【リバプールの移籍事情 vol.2】クロップ政権の狙い~全ては繋がっているのか~

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クロップと共にリーグタイトル、カップタイトルを勝ち取りたい。バーゼルでの敗戦を無駄にしない。

まずリバプールがセインツから選手を多く獲得しているのはロジャースの意向を組みながら将来的にプレッシングスタイルの獲得を招聘するつもりだったからとの指摘。これは大変興味深い指摘。

14-15シーズンの前にセインツからポチェッティーノの指導を受けたララーナ、ロブレン、ランバートを獲得。ポチェッティーノについてはプレミアリーグを観戦されている皆様ならご存知のプレッシングスタイルであり、ポチェッティーノ本人もクロップのサッカーと似ている事を認めています。ドイツからはグアルディオラの指導も受けたジャンを獲得。グアルディオラもプレスと切り替えのスピードを強く意識している監督でもあり、ジャンはブンデスリーガでプレーしておりプレッシングスタイル、速いスタイルには慣れていると当時のスカウティングにはありました。

 

15-16シーズンには、ホッフェンハイムからラングニックの指導を受けたフィルミーノを獲得。このラングニックという男については後ほど紹介しますが、ゲーゲンプレッシングの創設者と言われており、クロップとは師弟関係のある人物です。そしてセインツからはポチェッティーノ、クーマンの指導を受けたクラインを獲得。クーマンもプレッシングスタイルをセインツにより浸透させた監督とも言われています。この様にこのコラムではクロップの様なプレッシングスタイルの指揮官を招聘する伏線だったのではないかという指摘。そしてコラムは続きます。

15-16シーズンの当初ロジャースのリバプールは開幕2戦を苦戦しながらも2連勝。そしてアーセナルにも敵地で引き分け順位的には悪くない状況。その中で、4節のハマーズに敗戦。この時点でそこまで悪い結果では無いがこの時点で解任が既に決まっていたとの事。(これはEchoが報じていたもの)そしてリバプールはシーズン開幕前からフリーの状況にあったクロップとは接触している状況であり、しっかり就任に向け話し合いを行なっていた。クロップ招聘に強い意志を示していたとされるのはイアン・エアー。事実彼はクロップ招聘に大きな役割を担ったと言われています。

 

彼は15-16シーズン前に、クラブにある人物の獲得を推奨します。その男とはロベルト・フィルミーノ。そう今ではクロップのチームで欠かす事が出来ない重要な選手。しかし当初はクラブ側に否定され、ロジャースはスターリングを失った後に獲得のターゲットとして指名したのは当時PSVに所属していたデパイ。ここで意見の食い違いがあり、デパイ獲得失敗の場合エアーはフィルミーノの獲得に動くとクラブに宣言。(1部ではこの揉め事がCEO退任の要因とも言われている。)

そしてデパイはユナイテッドに移籍。エアーは、直接コパアメリカに出場しているフィルミーノの元まで行き、口説きました。それだけエアーが獲得を熱望した選手。彼は何よりも大のリバプール好きのKopである事は有名で、クロップ招聘もFSGの中でも1番熱望していたという事もあり、フィルミーノの獲得もクロップ招聘への伏線だったのでは無いかという指摘。フィルミーノはホッフェンハイム時代にゲーゲンプレッシングを作りあげたラングニックの指導を受け、ドルトムント時代にクロップも獲得に動いていた過去がある選手。

フィルミーノだけでなくスアレスが退団後、14-15シーズンから今まで述べた様な選手をエアーは獲得する事でチームのこれからの方向性をチームに提案していたのでは無いかという指摘でありました。少し無理やりな感じはしますがこの様な指摘もありました。ではラングニックとクロップがどの様に繋がっているのかご紹介します。

 

ラングニックという男。グアルディオラとは180度違うとも言われる指揮官。その男を語る前に全てがミランのゾーンプレスの研究から始まっている事を伝えたい。クロップが崇拝する現役時代の指揮官のフランク。彼は徹底的にサッキが作りあげたゾーンプレスを研究し尽くし新たなフットボールの完成を目指した。そしてクロップにも助言を求め共に研究していた。そしてクロップはゲーゲンプレッシングという物を世に知らしめた監督になったのですが、元々はサッキがゾーンプレスを作り上げる前にリバプールが似た様な戦術を用いていて、それを発展させたのがゾーンプレスと言われています。

