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改めまして、こんにちは。前回の記事が思いのほか好評で嬉しい限りです。読んで下さった方には重ねて感謝を。ということでシリーズ化させて頂くことに致しました。引き続き各ポジションの整理と改善点及び夏の補強計画を考察(筆者の希望を)していきたいと思います。
第二回のテーマはサイドバック(英国ではフルバックと呼ぶのが一般的ですがここではわかりやすい方で)です。
さて、まずはトップチームでSBとして主に起用される既存戦力を確認してみましょう。
- ナサニエル・クライン(R)
- トレント・アレクサンダー=アーノルド(R)
- コナー・ランドール(R)
- ジェームズ・ミルナー(L)
- アルベルト・モレノ(L)
なんという層の薄さ…! 本職SBでファーストチームの選手はクラインとモレノしかおらず、控えはアカデミーから抜擢する以外の選択肢がありません。さらにモレノはMFのミルナーにポジション争いで負けている有様。なぜモレノ<ミルナーなのかはそのパフォーマンスを見れば明らかですが、詳しくは後程。それでは最初に左SBにおける問題点と解決方法を考えていきましょう。
なぜモレノではなくミルナーなのか?
答えは単純明快で、「SBとして正しくプレーできるから」これに尽きます。ミルナーは頭が良くてとても器用、そして真面目なのでSBに求められるプレーをしっかりと披露してくれます。翻ってモレノはどうか。攻撃時にはWGの如く振る舞い、そしてジョグで帰陣します。SBはフィニッシュにおける局面で主役じゃなくていいということを覚える必要があるでしょう。
リバプールの3トップは流動的であるためWGは中に絞ることが多く、大外をカバーするのはSBとなります。しかし、非常に惜しいことにモレノは中に突撃していくマンなので味方のサポートは不得手であり、大外にいても爆速で駆け上って高いポジションを取るためいいときは相手守備陣を混乱に陥れるのですが、時として味方をも混乱させてしまいます。そう、モレノとは諸刃の剣の体現者なのです。
爆発的なスピードとパンチ力のある左足を兼ねる希少価値の高い左SBですが、ギャレス・ベイルのようにアタッカーとして開花する見込みも低いでしょう。グレアム・スーネスの「SBとWGの出来損ない」というモレノの評価はまさしく言い得て妙。リバプールに来て早3年、アンダルシアが育んだ陽気なセビリア・ボーイは今季で見納めになる可能性が高そうです。
ミルナーを左SBで使い続けるか、否か
しかし、モレノを売って新しい左SBを獲得すれば解決、というわけではありません。ミルナーを中盤に戻す必要があるからです。たしかにミルナーのパフォーマンスは素晴らしいのですが、そこはやはり本職の左SBを使いたいところ。モレノは売ってミルナーは中盤に戻す、というのが筆者の希望です。
個人的に左SBにはやはり左利きの選手を起用するのがベストだと考えています。以下で左SBが左利きであるメリット・デメリットを解説していきます。
まず、ドリブル突破を狙うとき。基本的にSBはライン際を縦に突破します。このとき利き足が左であればスピードに乗ったドリブルが可能ですし、ボールと守備者との距離を稼ぐこともできます。高い位置でボールを受け取ることが多いSH・WGは、第一の選択肢は中央へのカットインであるため逆足配置をする意義があるのですが、SBがそのような状況になることは極めて稀です。
次に、右利きの左SBにとって最もネックとなるクロス。プロである以上利き足とは逆でも一定の精度はあるとはいえ、例えば味方からのパスを前方へ走り込んでダイレクトであげるのは至難の業です。
そのため右利きの左SBはよく切り返して右足でクロスを上げますが明らかにタイムロスとなります。リバプールの攻撃は速攻で仕留めるのが狙いであり、かつ前線に空中戦に強い選手がいないためクロスを上げるのに時間がかかるのは明らかにデメリットです。
球種にも少し問題があります。左サイドから右足でクロスを上げると相手GKへと向かうインスイングになるため合わせる側としてはかなり難しいボールとなります。状況にもよりますが基本的にクロスはアウトスイングが望ましいでしょう(セットピースであれば話は別でむしろインスイングのボールが良いと考えます。それゆえ右CKは左利きの選手が蹴ってほしいとも思っています)。
守備時も左サイドであれば突破を仕掛けてくる相手に対して左に走るためスライディングがしやすく、クロスをあげられたときに出す足も利き足の左になります。クリアの際も同じことが言えるでしょう。
左SBの新戦力候補は?
