モハメド・サラー|リバプール選手名鑑

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基本プロフィール

画像出典:LFC公式Twitter

  • 選手名:モハメド・サラー
  • 生年月日:1992年6月15日
  • 国籍:エジプト
  • 身長:175cm
  • ポジション:RWG
  • 背番号:11
  • チームキャリア:アラブ・コントラクターズSC→FCバーゼル→チェルシー→フィオレンティーナ→ASローマ→リバプール
  • 市場価格: 150,00 Mill.€
  • 契約終了年:2023年

プレースタイル

画像出典:LFC公式Twitter

ストロングポイント

2017/2018シーズンにプレミアリーグの最多得点記録を更新したリバプールの新しい王様。世界最高峰のスピードを誇り、少々トラップが雑となることがあっても、圧倒的なスピードの前にはそんなミスすらDFをおびき出す「エサ」に過ぎないと思えるほど。今日も彼は右サイドを颯爽と駆け抜ける。

カウンター時のスピードを活かしたドリブルはもちろんだが、ペナルティエリア内で相手DF数人を手玉にとり、自らシュートを放つことも、味方の動き出しを活かすことも可能である。

リバプールのカウンターにおけるスリリングスリー(マネ・フィルミーノ・サラーの3トップ)は高速でゴールに向かいながら、お互いの位置関係とスペースを瞬時に理解し、正確なパス交換でゴールに襲いかかる。的確な空間認知と正確な技術で何度も美しいカウンター攻撃を演出し、秀でた能力がスピードだけではないことを世界中に示した。

体が大きい部類の選手ではないにも関わらず、ボールの置き位置とボディバランスの駆使により、プレミアの屈強なDFを背負いボールを収めることで、リバプールのカウンターにおける起点を右サイドで作る。ボールを一度収めると、一瞬わずかにDFとの距離をあけることで自分のボールの持ち方に持ち込むプレーが非常に上手い。間合いの取り方は全ての局面で逸品だ。体の大きくない彼が工夫して最前線で戦う術を身につけたことがうかがえる。

左サイドのサディオ・マネが下がってきてゲームメイカーの役割を担う色が濃くなってきたのに対して、サラーはローマ時代よりポイントゲッターとしての役割をクロップに期待されるようになった為、4-3-3のフォーメーションでも左右非対称な形を取ることが多い。実際にサラーは練習時からクロップに「ゴールの近くでプレーすること」を要求されているようだ。

画像出典:Mohamed Salah公式Twitter

チーム加入時にファンから嘆かれていた「決定力不足」も、シーズンが終わってみれば最多得点記録を更新しているのだからエジプトの王に対して失礼な話である。右サイドの左利きらしい相手DF/GKを避けるようなコントロールの効いたカーブシュートの精度は芸術の域に入りつつある。

最多得点記録を樹立する上で肝となったのが得点パターンの豊富さだ。前述の左足のコントロールシュートは然ることながら、ヘディングやワンタッチゴールでも得点を量産し、彼のゴールへの嗅覚と動き出しの技術の高さが随所に光る。

この手のゴールゲッターには珍しく利他的なプレーも得意とする。稀に味方にパスを出していればゴールを決めれていた場面を自らシュートを打ちクロップに怒られていることもあるが、それでも彼のお膳立てからマネやフィルミーノが得点を重ねていることもまた事実だ。自らが得点を奪うだけでなく、フリーランによるスペースメイクや高精度のラストパスなども彼の大きなストロングポイントとなっている。

常に謙虚で周囲に愛くるしい笑顔を振りまく彼は、今期もファンとチームメイトから絶大な信頼と愛情を背に、自ら試合を決定づけることも、味方を活かすこともできる完全無欠なアタッカーを目指す。

また守備にも献身的にそのスピードを発揮してくれるなど、ゲーゲンプレスに適応できる選手。組織への理解も深く頭の良さがうかがえる。圧倒的なスピードを活かしたプレッシングとポジショニングで相手の「時間的優位」を奪い取りマンチェスターシティのビルドアップを破壊したことは記憶に新しい。時間的な優位性作り出すクロップの戦術上で彼のプレッシングスピードは大きな武器になる。ローマ時代には敵陣ゴール前で攻撃していた次の瞬間には全速力で自陣ゴール前の誰よりも後方まで戻り守備をするという、見覚えのあるどっかのチームの20番のイケメンのようなプレーをしてスパレッティ監督から称賛された。

