なぜ我々はリバプールという遠く離れた港町のサッカークラブを応援するのか

なぜ我々はリバプールという遠く離れた港町のサッカークラブを応援するのか
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タクヤKOP
ビートルズからリバプールFCのサポーターになった珍しいKOPです。戦術的なことはあまり得意でないので、クラブやリバプールという街を色んな角度から掘り下げていきたいと思います。

移籍の噂に一喜一憂するオフシーズンを過ごし、シーズンが始まれば試合結果で翌週の機嫌が変わる……サッカークラブのサポーターは年中忙しいものです。

それにしてもなぜ我々は、自分の実生活において直接関係がなく、その勝敗が直接の利益にならないサッカークラブに夢中になるのでしょうか。

他の趣味であっても、例えばランニングであれば自分の体の健康につながります。読書であれば自分の知識が増えて実生活や仕事に活かすことが可能です。

これは特にサッカーやスポーツ観戦に限った話ではなく、ゲームや音楽や映画鑑賞、アイドルの追っかけなどでも同じようなことがいえます。それぞれ興味のない人からすれば、「よくそんなことに熱中できるね」ということでしょう。もちろん他人の趣味や価値観をとやかく言う権利はなく、何を好きになってもその人の自由です。そもそもそういったコンテンツがエンターテイメントとして存在しているのも、夢中になる人がいることが前提になっています。

今回は、なぜ僕らがリバプールという遠く離れた港町のサッカークラブを応援するのかについて考えてみたいと思います。

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好きになるきっかけは人それぞれ

サッカークラブを好きになるきっかけとして一番分かりやすいのは「そのクラブが自分の地元にあるから」ということでしょう。自分とクラブの間に「地元」という強固な共通点があるからです。

心理学的にも「共通点が多いものを仲間と捉え、応援する」ということがあるそうです。これはスポーツに限らない話で、見ず知らずの人が多く集まるパーティに行き、自分と出身地や趣味が同じ人に親近感を覚えるのに似ています。

我々日本人KOPにとってのリバプールのように、地元クラブでない場合でも何らかのきっかけで興味をもち、そこに共通点を発見することでその関心が高まり、徐々に自分をそのクラブへ投影するようになります。(=ファン化)

ちなみに、筆者の場合はビートルズ(リバプールの街)が好きで、そこからLFCにハマりました。共通点を見出して自分にとって関係のあるものだと認識するところから、クラブとファンの関係はスタートします。

そして、応援を通して勝利の喜び(成功体験)を覚えれば、その感覚をまた味わうために、さらに応援を続けていくことになります。

 

自己イメージを高めたい?

一方で「サポーターが熱狂する心理的な理由」に関して、このような見解もあります。

サポーターが熱狂する心理的な理由|メンタリストDaiGoの「心理分析してみた!」

さて、なぜサポーターが熱狂するのかについてですが、
人間の基本的な心理から読み解くことができます。

それは、
自己イメージを高めたい、自分をよく見せたいという欲求です。

まぁ、誰でも自分をよく見せたいという欲求はありますよね。

その手法の一つが「サポーター」としての活動なのです。

実は人間には、
勝者との結びつきを意図的に強めることで、
自己イメージを高めようとする性質があります。

つまり、自分たちの応援するチームが勝利することで、
勝者とつながり、自己イメージを高めることができるというわけです。

 

確かに一要素としては、それもあるかもしれません。きっと心理学的にはそういった面があるのでしょう。

しかし、自分のような寝ても覚めてもそのクラブのことを考えている人間からすると、「そんな次元はもうとっくに越しているよ、今さら何を……」というのが正直なところです。おそらくこのLFCラボを読んでいる人の多くが同じ感覚だと思っています。

 

応援するのは「楽しいから!」

それでは、なぜ応援してるのか?と聞かれれば、その答えはシンプルに「楽しいから!」ですね。人間、楽しいことが大好きです。

「試合に勝った負けた」「お気に入りの選手が移籍してしまって残念」そういった感情の浮き沈みも含めて楽しんでいるのです。悔しい思いをしても、かつて味わった歓喜を求めて応援を続けます。

一喜一憂している過程そのものが楽しいのです。楽しいから熱狂します。

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自分を同化する「ミラーニューロン」

では、なぜそこまで熱狂できるのか、それを楽しいと思えるのか、について知るためには「ミラーニューロン」という人間の脳内にある神経細胞について理解する必要があります。

ミラーニューロン(英: Mirror neuron)とは、霊長類などの高等動物の脳内で、自ら行動する時と、他の個体が行動するのを見ている状態の、両方で活動電位を発生させる神経細胞である。他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように”鏡”のような反応をすることから名付けられた。他人がしていることを見て、我がことのように感じる共感(エンパシー)能力を司っていると考えられている。

(出典: ミラーニューロン – Wikipedia

 

このミラーニューロン、別名「共感細胞」とも呼ばれており、例えば人間がスポーツを観て興奮するのはこの細胞によって自分を同化させているからだといわれています。

好きになるきっかけは人それぞれですが、このミラーニューロンの働きによって、より自分を同化させ、その対象へ深く入り込むようになっているわけですね。

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なぜサッカークラブを応援するのか

我々が遠く離れた異国のサッカークラブを応援し、自分の実生活には直接関係ないにもかかわらず一喜一憂するのは、自分自身をそのクラブに重ねているからです。そこにはミラーニューロンの作用が大きく関係しています。

深く入り込めば味わう喜びが増える一方、落胆の場合もまた大きなものとなります。しかし、一時的に悔しかったとしてもその後にくるであろう大きな喜びに期待し、また応援を続けていきます。

その感情の起伏そのものを、我々は大いに楽しんでいます。楽しいから応援を続け、楽しいから夢中になり熱狂しているのです。

自分の人生を乗っけられるくらい熱狂できるものがあるって、なんて幸せなことでしょうか。

 

さあ、一喜一憂するシーズンががまた始まります。このリバプールFCラボと一緒に、長いシーズン突っ走っていきましょう!

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1 個のコメント

  • おそらくだが。以下のような感じでしょう。

    欧州サッカー見てる(知ってる)俺、カッケー。
    時代はプレミアやろ!!

    やっぱ名門リバプール!

    きっかけ? そりゃ、ワンダーボーイの存在だろーよ。
    レドナップ? あぁ、トッテナムの元監督ね。知ってるぜ!
    ファウラー? あぁ、ストライカーだろ、ラッシュとのコンビは随一だったね。
    マクマナマン・・?? あー、あの、OBね・・。

    イスタンブールの奇跡の時は感動したなぁ。 (汗)
    今でも、何度もユーチューブで見たよー。

    あは、あはは。

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