Suchmos『GAGA』の歌詞を徹底考察 ~ガリレオ・ガリレイ説~

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3世紀後はお前もLegalize

どこへでもゆく火星やJapanでも

少数派に傾いているのは

Woo yeah 恥じらいの現れ

ここで初めて出て来る〈3世紀後はお前もLegalize どこへでもゆく火星やJapanでも〉という歌詞。〈お前もLegalize〉が〈御守り代わり〉に聞こえると私の中で話題ですが、その“Legalize”という英単語にまず注目したいところ。Legalizeには「(現時点では合法ではないものを)合法化する」、「法律上正当と認める」と言った意味があります。つまり「3世紀後はお前も(法的に)認められているよ」といったところでしょうか。3世紀というと300年ですから、かなり先の未来ですね。

でも、実は3世紀後にLegalizeされた人が歴史には存在するんです。そして、これから紹介することこそ、この記事で私が本当に書きたかったことだったりします。

「Suchmosの『GAGA』、ガリレオ・ガリレイ説」

ちょっと都市伝説みたいなテイストですね。まぁこれから書くことは本当にそんな感じで、全て私の妄想が爆発したものなので、こういう解釈もあるのか程度に留めて楽しんでいただけると幸いです。

まず、ガリレオ・ガリレイがどんな人物だったのか簡単に紹介しておきましょう。1564年にイタリアで生まれたガリレオは数学、物理学、天文学、哲学、芸術などに長けた学者で、その数々の功績から「近代科学の父」とも呼ばれることもあります。

有名な功績の一つが『落体の法則』の証明で、「重たいものが先に落ちる」という常識が根付いていた時代に、ピサの斜塔から質量(重さ)の異なる玉を同時に落とし、それが同時に着地することによって「落下速度は質量に依存しない」ということを証明してみせたというものです(まぁピサの斜塔での実験は作り話という説が有力ですが…)。

そんなガリレオにまつわる最も有名なエピソードは、やはり『地動説』でしょう。地動説とは、ポーランドの天文学者ニコラウス・コペルニクスが著書『天球の回転について』で提唱した「地球はその他の惑星と共に、太陽の周りを公転している」という説です。しかし、コペルニクスやガリレオが生きていた時代は「地球は宇宙の中心で静止しており、太陽を含む全ての惑星は地球の周りを回っている」という『天動説』が絶対であるとされていました。

アンドレアス・セラリウスが描いた「コペルニクスの地動説図」

そしてこの時代のヨーロッパはあらゆる分野がキリスト教の支配を受けており、それは科学の世界も同じ。キリスト教の宇宙観は天動説であり、それを否定する地動説を唱える者は異端とされていました。

しかし、そんな地動説をガリレオは正しい説であると考え、観測によってそれを実証。とはいえ地動説は異端であるので、ガリレオは宗教裁判(異端審問)にかけられることになってしまいます(ちなみにこの裁判の担当判事はロベルト・ベラルミーノという枢機卿で、名前があまりにもロベルト・フィルミーノに似ている…)。

裁判の結果、ガリレオは死刑こそ免れたものの、自説の発表は禁止されることに。しかし、ここで諦めないのがガリレオという男。研究を続け『天文対話』という著書を発表します。この著書で改めて地動説の正しさを説きますが、当然の如く再び宗教裁判をかけられることに。結果的にガリレオは終身刑を言い渡され、『天文対話』は教会の禁書目録として出版禁止に。そして異端者のまま、1642年に77歳でガリレオはその生涯を終えました。

さて、ここまでガリレオという人物を見てきましたが、彼は「少数派に傾いている」と言えるのではないでしょうか。多数派が盲目的に信じていた天動説に異を唱え、周りに流されることなく自らの信念に則って行動し、圧倒的少数派でありながら地動説を唱え続けた。ガリレオの生き様は、『GAGA』という曲の世界観を表していると言えます。

そして、前述の通りガリレオは「3世紀後にLegalizeされた人物」です。1642年に異端者として彼は亡くなりましたが、350年後の1992年、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世がガリレオを有罪とした当時の教会の判決を誤りであったと認め、ガリレオの名誉が正式に回復。つまり、3世紀後にガリレオはLegalizeされたというわけです。

また、〈どこへでもゆく火星やJapanでも〉は「自分が信じる道ならばどこへでもゆく」という決意を感じさせる歌詞ですが、この歌詞もガリレオとのリンクを感じます。ガリレオは天体望遠鏡を著しく発展させた人物で、例えば当時は完全なる球体とされていた月に実際は凹凸(クレーター)があることを発見したり、後に「ガリレオ衛星」と呼ばれる4つの木星の衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)を発見したり、土星の環や太陽の黒点を観測したり、この時代においてガリレオは世界中の誰よりも宇宙に迫ることができました。つまりこの歌詞からもガリレオの存在を感じ取ることが出来ます。

そしてなにより、「Galileo Galilei」という彼の名前を略すと「GAGA」になるという点も、運命めいたものを感じます。

まとめ

Suchmosの『GAGA』には、今この時代を生きる人たちに対して、「周りに流されることなく、自分が本当にしたいことをしよう、自分の考えをちゃんと持とう」というメッセージが込められていると私は考えています。

ただ後半の『ガリレオ・ガリレイ説』は完全に私のこじつけです、書き進めている中で「ああ、都市伝説ってこうやって作られていくんだな」って思ってましたし。「ガリレオ・ガリレイを略すと『GAGA』になる!」とか書きましたけど、メンバー本人が「『GAGA』というタイトルに特に意味はなく、響きがいいからという理由で名付けた」と語っていますしね(笑)。

とはいえ、『GAGA』は自分にとって本当に大切な曲ですし、この曲の歌詞に向き合って意味を考察する時間はとても有意義でした。皆さんにもぜひ考えてほしい!

おわりに

今回私が書いたものはあくまで私個人の解釈でしかないので、皆さんにとっての『GAGA』がきっと存在するはずです。この記事の考察や解釈を全て真に受けるのではなく、自分にとってどういう曲なのか是非考えてみて下さい。

そしてこれは『GAGA』、ひいては楽曲に関してだけでなく、様々なものに言えると思います。一つの曲に色々な解釈ができるように、例えばサッカーの見方も人それぞれ。大事なのは周囲の意見に流されるだけでなく、何事にも自分の意見や考えを持って生きることかなって思います。

では、ここまでお読みいただきありがとうございました!また別な記事で!

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