ベン・デイビスのプレースタイル/プロフィール解説|リバプール選手名鑑

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トリコレッズ

トリコレッズ

日本ではマリノスファンなので、Redsの虜(トリコロール=マリノス)という意味でトリコレッズという名前にしました 戦術・選手分析などをしていきたいと思います

基本プロフィール

画像出典:ベン・デイビス公式Twitter
  • 選手名:ベン・デイビス
  • 生年月日:1995年8月11日
  • 国籍:イングランド
  • 身長:185cm
  • ポジション:CB、LSB
  • 背番号:28
  • チームキャリア:プレストン・ノースエンドFC(13/14〜)、ヨーク・シティFC(13/14〜、loan)、トランメア・ローヴァーズFC(14/15〜、loan)、サウスポートFC(15/16〜、loan)、ニューポート・カウンティAFC(15/16〜、loan)、フリートウッド・タウンFC(16/17〜、loan)、プレストン(17/18〜)、リバプール(20/21〜)
  • 市場価格:2.40Mill.€
  • 契約終了年:2025年6月30日

プレースタイル

ストロングポイント

画像出典:ベン・デイビス公式Twitter

現在のリバプールの選手の中でいえば、マティプやファンダイクに近いタイプだ。

カバーリングやポジショニングの能力に優れたクレバーなCBである。中でも1対1の対応は秀逸で、距離感をうまく保ちながら相手の動きを誘導し、タイミングを図ってボールを絡め取ったり、瞬間的に距離を詰めてシュートをブロックしたりする技術には一見の価値がある。身長はそれほど高くないが、長い手足を活かした高いタックル技術も注目だ。フィジカル的に特筆すべき部分はあまりない(スピードはまぁまぁある)が、それを補う判断力も高い。

ビルドアップ時には、ボール扱いの巧さが光る。相手からのプレッシャーを受けても、落ち着いてボールをキープしながら空いている味方を見つけ、正確な長短のパスを送ることができる。相手のサイドバックの裏へ蹴り込むロングパスは、強烈なウィングが自慢のリバプールでは特に活きるはずだ。体の向きで相手を騙し、パスコースを絞らせないようなプレーもできる、モダンなCBである。

上に紹介したような攻守のプレーを支えるのは、「認知」の能力の高さだ。空いているスペース、敵や味方の配置、ボールの状況などを的確に把握した上で、最善のプレーを選択する能力に優れている印象がある。ボールを持っている時も持っていない時もしっかりと背筋が伸びた姿勢が印象的だ。

また、(主に筆者が)待望し続けた、左利きCBであることも見逃せない。右利きと左利きの選手では当然だがビルドアップ時のボールの持ち方が変わり、そこから出せるパスの質も変わるためだ。1枚は左利きCBが必要だと思っていたので、個人的にはデイビスの加入は非常に喜ばしい。

左CBなので、ポジション争いをする相手はファンダイクという高すぎる壁だ。そのためしばらくは、カップ戦での出場やダイクの休養時の出場が主になるだろう。ただ、デイビス自身プレミアリーグ初挑戦ということもあり、しっかりと試運転できるという意味ではポジティブにも捉えたい。

ちなみに、プレー集を見た限りだが、セットプレーからのヘディングもなかなか上手い。高さがあるわけではないが、ポジショニングの良さを生かしてうまく相手ブロックの間に入り込み、しっかりと狙ってヘディングシュートを打つことができる印象だ。

ウィークポイント

画像出典:ベン・デイビス公式Twitter

全体的に、「プレミアリーグへの適応」が大きな課題になるだろう。

まず、前述したが、フィジカル的な特筆要素がないのは不安材料だ。プレミアリーグ各クラブが誇る、屈強で素早く決定力の高いCF達を相手に回した時には、やはりぶつかり合いの強さなどが必要になる場面が訪れるだろう。線が細いというほどではないが、プレミアリーグでやっていくにはもう少し体を大きくしてもいいかもしれない。

また、プレミアリーグ初挑戦ということで、プレースピードへの適応も必須だ。チームキャリアを見てもわかるように、デビュー後しばらくはプレストンからさらに下部リーグへのローン移籍を繰り返しており、トップリーグ経験はない。守備時のプレースピードやパスのスピードなども含め、プレミアで通用するかは未知数である。見たところパスは通用するのではないかと思うので、守備対応がどうかを注視したい。

加入時の年齢は25歳で、CBとしてはまだまだ伸び盛りと言えるだろう。今回5年という長期契約を結んだところからも、リバプールが彼にそれなりの期待をかけていることがうかがえる。長期的な目線で育成していくのではないだろうか。

エピソード・小ネタ

画像出典:ベン・デイビス公式Twitter

◆古豪、プレストン・ノースエンドFCの下部組織育ち。プレストンは1888年にフットボールリーグが創設された時から参加していたチームで、その初代&2代目チャンピオンである。ちなみに、ビル・シャンクリーは現役時代の大半をプレストンで過ごしており、FAカップ優勝をもたらすなど活躍した。サム・アラダイスやデイビッド・モイーズも選手時代にプレストンへの所属経験がある。

◆トッテナムにもベン・デイビスという名前の選手が所属しているため(しかも最近はCB起用も多い)、獲得時にファンがちょっと混乱した。加入決定前に記者会見でデイビスの獲得について問われたクロップも、「トッテナムの?」と冗談めかして切り返した。なお、日本語版wikipediaで「ベン・デイビス」と検索すると8人ヒットする。

◆Twitterを通じて、自身が使っていたソファを売ったことがある。リバプール加入時のインタビューでもその経緯について聞かれていたが、「ソファ?そんなツイートしたっけ?」「サウスポート時代のチームの誰かが買った気がする」と、やや曖昧な受け答えだった。インタビュー映像を見るとなんとなくごまかしているようにも見えるが、ごまかす理由も謎。

◆こちらもTwitterにて。リバプールへの加入が決定する直前、以前の自分のツイートを一つ削除した。当該ツイートは2013年6月に投稿されたもので、「スカウサー(リバプール出身者)のことを好きな奴なんていない。スカウサー自身だってスカウサーのことは好きじゃない」(Nobody likes Scousers. Not even Scousers like Scousers)というもの。当時17歳だった彼がなぜこの投稿をするに至ったかは不明だが、今となっては若気の至りを後悔しているかも。

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