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7月2日、ドミニク・ソボスライのLiverpool入りが正式に発表された。ライプツィヒとの契約には、£60mの違約金で移籍可能という条項が含まれており、2023年6月30日に失効するということが判明した時点で、Liverpoolが期限内に話を決めた次第だった。その日のうちにマージーサイド入りしたソボスライは、7月1日にメディカル・チェックにパスし、翌日に公式になったというスピード移籍だった。
ソボスライを狙うクラブは多数あり、プレミアリーグからもアーセナル、チェルシー、ニューカッスルが狙っていたと噂が飛び交っていた。「Liverpoolは何事も素早くて断定的だった。そして、ソボスライを本当に欲しいという意思が明らかだった」と、エージェントが明かした。
かくしてソボスライは、イシュトバーン・コズマ(1992–1993)、アダム・ボグダン(2015–2019)に次ぐ、Liverpoolのクラブ史上3人目のハンガリー人選手となった。
「ハンガリーのフットボール史上で最も重要な移籍」と、ハンガリーのユース代表チーム担当ジャーナリスト(Gabor Karpjuk)が語った。16歳でアンダー17代表チームで名を上げて以来、ソボスライの成長を見守ってきたジャーナリストだった。
2021年1月に20mユーロの移籍金でライプツィヒ入りした時点で、ソボスライは史上最も高いハンガリー人選手となった。今回のLiverpool入りは、移籍金の額だけで既に突出していた。
「ハンガリーのフットボール界で、数世代に一人出るか否かという才能は16歳の時から明らかだった。特にフリーキックに秀でた若者で、アンダー17、アンダー19、アンダー21と順調に昇格し、18歳でフル代表入りするに至った。その過程で、ソボスライは常に、2-3歳年上の選手たちと一緒のチームでプレイしてきた。怖気づくことなどなく、自信を持って進んできた」と、ジャーナリストは語った。
テクニカル面では、フリーキックはもちろん、攻撃的ミッドフィールドのあらゆるポジションをこなし、キャリア通算で226試合64ゴール73アシストという数字は印象的だった。精神面では、22歳で代表主将を勤めている事実が示すように、リーダー資質に長けていた。「試合中に、事前に立てた計画がうまく行かなくなった時に、『戦略を変える必要がある』と言い出すのがソボスライだった」。
ソボスライのフットボールは、自らハンガリーのトップ・リーグの選手だったお父さん仕込みだった。物心ついたころから、お父さんは、ソボスライに遊び道具として玩具の代わりにフットボールを与えた。そして、お父さんが共同創立者となった地元のアカデミーチームで、ソボスライはフリーキックとパスを集中的に学んだという。
「Liverpoolは、テクニックも優れており、戦術面もたけているリーダーで、22歳という若さで更に成長の余地がある完璧な人材を獲得した」と、ジャーナリストは断言した。「ただ、プレミアリーグに順応するために、おそらくは半年くらいの時間は必要だろう。Liverpoolの人々がそれを理解し、暖かくサポートしてくれることを祈っている」。
ハンガリーからの懇願が聞こえたかのように、ユルゲン・クロップがソボスライに対する歓迎を表明した。
「既にドミニクとはザルツブルク時代に直接対決しているので、彼のことはみんなが知っている。あの時ティーンエージャーだったドミニクは、既に才能が光っていた。そこからさらにブンデスリーガとハンガリー代表チームで驚異的な実績を作ったことで、彼の能力は明らかだ。しかも、まだ22歳の若さで、まだまだ成長過程にある。つまり、今だけではなく将来の戦力でもあるということだ」と、クロップは語った。
「そして、彼にとって素晴らしいことに、我がチームのファンは時間をかけて成長する選手を長い目で見守ってしっかりサポートする、という人々だ。何も心配することはないから、しっかり足を地につけて前に進んで欲しい」。
ソボスライ本人は、ザルツブルク時代に既に、クロップを「世界のベスト監督の一人」と断言し、一緒に働ける日が来ることを祈っていると明かしていた。
その希望がかなった最初のインタビューで、「他に興味を示していたクラブはCL出場の機会があったのに?」と聞かれて、ソボスライは即答した。
「Liverpoolが真剣に僕を欲しがっていると知って、即座に心は決まった。CLに出られるかどうか、ということは全く浮かばなかった。1年間CLなしのシーズンになることがマイナスとは思わない。むしろ、EL優勝を目指す。それが目下の目標だ」。
流ちょうな英語で、しっかりと抱負を語ったソボスライのインタビューの中で、ファンが最も感銘を受けたのはこの一節だった。
「CLに出られないことが戦力獲得に際して不利になるか?という議題に際して、クロップはいつも言っている。『走っている列車に便乗するよりも、自ら列車を押して走らせる決意を持つ選手が欲しい』と。ソボスライはまさにそのような選手だ」。
ようこそ、ドミニク・ソボスライ!
*本記事はご本人のご承諾をいただきkeiko hiranoさんのブログ記事を転載しております。
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