画像出典:Mohamed Salah公式Twitter

ウィークポイント

上述したが、ファーストタッチの精度であったりするのをスピードで補っている感も否めない。奪われなければいいのだが、寄せの早いDFだったり、戦術的にはめられてトラップ際を狙われると痛い。

Whoscoredによるとディフェンス面での貢献が「非常に弱い」と評価されている。敵陣深い位置や前線からのゲーゲンプレッシングでのボールの即時奪還には大きく貢献しているが、自陣に押し込まれた際での守備強度やそもそもの深くまで守備に戻るプレーはローマ時代ほどは見受けられない。(クロップがゴールの近くでプレーすることを望んでいることも関係する)

足元にきたボールであればDFを背負いながらでも難なく収めてしまうが、ワンタッチ触れば良いヘディングシュートとは違い、クリアボールをヘディングで回収するプレーにはあまり期待できない。

決定力はまだまだ改善可能。左利きで、右足の精度は凡庸。右足で打ってれば決まってたのに!というシーンを左足で無理に打つこともしばしば。決定率が向上したとはいえ、リバプールのチャンスクリエイトの多さに助けられている面もあるので、このような課題を克服できればいよいよ手に負えないアタッカーとなるだろう。

エピソード・小ネタ

画像出典:Mohamed Salah公式Twitter

・フィオレンティーナに移籍した際に希望した背番号は「74」。これはエジプト国内リーグの試合で暴徒化したサポーターがピッチ内に乱入したエジプトサッカー史に残る暴動事件の犠牲者74名への追悼の意を示している。

・英語もすぐに学習しマスターするなど勉強熱心な一面も見せる。

・チェルシーに所蔵していた際、リーグカップで4部のシュルーズベリータウンに2-1で辛勝となった試合では名指しで批判されるなど、モウリーニョは彼に大きな失望を抱いていた。

・母国エジプトでは兵役義務があり、チェルシー在籍時の22歳から3年間もの間帰国し義務を果たさなければいけなかったが、マハラブ首相と代表監督であるガリーブ監督が文部科学大臣と議論を行い、兵役免除の許可を得た。もし兵役に行っていればリバプール加入年までの若い大事な時期を兵役に従事していたことになる。

・シャビ(元バルセロナ)は「サラーは欧州でプレイしているアラブ人選手の中でも最高の部類に入る。」と注目し、クリスティアーノ・ロナウドよりも早いのではとの発言も残している。

・「なんで陸上選手を目指さなかったの?」という質問に対しては、「僕より速い友達がいたから」とコメント。

・クロアチア代表デヤン・ロヴレンとはチーム一番の仲。W杯時にロヴレンが自身のことを「世界最高のDFの一人」とメディアに訴えたことの関しても、Instagramを通じていじっていたことからもその仲の良さがうかがえる。

・エジプトの実家に泥棒が侵入した際には、その泥棒の為に仕事探しを手伝った。

・チャリティ団体に毎月30万〜50万円ほどを寄付していたり、故郷の村で初めてとなる救急車の購入や、高額な医療器具、医療施設やサッカーグラウンドの建設なども自腹で行うなど、その聖人のような逸話は数え切れないほど存在する。

・大統領選挙では立候補していないにも関わらず、2位となる約100万票を獲得。全体の5%もの票を集めた。(3位の立候補者は全体の3%)

・エジプト代表がW杯出場を果たした際には大統領から豪邸を贈呈されたが、サラーはそれの受け取りを断り、代わりに現金を故郷の村に寄付させた。

・故郷のナグリクでは「ハピネスメーカー」と呼ばれ、本人は村で結婚した夫婦がいれば生活用品を提供するなど、その聖人ぶりはまさしく「幸福の製造者」である。

参考サイト


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