以下、リバプール移籍の噂が出た主な左SBです
- ベン・チルウェル(レスター)
- アンドリュー・ロバートソン(ハル)
- ライアン・バートランド(サウサンプトン)
- ジョルダン・アマヴィ(アストン・ヴィラ)
- リカルド・ロドリゲス(ヴォルフスブルク)
- セアド・コラシナツ(シャルケ04)
- ヨナス・ヘクター(ケルン)
- リザ・ドゥルミシ(ベティス)
他にもいますが主なのはこれくらいでしょうか。全員、左利きです(右利きの本職左SBを探すほうが難しいのは秘密)。上記のリストにはいませんが、個人的に推奨したいのはアーロン・クレスウェル(ウェストハム)とファウジ・グラム(ナポリ)の2人です。
クレスウェルはスカウサーでKOP、それどころかリバプールのアカデミーに所属していた過去があるので熱心に口説けば来てくれる可能性が高いと思います(希望的観測)。グラムはナポリでプレースキッカーを務めるほどキックの精度が高く、SBではめずらしい188cmという巨躯も高さ勝負に分が悪いリバプールにとってとても魅力的です。余談ですがドラゴンボールの大ファンだったりします。ぜひ2人を獲得してください!(願望)。
以上が左SBにおける考察です。彼ら2人でなくとも左SBは2枚獲り、というのが筆者の理想というのは前述の通り。しかし、1枚しか獲れない可能性もあります。その際は、獲れた選手がレギュラー間違いなしの実力者であればミルナーを中盤に戻してモレノを残留。若手であればミルナーに引き続き左SBをお願いしてモレノを放出、といったように臨機応変に対応して頂きたいです。
右SBはどうするか
続いて右SBですが、こちらは常に確固たるパフォーマンスをクラインが披露していますし、夏にはジョン・フラナガンが戻ってくる予定なので補強の噂すらありません。ただ、ノースウェスト・ダービーでファーストチームでの経験がほとんどない18歳が右SBの先発で出るなんてことは今季で最後にしてもらいたいところ。日本で言えば高校3年生です。
ランドールは残念ながらノーチャンスでしょう。3つ下のアーノルドに自身の価値を遥か後方へ追いやられてしまいました。将来性はもちろん、現時点でのパフォーマンスも完全にアーノルドの方が上です。来シーズンには22歳を迎えますし、新天地を求めたほうが彼のためになると思います。
まとめ
左SBは2枚新戦力を獲ったうえで、ミルナーは中盤に戻し、モレノは放出。右SBはフラナガンのローンバックがあるので補強の必要性はなし、ランドールは放出。以上が筆者の考える夏の立ち回りです。とにもかくにも左SBは最低でも1枚は補強したいところ。残りのシーズンでモレノが覚醒という奇跡は起きるのでしょうか。
>>【リバプールのフォーメーション考察vol.1】リバプールの中盤の構成を考える。
ミルナーを中盤に戻して、どう起用するのでしょうか?
ミルナーを中盤に戻した際の起用法については一つ前の中盤における構成に関する記事を読んで頂ければわかるかと!
ただ、端的に言えば「中盤の控え」です
こんにちは。SBは解決すべき問題の1つですね。私はモレノは放出はしないと思うんですよね。何となくですが、、、。もう1年様子を見るのではと勝手に思ってます。ただし、ミルナー中盤に戻して本職獲得は絶対に必要です。
コメントありがとうございます。やはり、ミルナーを中盤に戻すか、戻さないかはサポーターの間でも意見が別れるところですね。
モレノに関しては、彼以上の選手を獲れるかどうかだと思います。2人欲しいとは言っているものの、このポジションは世界的に見ても人材難ですしそう簡単には手に入れづらい。モレノはポテンシャルは間違いないので今季中になにかしらインパクトを残せれば残留も全然ありだと思います。
ミルナーは、ピッチ上にいてもらわないと困る存在です。(PK職人だし)
でも、彼のクロスにしろCKにしろ、あくまでも無難にソツなくこなしてるという感じが否めません。怖さが無い。
本職は絶対に必要だと思います。
ミルナーはMFとして忠実にプレーしてくれていますが、やはり本職の左SBが欲しいところですよね。今のミルナーが見せてくれているようなプレーが出来る選手、もしくはタイプは違ってもミルナーとはまた別なところで貢献してくれる左SBを獲ればいい話であって、そもそも彼を下回る左SBであれば獲らなくていいんですから(将来的に育てたい若手は別として)。