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8月31日、夏の移籍期限日の前日に、ブラッドリー・バルコラが5年契約にサインしたという正式発表が流れた。移籍金£123mで、7月28日にPSGとの間で正式な交渉が開始してからほぼ1ヶ月かかったことになる。Liverpoolは、昨季末でモー・サラーが去ったため代わりのウィンガーが急務だった。しかも、サラーの後任だから超スーパースターが必須で、白羽の矢が立ったのがバルコラだった。
バルコラは、1年前の2025年夏にサラーの長期的後継者としてLiverpoolが狙っていると噂が上が上がったが、実際にはその前から、2023にリヨンからPSGに入った時からLiverpoolのスカウト陣が注目していたという。そして、この夏にその動きが実行に移されたのだった。
昨年夏に続き、移籍ウィンドウが開いている間中続いたソープオペラだった。ただ、バルコラの場合は、純粋に価格交渉が長引いただけで、6月の時点で既に運命は決まっていた。W杯の大会前に、契約更新にサインしないとPSGのクラブに通告した時には、バルコラはLiverpoolに入るという決意がついていた。PSGでの契約は2028年までで、正当な移籍金が取れるのはこの夏が最後だから、PSGがバルコラ放出の方針を固めたのも必然だった。そして、W杯で全8試合に出場し3ゴールを上げたバルコラは、Liverpoolにとっては不運なことに世間の評価額が一気に上がり、強気に出たPSGは£145mを要求し、クラブ間の交渉が長引く羽目に陥った。
ソープオペラが続いた間中、アーセナルが横取りに入ったとか、Liverpoolが移籍金が高すぎるため断念した、など様々な噂が飛び交った。しかし実際は、クラブ間の交渉は着実に続いた。バルコラ本人の意思は固く、Liverpool以外のクラブからの話は聞かないと門前払いし続けた。
同時に、PSG監督のルイス・エンリケも運命を受け入れていたという真相は、移籍が正式となった後の9月4日にエンリケが明かした。「バルコラはPSGで飛躍的な成長を遂げた。ただ、PSGのチームもその間、飛躍的に成長した。私は彼が希望する試合時間を保証することはできなかった。だから、結果的には全員が恩恵を受ける移籍となった。私は彼がLiverpoolで成功することを心から祈っている」と、エンリケは語った。
2023年に、当時20歳だったバルコラを見染めたのはエンリケだった。リヨンでレギュラーとして身を立てて1シーズンそこそこというバルコラを、50mユーロの移籍金で獲得した時には、世間ではリスクだという見解が上がった。ふたを開けると、バルコラはわずか3年間で評価額が3-4倍に上がるスター選手になった。そして、エンリケは、バルコラがLiverpoolでアンドニ・イラオラの指導を受けてさらに成長することを確信していると語った。
リヨンの郊外の町で生まれ育ったバルコラは、地元のクラブであるリヨンのアカデミー・チームでフットボーラーとしてのキャリアを開始した。物静かな少年だったバルコラは、俊足が特長で「バッタ」というニックネームを授かった。「当時からLiverpoolのことばかり話していた。だから、Liverpoolに入ったことは運命だった」と、リヨンのアカデミーチーム時代にコーチとしてバルコラを育てたアモーリ・バルレは笑顔で語った。
ただ、23歳のバルコラにとって、£123mという移籍金はプレッシャーが大きすぎるのでは?という指摘に対して、バルレは、「リヨンから50mユーロでPSG入りした、その移籍金は既に破格だった。だから、周囲の騒音の中で自分のフットボールを貫く困難を、バルコラは既に克服している」と、一笑した。
かくして、晴れてLiverpool入りしたバルコラを、ファンは両手を上げて大歓迎した。6月から既にバルコラの運命を察知していたLiverpoolファンは、W杯大会中にも、バルコラのゴールを見て、あたかも自分たちの選手のように自慢げに喜びあった。
正式発表の時には、既にバルコラの歌が準備されており、それは9月4日のイプスウィッチ戦(試合結果は0-2でLiverpoolの勝利)で、バルコラと共にデビューを飾った。マキシ・ロドリゲス(2010–2012)の歌のアレンジで、64分にバルコラがタッチラインに立った時に、アウェイ・スタンドから盛大に流れた。「ブラッドリー…ブラッドリー・バルコラが我々のためにウィングを走る!(Bradley… Bradley Barcola runs down the wing for me!)」
ファンの歌を裏付けるかのようにバルコラは、30分そこそこのデビュー戦で22.3mphのスプリントを見せ、プレミアリーグ記録を作った。
Liverpool入りして僅か3日のトレーニングしかこなしていなかったバルコラは、その走りは得点にはつながらなかったが、ファンの期待を刺激するには十分だった。「これからチームメートとの連携が出来た時が楽しみだ」と、ファンは目を輝かせた。「ボールに触ったのはたぶん4回くらいだったが、その4回はいずれも£123mのスーパースターならでは、というタッチだった」と、ファンは嬉しそうにうなずき合った。
待望の新戦力を迎えたところで、プレミアリーグの2026-27季は本格化する。

















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