 

不思議な事にクロップは今ゲーゲンプレッシングの原点の原点にいるという所も不思議な物です。そしてラングニックもサッキのミランを徹底的に研究し、独自のメソッドを作り上げました。それがゲーゲンプレッシングの基礎にもなっていて元にゲーゲンプレッシングを作りあげたのはクロップでは無くラングニックと言われています。そしてラングニックはそのメソッドを自分が居なくなった後も続けれる様に明確なプラン、選手獲得、トレーニングを用いる事も有名で、ホッフェンハイム、ザルツブルク、ライプツィヒなどは現在もラングニックが作り上げたメソッドを重要視し、実践しています。ラングニックの影響力は強く、彼の教え子達はゲーゲンプレッシングを採用している監督が多く、代表例としてはトゥヘルがマインツ、ドルトムントで示しています。

それだけラングニックは偉大であり、レーブ、シュミット、クロップなどには多大なる影響を与えました。

かなり話はそれてしまいましたが、その影響もあり、クロップはザルツブルク(ラングニックのメソッドが導入されている。)、マインツ(クロップとトゥヘルが関わっている。)、シャルケ(ラングニックが指揮したチームで現在メソッドを取り入れているとの事。ドルトムント時代には獲得は不可能だった。) レバークーゼン(ラングニックの弟子のシュミットが指揮)、ホッフェンハイム(ラングニックのメソッドを取り入れている。) ドルトムント(クロップがゲーゲンプレッシングを導入) そしてライプツィヒからの獲得の噂も増えるのは間違いなく、現ライプツィヒの監督であり、ラングニックのサッカーを強く意識しているハーゼンヒュットルが昨シーズン指揮したインゴルシュタッドもラングニックのサッカーがベースになっており獲得の噂が挙がる可能性もある。

 

事実これらの名前を挙げたチームから、カリウス(マインツ)、マティプ(シャルケ)を獲得している。特にマティプはシャルケ時代にラングニックから指導を受けて、マティプをCBにコンバートしたのもラングニックである。ジューレ(ホッフェンハイム)へもオファーを出していた。そして現在のトップターゲットのブラント(レバークーゼン)である。こうした動きからも今はEchoにも挙がってきていませんが、フォルスベルグの獲得に動く可能性は十分考えられるという事です。

少しというかだいぶ話を戻しますが、クロップはブラントは夏のターゲットとして。アズムーンとプロメスに関しては冬のターゲットという位置付けでした。アズムーンに関してはウインガーでは無く、獲得に興味は持っていたものの冬に動く可能性は低く、プロメスがターゲットだったと思われます。しかし国内リーグで優勝争いをしているエースを簡単に手放す事は無く失敗。というより獲得オファーを出していたかも怪しいという事実。

 

夏の時点では、イングス、オリジ、スターリッジで乗り切れると考えていただろうの不足分。しかし補う事は出来ず、来シーズンCLの出場権を得れば、より補強は質と量もどちらも重要になります。夏のアタッカーの獲得候補としては先日PSGとボルドーの試合にリバプールのスカウトが視察に行き、推測されてるのはボルドーの左利きのウィンガーのマルコム。そしてEchoが報じたレスターのグレイ。トップターゲットのブラント。まだまだ出てくるかもしれませんが今興味を持っている事を確認出来ている選手は少ないですね。

 

シーズン途中にマティプ(シャルケ)、昨夏にカリウス(マインツ)クラバン(アウクスブルク)らを獲得し、ジューレ(ホッフェンハイム)、ゲッツェ(ドルトムント)など狙っていた選手も多く、クロップはやはりブンデスリーガからの獲得も目論んでいるとされており、現在のトップターゲットの2人であるブラント、ダフードと共にブンデスリーガの選手。今後のクロップのブンデスリーガへの動きにも注目。

 

>>【リバプールの移籍事情 vol.1】クロップの昨夏の動きとプラン

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