ屋は論外。最後の手段とも思ってましたが、ポリシー的にも嫌でしたし、1か月の留学最後の週末でキャッシュは不足していました。

まあ記念になるし、パブで見るか~とアンフィールド真横にあるこちらのパブにふらっと足を運びました。

アンフィールドに行けば必ず目にするパブ、THE ALBERT

ここでよもやの展開が待ち受け受けているのです…

店内

過去の対戦相手でしょうか。多くのヨーロッパのチームのユニフォーム、フラッグが所せましと飾られています。

しかし、人がほぼいません…
店じまいなの?
さらに酒瓶を叩きつけて割れる音がたびたび店内に鳴り響きます。
そういう店じまいある?
ただただビビりまくりのイタツでしたが、

テレビついてるし、ここでやるに決まってる!

と腰を据えます。
そんな時、おじさんが話しかけてきます。


お「試合もう始まるのに何やってんだ」
イ「いやチケットが買えなくて・・・」
お「どっからきたんだ」
イ「日本から・・・」
お「(ごそごそ)これで中に入れるぞ。(パスケースに入ったカードを見せる)」
イ「これは・・?」

(これまさかシーズンチケットなのか!)
(いやいや、こんなうまい話があるわけがない。きっとふんだくられるんだ。)

お「試合終わったらここに返しに来い」

(どんだけ人がいいんだよ。海外でこんなうまい話、絶対裏がある)
ただでさえ英語も考えなければならないのに、
目の前にある夢のアンフィールド入場券ゲットvsふんだくりを天秤にかけ脳内フル回転。

ーそんな最中にも私の後ろを通りすぎたお兄さん(店員かな)が通り際に私の後頭部をなでるなどしてきてビビりはマックスに。ー
ただここで私は一つ提案をします。
そうです、私は大学に帰らねばらなず、上述の通りやっかいな経路でしたので、終電が非常に早く、安心して帰るには試合の途中で切り上げるしかない予定だったのです。

イ「終電が早いから前半で帰らないといけないんだけど、どうすればいいかな…」
お「あ~そういうことなら、オイ、ちょっとお前らこい!」

なんと、面倒な申し出におじさんは秒で対応、若い人々を呼び寄せるではありませんか。

イ(家族・・・?、つまり娘、息子か。)
お「こいつら前半で帰るから、お前たちちゃんと回収しろよ!」

なんと子供たちを使ってまで私をアンフィールドに入れてくれるというではありませんか!

ここまでしてくれるなら…もうのってまえ!
(フル回転を続けた思考は限界を迎えていました。)

イ「イタツ、いきます!」

兄弟で一番のお姉さんと思しき娘さんのアシュリーさんにひきつられ、
アンフィールド入場!

キックオフを過ぎてしまっていたので、当然スタンドは満員。
そこで指定された席にたどり着くには、すでに座っている人たちに立ってもらわないといけません。
こんな新参者の、アジアの若造のために…
ただでさえ、緊張状態なのに、やばい!申し訳ない!怖い!、と肩身を狭くしていたのですが、怒るどころかみんな、はじける笑顔!むしろ「よく来たなあ!」と言わんばかりに肩をポンポンされます。

なんてあたたかいんだ‥‥

そして着席

感動の光景 (柱があったとしてもね)

監督はかの(現サー)ダルグリッシュ
スアレスもいる!カイトもいる!(ジェラードはあいにく怪我で欠場)

観客の熱気はすさまじく、この雰囲気で負けなんてありえるのかと感じるほど。
(これはいつ行っても思います)
そんなイケイケの雰囲気を表したかのようなイケイケなヘンダーソンのリバプール初ゴールを目撃!

ノリノリなスアレスチャントの楽しさと、
テレビの比じゃないスタンドで浴びる歓声の音量と、
肉眼で感じる尋常じゃないプレースピードと、いとしさとせつなさと…

見え、聞こえる全てのものに感情を高ぶられ、あっという間に前半が終わり、惜しみながら会場を後にします。 (試合スタッツはこちら

See you!Thank you very much!!

これほど力のこもったサンキューベリーマッチはそうそうないです。
一緒に入ってくれたアシュリー。忘れません。
帰り際、例のパブにもよりましたがすでにおじさんの姿はありませんでした。
本当に名前も名乗らず感謝も聞かず…粋とはこのことなのか…

帰路につき、落ち着くころには、試合での興奮もさることながら、街の人々との触れ合いそのもののありがたみを実感。パブでお兄さんが僕の後頭部をなでたのは愛情表現だったと気づくとともに、
このクラブ、そして街を一生追い続けよう、とイタツは心に決めたのでありました。

おじさん、指入ってますよ…

 

というわけで

Vol.1はここで終わるわけですが、やはり冒頭にも触れたとおり現地KOPとの触れ合いは格別でありまして、もちろんこのシーズンチケットをめぐんでもらうこと目当てにリバプールまで行っても「こぶとりじいさん」になりかねませんが笑、いろんな素敵な出来事が待ってることは間違いありません。
まさにYoul’ll Never Walk Aloneを感じさせてくれる旅になるでしょう。
勇気をもって行ってみよう。

 

Anfield always awaits you.

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次回予告!

渡英最後のチャンス、夏の卒業旅行!もちろん向かうはリバプール!
待ちに待った日程発表、当日の対戦相手はなんと宿敵ユナイテッド!
こんなビッグマッチのチケットなんて手に入れる方法あるの?
ていうかまたも日帰りばぷーるになっちゃった!!
どうしよう、チケットが本当に手に入らないときはどうすればいいのーー!

次回、
あの日、あの時、あのアンフィールド
vol.2イタツ、困ったときのパブ頼み!
デュエル、スタンバイ! YNWA!!

おじさん、指しか映ってねえですよ…

LFC公式オンラインストア

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